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用語比較

排反と独立の違い|統計検定2級の確率での見分け方

排反は2つの事象が同時には起こらない関係、独立は一方が起こっても他方の確率が変わらない関係で、見ている点が違います。独立は、一方が起こっても他方の起こる確率が変わらない関係です。排反は、2つの事象が同時には起こらない関係で、積事象が空事象になります。

統計検定2級の確率では、積の確率P(A∩B)がP(A)P(B)になるなら独立、P(A∩B)が0なら排反と、式で判断します。「関係がない」という日常語の感覚で選ぶと、両者を取り違えます。

このページは、独立と排反を「無関係な事象」とまとめて覚え、和事象や積事象の確率を求める場面で式を取り違える人を対象にしています。サイコロとコインの数値例で、二つの式の使い分けを確認します。

この記事の根拠と出典

各セクションの見出しの下に、公式資料で確認した内容か編集部の整理かをラベルで示しています。 試験日・料金・申込条件・試験方式は変わることがあるため、申込前に公式サイトで確認してください。統計検定2級の一次情報確認日: 2026-10-09。

結論

独立

一方が起こっても他方の起こる確率が変わらない事象の関係。P(A∩B)=P(A)P(B)が成り立つとき、かつそのときに限り独立で、条件付き確率ではP(B|A)=P(B)と表せる。

排反

積事象A∩Bが空事象になる関係で、2つの事象は同時には起こらない。P(A∩B)=0なので、和事象の確率はP(A∪B)=P(A)+P(B)と単純な足し算になる。

違いを表で確認

比較軸独立排反
定義一方が起こっても他方の起こる確率が変わらない積事象A∩Bが空事象で、同時には起こらない
成り立つ式P(A∩B)=P(A)P(B)P(A∩B)=0
条件付き確率との関係P(B|A)=P(B)(P(A)>0のとき)P(A)>0のとき、Aが起こればBは起こらないのでP(B|A)=0
和事象の確率P(A∪B)=P(A)+P(B)-P(A)P(B)P(A∪B)=P(A)+P(B)
同時に起こるか同時に起こりうる(P(A)P(B)が正の場合)同時には起こらない
試験で見る語独立、互いに影響しない、積の確率、掛け算排反、同時に起こらない、足し算
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どこで迷っているかを切り分ける

01

独立と排反を「無関係な事象」とまとめて覚えている初学者

独立は確率が変わらない関係、排反は同時に起こらない関係で、別の概念です。排反な2事象は、一方が起これば他方の確率が0になるため、確率の上では関係があります。「関係がない」という日常語では区別できません。

02

和事象の確率で、いつでも足し算だけにしてしまう人

和事象の確率はP(A∪B)=P(A)+P(B)-P(A∩B)で求めます。足し算だけで済むのは、P(A∩B)=0となる排反の場合だけです。排反と分からない事象を足し算だけで済ませると、重なりを二重に数えてしまいます。

03

排反なら独立だと思ってしまう人

P(A)>0かつP(B)>0の排反な2事象では、P(A∩B)=0ですがP(A)P(B)は0より大きくなります。両者は等しくならないので、独立ではありません。

具体例で使い分ける

例 1

サイコロで偶数と奇数を比べる

サイコロを1回振り、事象Aを「偶数の目」、事象Cを「奇数の目」とします。

  • 偶数は2・4・6、奇数は1・3・5で、共通する目はありません。積事象A∩Cは空事象です。
  • したがってAとCは排反で、P(A∩C)=0です。
  • P(A)=1/2、P(C)=1/2なのでP(A)P(C)=1/4です。P(A∩C)=0と一致しないため、独立ではありません。
  • 和事象の確率は、P(A∪C)=1/2+1/2=1です。

結論: 同時に起こらない偶数と奇数は排反であり、独立ではありません。

例 2

サイコロで偶数と4以下を比べる

サイコロを1回振り、事象Aを「偶数の目」、事象Bを「4以下の目」とします。

  • 偶数は2・4・6、4以下は1・2・3・4で、2と4が共通します。積事象A∩Bは空事象ではなく、排反ではありません。
  • P(A)=3/6=1/2、P(B)=4/6=2/3、P(A∩B)=2/6=1/3です。
  • P(A)P(B)=1/2×2/3=1/3で、P(A∩B)と一致します。

結論: P(A∩B)=P(A)P(B)が成り立つので、AとBは独立です。同時に起こる目があるため、排反ではありません。

例 3

コインを2回投げる

コインを2回投げ、事象Aを「1回目が表」、事象Bを「2回目が表」、事象Dを「1回目が裏」とします。

  • 1回目の結果は2回目の結果に影響しないので、AとBは独立で、P(A∩B)=1/2×1/2=1/4です。
  • AとBは両方が表になる場合があるので、排反ではありません。
  • AとDは、1回目が表かつ裏にはならないので排反で、P(A∩D)=0です。

結論: 同じコインでも、AとBは独立、AとDは排反と、関係が分かれます。

問題文から答えを選ぶ手順

  1. 1

    問われている量を読む

    「同時に起こる確率」「どちらか一方が起こる確率」「条件のもとでの確率」のどれを聞かれているかを、問題文から確認します。

  2. 2

    事象の関係を、言葉ではなく式で確かめる

    「同時に起こらない」とあれば排反、「影響しない」「独立に」とあれば独立です。問題文に書かれていない場合は、P(A∩B)を求めて、0かP(A)P(B)かを調べます。

  3. 3

    関係に合う式を選ぶ

    独立なら積事象をP(A)P(B)で求めます。排反なら和事象をP(A)+P(B)で求めます。どちらでもないなら、和事象の一般式P(A∪B)=P(A)+P(B)-P(A∩B)を使います。

  4. 4

    値が矛盾しないか見直す

    P(A)>0かつP(B)>0の事象を「排反かつ独立」としていないかを確認します。両立しないので、どちらかの判断が誤りです。

試験での見分け方

  • 1P(A∩B)=P(A)P(B)が成り立つなら独立。
  • 2積事象A∩Bが空事象(P(A∩B)=0)なら排反。
  • 3排反な2事象の和事象の確率は、足し算だけのP(A)+P(B)になる。
  • 4排反でも独立でもない場合の和事象の確率は、P(A)+P(B)-P(A∩B)で求める。
  • 5P(A)>0かつP(B)>0の排反な2事象は、独立ではない。

誤答しやすい選択肢

排反な2事象を独立だと考える

修正: P(A)>0かつP(B)>0なら、排反な2事象ではP(A∩B)=0でP(A)P(B)は正の値です。両者は一致しないため、独立ではありません。

独立な2事象の和事象を、足し算だけで求める

修正: 独立でも同時に起こりうるので、P(A∪B)=P(A)+P(B)-P(A)P(B)と重なりを引きます。足し算だけで済むのは排反の場合です。

「同時に起こらない」を「影響しない」と読み替える

修正: 同時に起こらない関係は排反です。一方が起こると他方の確率が0になるので、影響しないとは言えません。

独立を「積事象が空」と説明する

修正: 積事象が空なのは排反の定義です。独立の定義は、P(A∩B)=P(A)P(B)、または条件付き確率が元の確率と等しいことです。

確認問題

Q1P(A)=0.3、P(B)=0.4で、AとBが排反のとき、P(A∪B)はいくつ?

答え: 0.7

排反なのでP(A∩B)=0で、P(A∪B)=0.3+0.4=0.7です。

Q2P(A)=0.3、P(B)=0.4で、AとBが独立のとき、P(A∩B)はいくつ?

答え: 0.12

独立なのでP(A∩B)=P(A)P(B)=0.3×0.4=0.12です。

Q3同じP(A)=0.3、P(B)=0.4で、AとBが独立のとき、P(A∪B)はいくつ?

答え: 0.58

P(A∪B)=0.3+0.4-0.12=0.58です。排反の0.7とは重なりの0.12だけ異なります。

Q4P(A)=0.5、P(B)=0.5の排反な2事象は、独立といえる?

答え: いえない

P(A∩B)=0ですが、P(A)P(B)=0.25で一致しません。

到達チェック

  • 独立を、P(A∩B)=P(A)P(B)が成り立つ関係として説明できる
  • 排反を、積事象が空事象になる関係として説明できる
  • 排反な2事象の和事象の確率が、足し算だけになる理由を説明できる
  • 確率が正の排反な2事象が、独立にならない理由を説明できる
  • 独立でも排反でもない2事象の和事象の確率を、一般式で求められる

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よくある質問

Q独立と排反は同時に成り立つ?

A

2つの事象の確率がどちらも0より大きいときは成り立ちません。排反ならP(A∩B)=0、独立ならP(A∩B)=P(A)P(B)で、後者は正の値になるためです。

Q排反な事象の和事象の確率は足し算だけで求められる?

A

求められます。和事象の公式P(A∪B)=P(A)+P(B)-P(A∩B)に、排反のP(A∩B)=0を代入した結果です。

Q独立かどうかは、どう調べる?

A

P(A∩B)を求めて、P(A)P(B)と等しいかを確認します。条件付き確率P(B|A)がP(B)と等しいかを調べる方法もあります。

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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)