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G検定 用語解説

期待値とは

確率変数がとりうる値を、その確率で重みづけして平均した値。分布の中心的な位置を表す。

まず押さえる結論

期待値は、G検定の「大項目8 AIに必要な数理・統計知識」で確認しておきたい用語です。定義だけでなく、どの場面で使う言葉か、何と混同しやすいか、問題文のどの表現で判断するかまで確認します。

情報源と編集区分

公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-07-03。

試験概要(公式)

具体例から判断の境界を固める

起こり得る値を単純に並べるのではなく、それぞれの確率で重み付けした平均として捉える

賞金0円を確率0.5、100円を確率0.3、500円を確率0.2で受け取るくじなら、それぞれの賞金へ対応する確率を掛け、0×0.5+100×0.3+500×0.2を計算します。この130円が1回の当選額を保証するわけではなく、同じ条件を多数回繰り返したときの1回当たりの長期的な平均を表します。

問題文で見る箇所
「各値に確率を掛ける」「確率で重み付けした平均」「長期的な平均」という記述があれば期待値を候補にします。対象の並べ方の数、観測データの中央、最も頻繁な値を問う場合は別の概念です。
隣接概念との境界
算術平均は観測された値を同じ重みで合計して個数で割ります。期待値は確率変数が取り得る値へ、それぞれの発生確率を重みとして掛けて足します。順列は異なる対象を順序を区別して並べる場合の数であり、確率変数の代表的な値を求める期待値とは目的も計算対象も異なります。

誤答しやすい選択肢

  • 期待値を、一回の試行で必ず得られる値として扱う。期待値は同じ確率構造の試行を多数回繰り返したときの長期的な平均を表します。
  • 取り得る値を確率に関係なく足して個数で割る。それは同じ重みの算術平均であり、期待値では各値へ対応する確率を掛けます。
  • 対象を順序付きで並べる方法の数を期待値と呼ぶ。それは順列の問題であり、期待値は確率変数の値を確率で重み付けして求めます。

4段階の判断手順

  1. 01問題文から確率変数が取り得る値と、それぞれの発生確率を対応させる。
  2. 02各値へ対応する確率を掛け、その結果を合計する。
  3. 03確率の合計が1になっているか確認する。
  4. 04求めた値を一回の結果の保証ではなく、長期的な平均として解釈する。

到達条件: 期待値を確率で重み付けした平均として説明し、算術平均・順列・一回の結果との違いを言える。

試験での問われ方

01

定義の言い換え

用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。

02

似た概念との比較

同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。

03

具体例からの判断

問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。

誤答しやすいポイント

×相関と因果の取り違え(相関があっても因果とは限らない。第3の要因=交絡に注意)。

×ベイズの定理(事前確率を観測で更新する)の理解。

×正規分布の性質(左右対称・釣鐘型・平均と標準偏差の2パラメータ)と他の概念の混同。

関連する確認問題

大項目8 AIに必要な数理・統計知識 / 確率・統計

設定した仮説が正しいと仮定したとき、観測された結果と同等以上に極端なことが偶然得られる確率を表し、値が小さいほどその仮説は支持されにくいと判断するために用いる指標はどれか。

正解は「p値」である。p値は、設定した仮説(帰無仮説)が正しいと仮定したときに、観測された結果と同等以上に極端な結果が偶然得られる確率を表し、統計的仮説検定において値が小さいほど仮説が支持されにくい(棄却されやすい)と判断する材料になる。期待値は起こりうる結果をその起こりやすさで重み付けした平均的な見込み値、標準偏差はデータのばらつきの大きさを表す量であり、いずれも仮説の妥当性を判断する確率ではない。条件付き確率はある事象が起きたという前提のもとで別の事象が起こる確率であり、仮説を前提とした極端さの確率という設問の定義とは対象が異なる。

大項目8 AIに必要な数理・統計知識 / 確率・統計

くじやサイコロのように結果が偶然で決まる試行について、起こりうる各結果の値に、それぞれの起こりやすさを重みとして掛けて合計した、長い目で見たときに見込まれる平均的な値を表すものはどれか。

正解は「期待値」である。期待値は、くじやサイコロのように結果が偶然で決まる試行について、起こりうる各結果の値をその起こりやすさで重み付けして合計した値であり、試行を多数回繰り返したときに長い目で見て見込まれる平均的な値を表す。標準偏差はデータが平均からどれだけ散らばっているかを示すばらつきの指標、正規分布は平均を中心に左右対称に広がる分布であり、いずれも重み付き平均としての見込み値ではない。確率は1つの事柄が起こりやすいかどうかの度合いを表す値そのものであり、各結果の値を重みで合計した平均的な値を表す期待値とは対象が異なる。

大項目8 AIに必要な数理・統計知識 / 確率・統計

赤い玉と白い玉が入った袋から玉を1つ取り出し、それが赤い玉だと確認できた。このように、ある事柄がすでに起きたとわかっている状況に限定したうえで、さらに別の事柄が起こる見込みを数値で表したものはどれか。

正解は「条件付き確率」である。条件付き確率は、ある事象がすでに起きたとわかっている状況に限定したうえで、さらに別の事象が起こる見込みを数値で表したものであり、設問の「赤い玉だと確認できた状況で別の事柄が起こる見込み」はこの定義に対応する。ベイズの定理はこの条件付き確率を用いて事前に見積もった確率を観測結果で事後の確率へ更新する関係式であり、確率の値そのものではなく更新の手続きを表す。期待値は起こりうる各結果をその起こりやすさで重み付けした平均的な値、統計的仮説検定は仮説とデータの食い違いを確率的に調べる手続きであり、いずれも「事象が起きたとわかっている前提での別の事象の確率」そのものを指す語ではない。

同じ章で確認したい用語

到達チェック

  • 期待値を一文で説明できる
  • 同じ章の似た用語と違いを説明できる
  • 問題文の具体例から、期待値に関係する論点を拾える
  • 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる

執筆: ミナト編集部運営者情報を見る