AI資格ドリル

G検定 大項目9 AIに関する法律と契約 予想問題と解説

G検定大項目9 AIに関する法律と契約」の予想問題を15、各問の完全解説つきで掲載しています。全問オリジナル自作・公式シラバス準拠です。

この分野で問われる主な論点
  • 個人情報・データ保護
  • 知的財産権
  • 契約とガイドライン
  • GDPR(EU)

間違えやすいポイント(作問者分析)

当サイトの作問時に観察した、取り違えやすい論点です(公式の統計ではありません)。

  • 個人情報保護法の本人の権利(開示・訂正・利用停止)と、GDPRのデータ主体の権利(アクセス権・消去権・データポータビリティ権等)の取り違え。
  • 著作権法第30条の4(情報解析のための利用=非享受目的なら一定条件で許諾不要)と、他の権利制限規定(私的使用30条・引用32条)の混同。
  • 営業秘密と限定提供データの違い(限定提供データは秘密管理性が要件ではない)。
1 ・ 個人情報・データ保護

個人情報保護法では、本人の人種・信条・病歴・犯罪の経歴など、取扱いによって本人に不当な差別や偏見が生じるおそれのある情報について、取得や第三者提供に原則として本人の同意を必要とし、本人への通知等により同意なく第三者提供を行う『オプトアウト』の方法も利用できないとされている。この情報の区分として正しいものはどれか。

  • 仮名加工情報
  • 要配慮個人情報正解
  • 限定提供データ
  • 匿名加工情報
解説

要配慮個人情報は、人種・信条・病歴・犯罪の経歴など不当な差別等が生じ得る情報で、取得や第三者提供に原則として本人同意が必要であり、オプトアウトによる第三者提供は認められない。仮名加工情報・匿名加工情報は識別性を下げる加工を施した別区分で本問の定義と異なる。限定提供データは不正競争防止法上のデータ区分であり、個人情報の機微性とは関係しない。

https://www.jdla.org/certificate/general/ (大項目9 AIに関する法律と契約)

2 ・ 個人情報・データ保護

個人情報を加工した情報のうち、他の情報と照合しない限り特定の個人を識別できない程度の加工にとどまり、原則として事業者内部での分析等に用いることを前提とし、第三者への提供が原則として禁止されている区分はどれか。

  • 仮名加工情報正解
  • 限定提供データ
  • 匿名加工情報
  • 要配慮個人情報
解説

仮名加工情報は、他の情報と照合しない限り特定の個人を識別できない程度に加工した情報で、事業者内部での利用が前提とされ第三者提供が原則禁止される。匿名加工情報は復元できないよう加工し本人同意なく第三者提供が可能な点で異なる。要配慮個人情報は機微情報の区分、限定提供データは不正競争防止法上のデータ区分で、いずれも定義が異なる。

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3 ・ 知的財産権

事業者が秘密として管理する有用な技術上・営業上の情報である『営業秘密』や、IDやパスワード等で管理して特定の相手方に提供される『限定提供データ』について、その不正な取得・使用・開示を規制し、差止請求や損害賠償の対象とする法律はどれか。

  • 個人情報保護法
  • 著作権法
  • 特許法
  • 不正競争防止法正解
解説

営業秘密(秘密管理性・有用性・非公知性を満たす情報)や、ID等で管理して特定の相手方に提供される限定提供データの不正な取得・使用・開示は、不正競争防止法によって規制され差止め等の対象となる。特許法は発明、著作権法は著作物、個人情報保護法は個人データを対象とする別法であり、これらの情報・データの不正利用を直接規律するものではない。

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4 ・ 契約とガイドライン

AI開発やデータ提供をめぐる契約で生じやすい論点を整理し、データ編・AI編に分けて契約上の考え方やモデル契約条項を示した、経済産業省が策定した文書はどれか。

  • 人間中心のAI社会原則
  • 著作権法第30条の4
  • AI事業者ガイドライン
  • AI・データの利用に関する契約ガイドライン正解
解説

AI・データの利用に関する契約ガイドラインは経済産業省が策定し、データ編とAI編に分けてデータ提供契約やAI開発契約の考え方・モデル契約条項を整理した文書である。人間中心のAI社会原則やAI事業者ガイドラインはAIの倫理・ガバナンスに関する文書で契約実務の指針ではなく、著作権法第30条の4は著作物利用の権利制限規定であって契約ガイドラインではない。

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5 ・ 契約とガイドライン

AI・データの利用に関する契約ガイドライン(AI編)が、学習済みモデルの開発を段階的に進めるものとして示した工程の順序として正しいものはどれか。

  • アセスメント → PoC → 開発 → 追加学習正解
  • 開発 → PoC → アセスメント → 追加学習
  • アセスメント → 開発 → PoC → 追加学習
  • PoC → アセスメント → 開発 → 追加学習
解説

同ガイドライン(AI編)は、学習済みモデルの開発を「アセスメント→PoC→開発→追加学習」という探索的な段階を踏んで進める枠組みを示す。アセスメントで実現可能性を見極め、PoCで目的の精度が出せるかを検証し、開発で学習済みモデルを生成し、追加学習で運用後の再学習を行う流れであり、他の順序は誤りである。

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6 ・ 個人情報・データ保護

個人情報を、特定の個人を識別できず、かつ元の個人情報を復元できないように加工した情報で、所定の措置を講じれば本人の同意を得ずに第三者へ提供したり、当初の利用目的を超えて利用したりできる区分はどれか。

  • 仮名加工情報
  • 要配慮個人情報
  • 匿名加工情報正解
  • 限定提供データ
解説

匿名加工情報は、特定の個人を識別できず元の個人情報を復元できないように加工した情報で、所定の措置を講じれば本人同意なく第三者提供や目的外利用が可能である。仮名加工情報は事業者内部での利用が前提で第三者提供が原則禁止される点で異なる。要配慮個人情報は機微情報の区分、限定提供データは不正競争防止法上のデータ区分で、いずれも本問の定義と異なる。

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7 ・ 知的財産権

技術的なアイデアである発明をした者に対し、出願・審査・登録を経て、一定期間その発明を独占的に実施できる権利を与えて保護する法律はどれか。

  • 特許法正解
  • 不正競争防止法
  • 著作権法
  • 個人情報保護法
解説

発明を保護し、独占的な実施権(特許権)を与えるのは特許法。著作権法は小説・音楽・プログラムなど創作的な表現を保護する法律、不正競争防止法は営業秘密や限定提供データの不正取得などの不正競争行為を規制する法律、個人情報保護法は個人情報の適正な取扱いを定める法律で、いずれも発明そのものを保護する法律ではない。

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8 ・ 知的財産権

日本の著作権法には、著作物に表現された思想や感情を人に享受させることを目的としない利用(大量のデータをコンピュータで分析する場合など)について、一定の条件のもとで権利者の許諾なく著作物を利用できるとする規定がある。この規定はどれか。

  • 不正競争防止法による営業秘密の保護
  • 著作権法第30条の4による情報解析のための利用正解
  • 個人情報保護法による匿名加工情報の利用
  • 特許法による発明の独占的実施
解説

著作物を人に享受させることを目的としない利用(情報解析など)を、一定の条件で権利者の許諾なく認めるのは著作権法第30条の4で、機械学習の学習用データとしての利用の根拠とされる。不正競争防止法による営業秘密の保護、特許法による発明の独占的実施、個人情報保護法による匿名加工情報の利用は、いずれも別の法律・別の制度であり、著作物の非享受目的利用を定めた規定ではない。

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9 ・ GDPR(EU)

EU一般データ保護規則(GDPR)のもとで、保有する必要がなくなった場合や、処理への同意を撤回した場合などに、データ主体が管理者に対して自分に関する個人データの削除を求めることができる権利はどれか。

  • アクセス権
  • データポータビリティの権利
  • 訂正権
  • 消去権正解
解説

正解は消去権(いわゆる「忘れられる権利」、第17条)。処理の目的に照らして個人データの保有が不要になった場合や、本人が同意を撤回した場合などに、データ主体が管理者へ削除を求められる権利である。アクセス権(第15条)は自分のデータが処理されているか等を確認・取得する権利、訂正権(第16条)は不正確なデータの修正を求める権利、データポータビリティの権利(第20条)は提供したデータを構造化された形式で受け取り別の管理者へ移す権利であり、いずれも『削除を求める』ことを内容とする権利ではない。

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10 ・ GDPR(EU)

EU一般データ保護規則(GDPR)のもとで、データ主体が、自ら管理者へ提供した個人データを、構造化され機械による読み取りが可能な形式で受け取り、別の管理者へ移すことを求めることができる権利はどれか。

  • 自動意思決定に関する権利
  • データポータビリティの権利正解
  • 異議申立権
  • 処理の制限権
解説

正解はデータポータビリティの権利(第20条)。本人が提供した個人データを、構造化され機械判読が可能な形式で受け取り、技術的に可能であれば別の管理者へ移すことを求められる権利である。自動意思決定に関する権利(第22条)は人手を介さない自動処理のみに基づく重要な決定に服さない権利、処理の制限権(第18条)は一定の場合に処理を一時的に制限させる権利、異議申立権(第21条)は自己の状況に基づき処理に反対する権利であり、いずれもデータの持ち運び(移転)を求める権利ではない。

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11 ・ GDPR(EU)

EU一般データ保護規則(GDPR)のもとで、データ主体が、自分に関する個人データが処理されているかどうか、また処理されている場合にはその目的や対象となるデータの内容などの情報を、管理者に対して確認して取得することができる権利はどれか。

  • 消去権
  • アクセス権正解
  • 処理の制限権
  • 異議申立権
解説

正解はアクセス権(第15条)。自分に関する個人データが処理されているか否か、処理されている場合はその目的や対象データの内容などを管理者に確認・取得できる権利である。消去権(第17条)は不要になったデータ等の削除を求める権利、処理の制限権(第18条)は一定の場合に処理を一時的に制限させる権利、異議申立権(第21条)は自己の状況に基づき処理に反対する権利であり、いずれも『処理状況や内容の確認・取得』を内容とする権利ではない。

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12 ・ GDPR(EU)

EU一般データ保護規則(GDPR)のもとで、データ主体が、人手を介さない自動化された処理のみに基づいて、自分に法的な効果や同様に重大な影響を及ぼす決定を下されることに、原則として服さないとされる権利はどれか。

  • 自動意思決定に関する権利正解
  • データポータビリティの権利
  • アクセス権
  • 訂正権
解説

正解は自動意思決定に関する権利(第22条)。プロファイリングなど、人手を介さない自動的な処理のみに基づき、本人に法的効果や重大な影響を及ぼす決定を下されることに、原則として服さないとする権利である。訂正権(第16条)は不正確なデータの修正を求める権利、アクセス権(第15条)は処理の有無や内容を確認・取得する権利、データポータビリティの権利(第20条)は提供したデータを構造化された形式で受け取り別の管理者へ移す権利であり、いずれも自動的な決定そのものを対象とする権利ではない。

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13 ・ GDPR(EU)

EU一般データ保護規則(GDPR)のもとで、データ主体が、自己の特別な状況に関係する理由に基づいて、自分に関する個人データの処理(プロファイリングを含む)に対して、いつでも反対の意思を申し立てることができる権利はどれか。

  • 異議申立権正解
  • 処理の制限権
  • 訂正権
  • 消去権
解説

正解は異議申立権(第21条)。本人が自己の特別な状況に関係する理由に基づき、自分に関する個人データの処理(プロファイリングを含む)に対していつでも反対を申し立てられる権利で、管理者は優先する正当な根拠を示せない限り処理を続けられない。消去権(第17条)は不要になったデータ等の削除を求める権利、訂正権(第16条)は不正確なデータの修正を求める権利、処理の制限権(第18条)は処理を一時的に止めさせる権利であり、いずれも『処理そのものに反対の意思を申し立てる』権利ではない。

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14 ・ GDPR(EU)

EU一般データ保護規則(GDPR)のもとで、自分に関する個人データの正確性を本人が争っている間など一定の場合に、データ主体が、管理者に対してそのデータの利用を一時的に行わず保管にとどめるよう求めることができる権利はどれか。

  • 処理の制限権正解
  • 訂正権
  • データポータビリティの権利
  • アクセス権
解説

正解は処理の制限権(第18条)。データの正確性を本人が争っている場合や、処理が違法だが本人が消去ではなく制限を望む場合などに、管理者に処理を一時的に停止させ保管のみにとどめさせられる権利である。アクセス権(第15条)は処理の有無や内容を確認・取得する権利、データポータビリティの権利(第20条)は提供したデータを構造化された形式で受け取り別の管理者へ移す権利、訂正権(第16条)は不正確なデータの修正を求める権利であり、いずれも処理を一時的に制限させる権利ではない。

https://www.jdla.org/certificate/general/ (大項目9 AIに関する法律と契約)

15 ・ 個人情報・データ保護

個人情報保護法において、指紋認証データや顔認証データのように身体の特徴をデータに変換したものや、旅券番号・マイナンバー・運転免許証番号のように個人ごとに割り当てられる番号など、それ単体で特定の個人を識別できるものとして政令で限定的に定められたものを指す用語はどれか。

  • 個人識別符号正解
  • 保有個人データ
  • 匿名加工情報
  • 要配慮個人情報
解説

正解は個人識別符号。指紋認証・顔認証データなど身体的特徴を変換したものや、旅券番号・マイナンバー・運転免許証番号など個人ごとに割り当てられる番号で、それ単体で特定の個人を識別できるものとして政令に限定列挙されたものを指し、これを含む情報は個人情報に当たる。要配慮個人情報は人種・信条・病歴など不当な差別が生じ得る機微な情報、匿名加工情報は復元できないよう加工して本人を識別できなくした情報、保有個人データは事業者が開示・訂正・利用停止等の請求に応じる権限を持つ個人データであり、いずれも『単体で個人を識別できるもの』を指す語ではない。

https://www.jdla.org/certificate/general/ (大項目9 AIに関する法律と契約)