G検定 用語解説
平均とは
観測したデータの値をすべて足し合わせ、個数で割って求める代表値。理論上の確率分布から定まる期待値とは異なり、手元の実測データから直接計算する点に特徴がある。
この記事の目次
まず押さえる結論
平均は、G検定の「大項目8 AIに必要な数理・統計知識」に出てくる用語です。見分けの要点は、分散・標準偏差はデータがどれだけ散らばっているかを表す指標で、平均はデータをどこに集約するかを表す代表値です。同じデータに対して平均は1つの値ですが、分散・標準偏差はその平均からの離れ方を測るため、両者は対になって使われます。
情報源と編集区分
公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-10-02。
試験概要(公式)比較記事でさらに確認する
平均の具体例と、問題文で見る箇所・隣接概念との境界
ばらつきの指標ではなく、データ全体を1つの値に集約する代表値として捉える
あるデータ全体の代表値を1つの値で示したい場面で使う値です。すべての値を合計し、データの個数で割ることで求めます。値のばらつきそのものは表さず、あくまでデータ全体を1点に要約した値です。極端に大きい値や小さい値が混じっていると、その影響を強く受けて代表値としての位置がずれることがあります。同じデータでも中央値のほうが外れ値の影響を受けにくい、という比較で問われることがあります。
- 問題文で見る箇所
- 「合計をデータの個数で割る」という計算手続きが書かれているか、または代表値・中心的位置という語が中心かを確認します。ばらつきや散らばりを問う設問では、平均ではなく分散や標準偏差を候補にします。
- 隣接概念との境界
- 分散・標準偏差はデータがどれだけ散らばっているかを表す指標で、平均はデータをどこに集約するかを表す代表値です。同じデータに対して平均は1つの値ですが、分散・標準偏差はその平均からの離れ方を測るため、両者は対になって使われます。
誤答しやすい選択肢
- 外れ値の影響を受けにくい代表値として平均を選ぶ。外れ値の影響を受けにくいのは中央値で、平均はむしろ外れ値の影響を受けやすい指標です。
- 平均だけでデータの散らばり具合まで説明できるとする。平均は代表値であり、散らばりを示すには分散や標準偏差が別に必要です。
- 度数分布で最も出現回数が多い値を平均と呼ぶ。それは最頻値の定義であり、平均は合計を個数で割った値です。
4段階の判断手順
- 01設問が求めているのが代表値か、ばらつきの大きさかを先に分ける。
- 02代表値であれば、合計を個数で割る計算か、中央に並ぶ値かを読み分ける。
- 03外れ値の影響を受けやすいかどうかで平均と中央値を区別する。
- 04平均が1つの値であることを確認し、分散・標準偏差の説明が混ざっていないか見る。
到達条件: 平均を代表値として説明したうえで、外れ値への強さや分散・標準偏差との役割の違いを言える。
試験での問われ方
定義の言い換え
用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。
似た概念との比較
同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。
具体例からの判断
問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。
誤答しやすいポイント
「大項目8 AIに必要な数理・統計知識」の問題で、取り違えやすい組み合わせです。
- 相関と因果の取り違え(相関があっても因果とは限らない。第3の要因=交絡に注意)。
- ベイズの定理(事前確率を観測で更新する)の理解。
- 正規分布の性質(左右対称・釣鐘型・平均と標準偏差の2パラメータ)と他の概念の混同。
関連する確認問題
大項目8 AIに必要な数理・統計知識 / 確率・統計
3組のデータx={1, 2, 3}、y={7, 5, 3}を対象全体として扱う。偏差積を全データについて平均した共分散はいくつか。
正解は-4/3(約-1.33)である。共分散は、2変数の対応する偏差を掛け、その偏差積を全データについて平均して求める。xの平均は2、yの平均は5であり、偏差は(-1, 0, 1)と(2, 0, -2)になる。対応する積は-2、0、-2で、偏差積和は-4である。対象全体の3組で平均すると-4÷3=-4/3となる。符号と分母を確認すると誤答を除ける。4/3は負の偏差積を正に変えており、-2は3-1を分母にした標本共分散、0は-2と-2が打ち消し合うと誤認した値である。今回は両端の積がともに負なので合計も負になる。
大項目8 AIに必要な数理・統計知識 / 確率・統計
3組のデータx={1, 2, 3}、y={2, 1, 2}を対象全体として扱う。偏差積を全データについて平均した共分散はいくつか。
正解は0である。共分散は、2変数の対応する偏差の積を全データについて平均した量である。xの平均は2なので偏差は(-1, 0, 1)、yの平均は5/3なので偏差は(1/3, -2/3, 1/3)となる。対応する偏差積は-1/3、0、1/3で、負と正がちょうど打ち消し合い、偏差積和は0になる。0を全データ数3で割っても共分散は0である。判断時は、1組だけで結論を出さず、全組の符号付き偏差積を合計する。1/3と-1/3は一方の組だけを見た値、2/3は符号を無視して絶対値を足した値であり、定義どおりの集計ではない。
大項目8 AIに必要な数理・統計知識 / 確率・統計
6組のデータを対象全体として扱い、2変数の偏差積を合計すると18になった。偏差積を全データについて平均した共分散はいくつか。
正解は3である。共分散を偏差積の全データについての平均として求める場合は、2変数の偏差積を合計した後、その合計を全データの組数で割る。設問では偏差積和18と組数6がすでに与えられているため、各平均や個別の偏差を求め直す必要はなく、18÷6=3と計算できる。ここでは、与えられた18が平均前の合計であることと、設問が対象全体を扱うことの2点で選択肢を判別する。18は割る前の値、108は平均とは逆に掛けた値、3.6は18÷(6-1)で求めた標本共分散であり、全データ数6で平均する今回の定義とは異なる。
同じ章で確認したい用語
平均はG検定・DS検定・統計検定2級の用語集に共通して載っています。3資格での定義と書き方の違いを見る。
他資格でも出題される用語
到達チェック
- 平均を一文で説明できる
- 同じ章の似た用語と違いを説明できる
- 問題文の具体例から、平均に関係する論点を拾える
- 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる
執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)