用語比較
Zero-ShotとFew-Shotプロンプティングの違い
Zero-ShotとFew-Shotは、どちらもプロンプト(生成AIへの指示文)の書き方の名前で、生成AIパスポートの第5章「プロンプティングの基礎」に並ぶキーワードです。違いは、プロンプトに解答例を入れるかどうかです。
例を示さず指示だけで実行させるのがZero-Shot、解答例をいくつか示してから指示するのがFew-Shotです。例の数が0か、いくつかか、という違いで、名前の「Shot」は例の数を表す呼び方として使われます。
もう一つ、試験で混ざりやすい点があります。Few-Shotで例を示しても、モデルの重みは更新されません。GPT-3論文は、GPT-3を勾配更新もファインチューニングもせずに適用し、タスクとFew-Shotの例示をテキストのやり取りだけで指定したと述べています。
このページは、Few-Shotを「例で追加学習させる方法」と思っている人や、ファインチューニングと区別がつかない人を対象にしています。プロンプトに書く例は、その場の指示の一部です。
この記事の目次
この記事の根拠と出典
本文の主要なセクションでは、公式一次資料と照合した内容と編集部の整理を、見出しの下のラベルで区別しています。 試験日、料金、申込条件、試験方式など変動する情報は、公式情報を最終確認してください。生成AIパスポートの一次情報確認日: 2026-08-31。
結論
Zero-Shot
例を示さず、指示だけで実行させるプロンプトの書き方。プロンプトに解答例を入れません。
Few-Shot
解答例をいくつか示してから指示するプロンプトの書き方。例はプロンプトの中に書くだけで、モデルの重みは更新しません。
違いを表で確認
| 比較軸 | Zero-Shot | Few-Shot |
|---|---|---|
| プロンプト内の例 | なし。指示だけを書く | 解答例をいくつか入れてから指示する |
| 名前の意味 | Shot(例)が0個 | Shot(例)が少数個 |
| モデルの重み | 更新しない | 更新しない。GPT-3論文でも、例示は勾配更新やファインチューニングなしにテキストだけで指定された |
| 向く場面 | 要約や翻訳など、指示だけで意図が伝わる依頼 | 出力の形式や言い回しを例で揃えたい依頼 |
| 準備の手間 | 指示を書くだけで済む | 例を用意して書く手間がある |
| 試験での手掛かり | 「例を示さず」「指示だけで」 | 「解答例をいくつか示してから」「少数の例」 |
どこで迷っているかを切り分ける
まず手早く試したい人
要約や翻訳のように、指示だけで意図が伝わる依頼ならZero-Shotで足ります。結果が意図とずれたときに、例を足すかを考えます。
出力の形式を揃えたい人
決まった形式の一覧表や、決まった言い回しの返信文がほしいときは、その形式で書いた例を数件見せると揃いやすくなります。これがFew-Shotです。
Few-Shotとファインチューニングで迷う人
モデル自体を追加学習で調整するのがファインチューニングです。Few-Shotは、プロンプトの中に例を書くだけで、モデルの重みを変えません。
具体例で使い分ける
例 1
指示だけで文章を要約させる
「次の文章を3行で要約してください」と書き、文章を貼り付けて依頼する場面です。
- プロンプトには指示と入力データがあり、解答例は入っていません。
- モデルは例を見ずに、指示だけを手掛かりに実行します。
結論: 例を示さず指示だけで実行させているので、Zero-Shotです。
例 2
問い合わせ文を分類する例を見せてから依頼する
問い合わせ文と分類名の組を数件書いたうえで、新しい問い合わせ文の分類を依頼する場面です。数件の例は説明用の仮のものです。
- 解答例がいくつか入っており、その後に指示と入力データが続きます。
- 例はプロンプトの中の文字列で、モデルの重みは更新されません。
結論: 解答例をいくつか示してから指示しているので、Few-Shotです。
例 3
社内用語に合わせて追加学習する
自社の大量の文書でモデルを追加学習させ、社内用語に合う出力を得ようとする場面です。
- プロンプトの書き方ではなく、モデル自体を調整する方法です。
- Few-Shotは重みを更新しないため、この場面には当たりません。
結論: プロンプトの工夫ではなくファインチューニングの話で、Zero-ShotにもFew-Shotにも当たりません。
問題文から答えを選ぶ手順
- 1
プロンプトに解答例が入っているかを見る
解答例が入っていなければZero-Shot、いくつか入っていればFew-Shotです。設問文の「例を示さず」「例を示してから」を探します。
- 2
例の中身は指示ではなく解答例かを確認する
「箇条書きで書く」のような指示は例ではありません。入力と出力の組のような解答例が入っているかを見ます。
- 3
重みの更新があるかを確認する
モデルを追加学習する話ならファインチューニングで、どちらのプロンプティングでもありません。例を書くだけなら、重みは変わりません。
- 4
結果が悪いときは例の追加を検討する
Zero-Shotで意図とずれたときに、形式を示す例を足すのがFew-Shotへの切り替えです。出力の事実確認は、どちらの場合も別に必要です。
試験での見分け方
- 1例を示さず指示だけで実行させるならZero-Shot。
- 2解答例をいくつか示してから指示するならFew-Shot。
- 3Few-Shotの例はプロンプトの一部で、モデルの重みは更新しない。
- 4モデルを追加学習で調整するのはファインチューニング。
- 5例を足しても、出力が事実とは限らない。
誤答しやすい選択肢
Few-Shotで例を見せるとモデルが学習して変わると考える
修正: 例はプロンプトの中に書くだけで、重みは更新されません。GPT-3論文でも、例示は勾配更新なしにテキストで指定されています。
Zero-Shotを「何も指定しない」と考える
修正: Zero-Shotでも指示は書きます。ないのは解答例です。
Few-Shotを必ず最良の方法と考える
修正: 指示だけで意図が伝わるなら、例を用意する手間は不要です。形式を揃えたいかどうかで選びます。
指示の文を「例」と取り違える
修正: 例とは入力と出力の組のような解答例です。手順や条件を述べる指示文は、例ではありません。
確認問題
Q1例を示さず、指示だけで実行させるプロンプティングは?
答え: Zero-Shot
プロンプトに解答例を入れないのがZero-Shotです。
Q2解答例をいくつか示してから指示するプロンプティングは?
答え: Few-Shot
Shotは与える例の数を指し、少数の例を示すのがFew-Shotです。
Q3Few-Shotで例を示すと、モデルの重みは更新される?
答え: 更新されない
例はプロンプトの一部です。GPT-3論文も、例示を勾配更新なしにテキストだけで指定したと述べています。
Q4モデルを追加学習で調整する方法は?
答え: ファインチューニング
プロンプトの書き方ではなく、モデル自体を調整する方法です。
到達チェック
- Zero-Shotを例なし、Few-Shotを解答例を数件示す方法として説明できる
- Shotが与える例の数を指すと分かる
- Few-Shotでは重みが更新されないと説明できる
- ファインチューニングとの違いを説明できる
- 例を足しても出力の事実確認が要ると分かる
関連ページで確認する
よくある質問
QZero-ShotとFew-Shotは何が違う?
例を示さず指示だけで実行させるのがZero-Shot、解答例をいくつか示してから指示するのがFew-Shotです。違いはプロンプトに入れる例の有無です。
QFew-Shotはモデルを追加学習させる方法?
違います。例はプロンプトの中に書くだけで、重みは更新されません。GPT-3論文も、例示を勾配更新やファインチューニングなしに、テキストのやり取りだけで指定したと述べています。
QShotは何を数えている?
プロンプトに入れる解答例の数です。0個がZero-Shot、少数個がFew-Shotです。
QFew-Shotの例は何件入れればよい?
Shotは「少数」の例を指し、件数は用途で変わります。試験では件数ではなく、例を入れるかどうかで区別します。
Q例を入れれば回答は正確になる?
なりません。形式は揃いやすくなっても、内容が事実かどうかは別です。重要な内容は人が確認します。
執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)