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DS検定 用語解説

期待値とは

確率変数がとる値を、その確率で重み付けして平均した値。

まず押さえる結論

期待値は、DS検定の「第4章 統計・推定・検定」で確認しておきたい用語です。定義だけでなく、どの場面で使う言葉か、何と混同しやすいか、問題文のどの表現で判断するかまで確認します。

情報源と編集区分

公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-07-12。

試験概要(公式)

具体例から判断の境界を固める

起こり得る値を単純に並べるのではなく、それぞれの確率で重み付けした平均として捉える

賞金0円を確率0.5、100円を確率0.3、500円を確率0.2で受け取るくじなら、それぞれの賞金へ対応する確率を掛け、0×0.5+100×0.3+500×0.2を計算します。この130円が1回の当選額を保証するわけではなく、同じ条件を多数回繰り返したときの1回当たりの長期的な平均を表します。

問題文で見る箇所
「各値に確率を掛ける」「確率で重み付けした平均」「長期的な平均」という記述があれば期待値を候補にします。対象の並べ方の数、観測データの中央、最も頻繁な値を問う場合は別の概念です。
隣接概念との境界
算術平均は観測された値を同じ重みで合計して個数で割ります。期待値は確率変数が取り得る値へ、それぞれの発生確率を重みとして掛けて足します。順列は異なる対象を順序を区別して並べる場合の数であり、確率変数の代表的な値を求める期待値とは目的も計算対象も異なります。

誤答しやすい選択肢

  • 期待値を、一回の試行で必ず得られる値として扱う。期待値は同じ確率構造の試行を多数回繰り返したときの長期的な平均を表します。
  • 取り得る値を確率に関係なく足して個数で割る。それは同じ重みの算術平均であり、期待値では各値へ対応する確率を掛けます。
  • 対象を順序付きで並べる方法の数を期待値と呼ぶ。それは順列の問題であり、期待値は確率変数の値を確率で重み付けして求めます。

4段階の判断手順

  1. 01問題文から確率変数が取り得る値と、それぞれの発生確率を対応させる。
  2. 02各値へ対応する確率を掛け、その結果を合計する。
  3. 03確率の合計が1になっているか確認する。
  4. 04求めた値を一回の結果の保証ではなく、長期的な平均として解釈する。

到達条件: 期待値を確率で重み付けした平均として説明し、算術平均・順列・一回の結果との違いを言える。

試験での問われ方

01

定義の言い換え

用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。

02

似た概念との比較

同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。

03

具体例からの判断

問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。

誤答しやすいポイント

×母平均・母分散と標本平均・標本分散(不偏分散)の取り違え。母集団の値と標本から計算した値は別物。

×p値を『帰無仮説が正しい確率』と誤解する。p値は帰無仮説のもとで観測結果以上に極端な結果が得られる確率。

×相関関係と因果関係の混同。ピアソンの相関係数が大きくても因果関係を示すとは限らない。

関連する確認問題

第4章 統計・推定・検定 / 統計数理基礎

5人の候補者から発表者を3人選び、1番目・2番目・3番目という発表順まで決める場合の数を考える。使う考え方はどれか。

正解は「順列」である。順列は、異なるものからいくつかを選び、並べる順序も区別して場合の数を数える考え方である。設問では同じ3人を選んでも、誰が1番目・2番目・3番目になるかによって別の発表順として数えるため、順列を使う。組合せは選ばれた3人が同じなら順序を区別せず一通りと数える。期待値は確率変数の平均的な値、中央値は並べたデータの中央の値であり、選び方と並べ方の場合の数ではない。選んだ要素が同じでも並び順を別扱いするかを最初に確認する。

第4章 統計・推定・検定 / 統計数理基礎

応答時間を小さい順に並べたとき、観測値の90%がその値以下になる境界を確認したい。この値はどれか。

正解は「90パーセンタイル」である。パーセンタイルは、データを小さい順に並べ、指定した百分率の位置で区切る値である。90パーセンタイルは、観測値のおおむね90%がその値以下になる位置を示すため、応答時間の大部分がどの範囲に収まるかを見る設問に対応する。最頻値は最も頻繁に現れる値、期待値は確率変数の平均的な値、標準偏差は平均の周りのばらつきを表す。どの値が多いかや平均からの散らばりではなく、並べたデータの百分率上の位置を問うている点を確認する。

第4章 統計・推定・検定 / 統計数理基礎

8人の候補者から委員を3人選ぶが、3人の中で役割や並び順は区別しない。場合の数を求める考え方はどれか。

正解は「組合せ」である。組合せは、異なるn個のものから順序を区別せずにr個を選ぶ場合の数を扱う。設問では委員3人を選ぶだけで役割や並び順を区別しないため組合せを使う。順列は選んだ対象の順序まで区別する。期待値は確率変数が取る値を確率で重み付けした平均、二項分布は独立な二択試行を一定回数行ったときの成功回数を表す確率分布である。同じ3人を選んだ結果を、並べ方が違うたびに別として数えるかどうかを判断軸にする。選出後に委員長などの役割を割り当てる条件が加われば、順序を区別する別の数え方が必要になる。

同じ章で確認したい用語

他資格でも出題される用語

到達チェック

  • 期待値を一文で説明できる
  • 同じ章の似た用語と違いを説明できる
  • 問題文の具体例から、期待値に関係する論点を拾える
  • 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる

執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)