資格比較
G検定・統計検定2級・DS検定で名前が重なる統計用語13語の読み分け
G検定・統計検定2級・DS検定の用語集には、同じ名前で載っている統計用語が13語あります(平均、中央値、最頻値、分散、標準偏差、外れ値、期待値、条件付き確率、二項分布、帰無仮説、対立仮説、最小二乗法、時系列データ)。このサイトの3資格の用語集を突き合わせて抽出しました。
名前は同じでも、用語集で置かれている章と、定義の中で強調している点は資格ごとに異なります。たとえばG検定は数理・統計の1つの大項目の中でまとめて扱い、統計検定2級は章ごとに分けて扱い、DS検定は第4章の統計・推定・検定を中心に扱います。
このページは、2つ以上の資格を併願する人が、すでに覚えた用語を別の資格で学び直さずに済む範囲と、資格ごとに足す点を確認するためのものです。表の内容は各資格の用語集の記述に基づき、実際の出題形式の傾向は含めません。
この記事の目次
この記事の根拠と出典
本文の主要なセクションでは、公式一次資料と照合した内容と編集部の整理を、見出しの下のラベルで区別しています。 試験日、料金、申込条件、試験方式など変動する情報は、公式情報を最終確認してください。G検定の一次情報確認日: 2026-10-02。統計検定2級の一次情報確認日: 2026-07-11。DS検定の一次情報確認日: 2026-10-02。
G検定と統計検定2級の特徴
G検定
13語のうち12語を大項目8の数理・統計知識で扱い、時系列データだけは大項目5のディープラーニングの要素技術に置く。
統計検定2級
13語のうち、データの記述(第1章)、確率(第2章)、確率分布(第3章)、仮説検定(第5章)、回帰分析(第6章)の各章に分かれて載る。
G検定と統計検定2級を表で比較
| 比較軸 | G検定 | 統計検定2級 | DS検定 |
|---|---|---|---|
| 平均 | 大項目8。実測データから直接計算する点を、理論上の分布から決まる期待値と区別して説明する。G検定の「平均」 | 第1章。量的データの代表値の一つとして、合計を個数で割った値と定義する。統計検定2級の「平均」 | 第4章。外れ値が一つあるだけでも値が大きく変動しやすい点を添える。DS検定の「平均」 |
| 中央値 | 大項目8。データ数が偶数なら中央2つの平均になる点と、平均との使い分けを説明する。G検定の「中央値」 | 第1章。外れ値の影響を平均より受けにくい代表値として定義する。統計検定2級の「中央値」 | 第4章。偶数個のときに中央二つの値の平均をとる点と、外れ値に強い点を併記する。DS検定の「中央値」 |
| 最頻値 | 大項目8。数値だけでなく順序のないカテゴリカルなデータでも求められる点を示す。G検定の「最頻値」 | 第1章。平均・中央値と並ぶ代表値の一つとして位置づける。統計検定2級の「最頻値」 | 第4章。度数が最大の値を代表値として使う、と定義する。DS検定の「最頻値」 |
| 分散 | 大項目8。差を2乗するので単位が元データより大きくなり、そのため標準偏差が使われると説明する。G検定の「分散」 | 第1章。各データと平均との差を平方した値の平均として定義する。統計検定2級の「分散」 | 第4章。平均からのずれを二乗して平均する指標として定義する。DS検定の「分散」 |
| 標準偏差 | 大項目8。分散の平方根として計算する、と定義する。G検定の「標準偏差」 | 第1章。元のデータと同じ単位で表す点に加え、標準化や偏差値の計算の基準にも使われると説明する。統計検定2級の「標準偏差」 | 第4章。分散の平方根で、元のデータと同じ単位でばらつきを表す指標とする。DS検定の「標準偏差」 |
| 外れ値 | 大項目8。測定ミスなどの異常値とは概念上異なるが、実用上は区別できないことも多いと説明する。G検定の「外れ値」 | 第1章。箱ひげ図でQ1−1.5×四分位範囲より小さい値、Q3+1.5×四分位範囲より大きい値を候補とし、直ちに誤りとは限らないとする。統計検定2級の「外れ値」 | 第5章(データ準備・可視化技法とモデル化)。原因を確認して扱いを判断する、と定義する。DS検定の「外れ値」 |
| 期待値 | 大項目8。確率で重みづけして平均した値で、分布の中心的な位置を表す。G検定の「期待値」 | 第3章(確率分布)。同じ定義で、分布の中心的位置を表す。統計検定2級の「期待値」 | 第4章。確率で重み付けして平均した値、と定義する。DS検定の「期待値」 |
| 条件付き確率 | 大項目8。機械学習のモデルが出力する確率の解釈でも使われる点を添える。G検定の「条件付き確率」 | 第2章(データ収集と確率)。ある事象が起きた条件のもとで別の事象が起きる確率として定義する。統計検定2級の「条件付き確率」 | 第4章。同じ定義を、統計・推定・検定の章に置く。DS検定の「条件付き確率」 |
| 二項分布 | 大項目8。1回の試行の分布であるベルヌーイ分布を、n回分積み重ねたものと位置づける。G検定の「二項分布」 | 第3章(確率分布)。成功か失敗の独立な試行を一定回数行ったときの成功回数の分布と定義する。統計検定2級の「二項分布」 | 第4章。独立にn回繰り返したとき成功する回数が従う確率分布と定義する。DS検定の「二項分布」 |
| 帰無仮説 | 大項目8。まず正しいと仮定して棄却できるかを検証する仮説で、棄却されると対立仮説が採択される。G検定の「帰無仮説」 | 第5章(仮説検定)。棄却されるかどうかを判断する対象として立てる、差がないなどとする仮説。統計検定2級の「帰無仮説」 | 第4章。差や効果がないものとして棄却できるかを判断する基準の仮説。DS検定の「帰無仮説」 |
| 対立仮説 | 大項目8。帰無仮説が棄却されたときに採択される、主張したい内容を表す仮説。G検定の「対立仮説」 | 第5章(仮説検定)。左と同じく、帰無仮説が棄却されたときに採択される仮説。統計検定2級の「対立仮説」 | 第4章。帰無仮説に対し、差や効果があるとして検討する仮説。DS検定の「対立仮説」 |
| 最小二乗法 | 大項目8。残差の二乗和が最小になるようにパラメータを決める推定方法。G検定の「最小二乗法」 | 第6章(カテゴリカルデータと回帰分析)。残差の平方の合計が最小になるように回帰直線の係数を定める。統計検定2級の「最小二乗法」 | 第5章(データ準備・可視化技法とモデル化)。残差の二乗和を最小にする係数を求める方法。DS検定の「最小二乗法」 |
| 時系列データ | 大項目5(ディープラーニングの要素技術)。RNNなど系列を扱うモデルの主な対象として説明する。G検定の「時系列データ」 | 第1章。前後の値に依存関係を持つ場合が多く、通常の量的データとは異なる分析手法が必要になる。統計検定2級の「時系列データ」 | 第5章(データ準備・可視化技法とモデル化)。観測の順序に意味があり、順序を問わない一般的なデータと区別する。DS検定の「時系列データ」 |
G検定と統計検定2級が向いている人の違い
統計検定2級を学んだ後にDS検定を受ける人
13語は定義の骨格が同じなので、統計検定2級で覚えた定義はDS検定でもそのまま使えます。DS検定では同じ語が第4章に集まるため、平均と中央値の外れ値への強さなど、語どうしの比較で整理し直すと効率的です。
G検定を学んだ後に統計検定2級へ進む人
G検定は13語のほとんどを数理・統計の1つの大項目で扱います。統計検定2級では、同じ語が確率、確率分布、仮説検定、回帰分析の各章に分かれ、外れ値の箱ひげ図での基準のように、より具体的な記述が加わります。
G検定・統計検定2級を選ぶ基準
- 1定義の骨格は3資格でほぼ共通なので、先に受ける資格で13語を覚えれば、次の資格では差分だけを確認する。
- 2G検定向けには、平均と期待値、分散と標準偏差、帰無仮説と対立仮説のように、対になる語どうしの違いを説明できるようにする。
- 3統計検定2級向けには、各語が第何章の内容かを意識し、外れ値の判定基準のような具体的な数式まで押さえる。
- 4DS検定向けには、統計・推定・検定の章に集まる語を、データ準備やモデル化の文脈(外れ値、最小二乗法、時系列データ)と合わせて確認する。
資格選びで避けたい判断
同じ名前の用語はどの資格でも同じ深さで問われると考える
修正: 用語集の定義の骨格は共通ですが、章の位置づけと添えられる説明は資格ごとに異なります。受験する資格の用語ページで定義と関連問題を確認してください。
13語以外の用語も3資格で共通だと考える
修正: 3資格すべてに載る用語は、このサイトの用語集では13語です。ROC曲線(G検定とDS検定)やベイズの定理(統計検定2級とDS検定)など、2資格だけに載る用語は、それぞれの用語ページで確認します。
G検定・統計検定2級の学習ページ
よくある質問
Q3資格に共通する用語は13語だけですか?
3資格すべての用語集に同じ名前で載るのは13語です。2資格だけに共通する用語はさらにあり、たとえば統計検定2級とDS検定には43語が共通して載ります。
Q13語は資格ごとに定義が違いますか?
定義の骨格は同じです。違いは、置かれている章と、定義の中で強調する点(外れ値の基準、単位の扱い、対になる語との関係など)にあります。
Qどの資格から学ぶとよいですか?
受験したい資格を優先してください。13語は定義の骨格が共通なので、先に学んだ資格の知識は、次の資格でそのまま使えます。
執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)