DS検定 用語解説
分散とは
平均からのずれを二乗して平均し、データのばらつきを表す指標。
この記事の目次
まず押さえる結論
分散は、DS検定の「第4章 統計・推定・検定」で確認しておきたい用語です。定義だけでなく、どの場面で使う言葉か、何と混同しやすいか、問題文のどの表現で判断するかまで確認します。
情報源と編集区分
公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-07-12。
試験概要(公式)混同しやすい用語との差
標本分散 / 不偏分散
標本分散は、標本のデータから求めた偏差平方和を標本サイズnで割った分散です。
不偏分散は、母分散を推定するために、標本サイズnではなくn-1で割って偏りを補正した分散です。
見分け方: nで割るかn-1で割るか、母分散の推定に使うかどうかで見分けます。
具体例から判断の境界を固める
元データと同じ単位に戻す前の、偏差を二乗して平均したばらつきの指標として捉える
データがどれだけ平均から散らばっているかを1つの数値で表したい場面で使う指標です。各データの値から平均を引いた偏差を求め、それぞれを二乗してから平均することで求めます。二乗しているため、元のデータと単位が異なる点に注意が必要です。二乗する理由は、正の偏差と負の偏差をそのまま平均すると打ち消し合ってゼロに近づいてしまうためです。
- 問題文で見る箇所
- 「偏差を二乗して平均する」という計算手続きが書かれているか、または単位が元のデータの二乗になっている記述かを確認します。元のデータと同じ単位に戻された値を問う設問では、標準偏差を候補にします。
- 隣接概念との境界
- 標準偏差は分散の正の平方根であり、元のデータと同じ単位に戻した値です。分散は偏差を二乗した値の平均なので単位が元のデータの二乗になり、標準偏差はその単位のずれを解消した指標として使い分けられます。
誤答しやすい選択肢
- 分散を偏差の合計をそのまま平均した値とする。偏差をそのまま平均するとゼロに近づくため、二乗してから平均する点が定義の核心です。
- 分散と標準偏差を同じ単位の指標として扱う。分散は元のデータの二乗の単位であり、標準偏差は平方根を取って元の単位に戻した値です。
- 分散が大きいほどデータの代表値が大きいと解釈する。分散が示すのは散らばりの大きさであり、代表値の大小とは別の情報です。
4段階の判断手順
- 01設問が求めているのが代表値か、散らばりの大きさかを先に分ける。
- 02散らばりであれば、偏差を二乗して平均する手続きが書かれているか確認する。
- 03単位が元のデータのままか二乗されているかで分散と標準偏差を区別する。
- 04分散の大小を代表値の大小と混同していないか見直す。
到達条件: 偏差の二乗を平均するという定義を説明し、単位の違いから標準偏差と区別できる。
試験での問われ方
定義の言い換え
用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。
似た概念との比較
同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。
具体例からの判断
問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。
誤答しやすいポイント
×母平均・母分散と標本平均・標本分散(不偏分散)の取り違え。母集団の値と標本から計算した値は別物。
×p値を『帰無仮説が正しい確率』と誤解する。p値は帰無仮説のもとで観測結果以上に極端な結果が得られる確率。
×相関関係と因果関係の混同。ピアソンの相関係数が大きくても因果関係を示すとは限らない。
関連する確認問題
第4章 統計・推定・検定 / 推定・検定
新旧の研修方法で平均得点に差があるかを標本から検討したい。母分散は分かっていない。このとき標本から求めた統計量を用いる検定はどれか。
正解は「t検定」である。t検定は、母分散が未知のときに標本から求めたt統計量をもとに、母平均などの差を検定する方法である。設問は平均得点の差を扱い、母分散が分からないと明示しているためt検定を選ぶ。z検定は母分散が既知、または標本サイズが十分大きいときに標準正規分布をもとに母平均などの差を検定する方法である。カイ二乗検定はカテゴリの度数や独立性に関わる検定、主成分分析は多変量データを少数の成分で要約する手法であり、平均得点の差を母分散未知で検定する条件とは異なる。平均の差か、データのカテゴリか、次元の要約かを分けて判断する。
第4章 統計・推定・検定 / 統計数理基礎
観測値のばらつきを、各値と平均との差を二乗して平均することで表す指標はどれか。
正解は「分散」である。分散は、各観測値が平均からどれだけ離れているかを求め、その差を二乗して平均したばらつきの指標である。差を二乗するため、平均より大きい値と小さい値のずれが打ち消し合わない。標準偏差は分散の平方根で、元のデータと同じ単位でばらつきを表す。平均は値の合計を個数で割った中心の指標、最頻値は最も出現回数が多い値である。平均からの差、二乗、平均という計算手順を確認すると分散に絞れる。同じ平均を持つデータ同士でも、値の広がりが違えば分散は異なる。
第4章 統計・推定・検定 / 統計数理基礎
成功確率0.2の独立な試行を20回行うとき、成功回数が従う二項分布の平均はいくつか。
正解は「4」である。試行回数n、各試行の成功確率pの二項分布では、成功回数の平均はnpで求める。本問ではn=20、p=0.2なので20×0.2=4となる。0.2は1回の試行における成功確率そのもの、3.2は分散np(1-p)=20×0.2×0.8、16は期待される失敗回数20×0.8である。求める対象が確率・分散・失敗回数のどれでもなく、20回中の成功回数の平均だと確認してからnpを適用する。平均4は毎回必ず4回成功する意味ではなく、同じ条件の反復で成功回数を平均した中心を表す。
同じ章で確認したい用語
他資格でも出題される用語
到達チェック
- 分散を一文で説明できる
- 同じ章の似た用語と違いを説明できる
- 問題文の具体例から、分散に関係する論点を拾える
- 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる
執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)