G検定 用語解説
AIガバナンスとは
AI倫理で示された原則を、組織や社会の中で実際に機能させるための統治の仕組み。アジャイル・ガバナンスによる継続的な見直しや、リスクベースアプローチによる対策の強弱の使い分けなど、ルールの運用面を扱う。
まず押さえる結論
AIガバナンスは、G検定の「大項目10 AI倫理・AIガバナンス」で確認しておきたい用語です。定義だけでなく、どの場面で使う言葉か、何と混同しやすいか、問題文のどの表現で判断するかまで確認します。
情報源と編集区分
公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-07-03。
試験概要(公式)試験での問われ方
定義の言い換え
用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。
似た概念との比較
同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。
具体例からの判断
問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。
誤答しやすいポイント
×データバイアスとアルゴリズムバイアスの区別(偏りの原因がデータ側かアルゴリズム側か)。
×フィルターバブル(アルゴリズムによる個人化で偏る)とエコーチェンバー(同じ意見が集団内で増幅)の混同。
×AI事業者ガイドライン・AI新法・EU AI Act・OECD AI原則・広島AIプロセスの主体と性質の取り違え(指針か法律か、国内か国際か)。
関連する確認問題
大項目10 AI倫理・AIガバナンス / AIガバナンス
主要国が連携し、急速に普及する生成AIなど高度なAIを対象として、全てのAI関係者向けの国際指針と、高度なAIを開発する組織向けの国際行動規範を取りまとめた、近年の国際的なルール形成の枠組みはどれか。
このタイプの設問を見分ける軸は、対象を高度なAI全般に置くか生成AIなど高度なAIに絞り込むか、そして単一地域の法規制か複数国が連携した枠組みかという2点にある。広島AIプロセスは2023年にG7が主導し、対象を生成AIなど高度なAIに絞ったうえで、全てのAI関係者向けの指針と開発組織向けの行動規範という性質が異なる2種類の文書を同時に取りまとめた点に特徴がある。この「対象の絞り込み」と「複数国の連携」という2条件は、より対象の広いOECD AI原則にも、単一地域の規制であるEU AI Actにも当てはまらない。他の選択肢は、規制の設計思想を指す語も含め、いずれかの条件を満たさない。
大項目10 AI倫理・AIガバナンス / AIガバナンス
EUが定めた、AIを用途のリスクの大きさに応じて分類し、それぞれに異なる規律を課すことを特徴とするAIの包括的な規制はどれか。
正解は「EU AI Act(EU AI規制法)」である。EU AI Act(EU AI規制法)は、AIを用途のリスクの大きさに応じて分類し、それぞれに異なる規律を課すリスクベースアプローチを特徴とする、EUが定めたAIに関する包括的な規制である。「GDPR」はEUの個人データ保護規則で、個人データの取り扱い自体を規律する点でAIのリスク分類とは論点が異なる。「不正競争防止法」「個人情報保護法」はいずれも日本の法律であり、EUが定めたAIの包括的規制ではない。問題文の「EUが定めた」「用途のリスクの大きさに応じて分類」「異なる規律を課す」という3条件をすべて満たすのはEU AI Actだけである。
大項目10 AI倫理・AIガバナンス / AIガバナンス
日本で、AIを開発・提供・利用する事業者が安全性や公平性などに配慮して取り組む際の指針として、政府が公表したものはどれか。
識別の決め手は、定めた主体の国、指針が向けられる対象、文書の性質という3つの軸を順に絞り込めるかにある。まず「日本」という国の軸でEUが定めた選択肢を外し、次に「開発・提供・利用という役割ごとの実務指針」という対象の軸で、社会全体の理念を示す文書と区別する。AI事業者ガイドラインは、それぞれの役割を担う事業者が安全性・公平性・透明性に配慮して取り組むための実務上の指針という性質を持ち、この2段階の絞り込みを通過する唯一の選択肢になる。他の選択肢は、定める主体の地域か、指針が向けられる対象という、いずれかの軸で条件から外れる。
同じ章で確認したい用語
到達チェック
- AIガバナンスを一文で説明できる
- 同じ章の似た用語と違いを説明できる
- 問題文の具体例から、AIガバナンスに関係する論点を拾える
- 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる
執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)