統計検定2級 用語解説
t統計量とは
検定統計量の一つ。Rのsummary.lmが返す係数表には推定値・標準誤差とともに含まれ、summary.glmでは分散パラメータを推定するモデルの係数表第3列にt比として出力される。
この記事の目次
まず押さえる結論
t統計量は、統計検定2級の「第6章 カテゴリカルデータと回帰分析」に出てくる用語です。定義だけでなく、どの場面で使う言葉か、何と混同しやすいか、問題文のどの表現で判断するかまで確認します。
情報源と編集区分
公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-10-09。
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試験での問われ方
定義の言い換え
用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。
似た概念との比較
同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。
具体例からの判断
問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。
誤答しやすいポイント
「第6章 カテゴリカルデータと回帰分析」の問題で、取り違えやすい組み合わせです。
- 適合度検定と独立性の検定の混同。前者は分布への当てはまり、後者は2つのカテゴリ変数の関連を見る。
- 回帰係数と相関係数の混同。回帰係数は説明変数が1単位増えたときの目的変数の変化量を表す。
- 決定係数を因果関係の強さと誤解する。決定係数はモデルが目的変数のばらつきをどれだけ説明するかの指標。
関連する確認問題
第6章 カテゴリカルデータと回帰分析 / 統計ソフトウェアの活用
統計ソフトウェアで単回帰分析を行い、傾きの係数表に推定値2.50、標準誤差0.50が出力された。この係数のt値として正しいものはどれか。
正解は「5.0」である。係数表のt値は、推定値を標準誤差で割った値で、ここでは2.50÷0.50で5.0になる。1.25は掛け算の2.50×0.50、0.20は割る順序を逆にした0.50÷2.50、3.00は2.50と0.50を足した値であり、どれもt統計量の定義にはあたらない。係数の検定では、このt値を自由度が残差の自由度のt分布と比べ、対応する両側p値が係数表に並んで出力される。出力の各列がどの計算でつながっているかを知っておくと、一部の数字が隠れた出力でも残りの列から補える。
第6章 カテゴリカルデータと回帰分析 / 線形モデル
単回帰の傾きについて、推定値b₁=-1.2、標準誤差se(b₁)=0.4だった。H₀:β₁=0の両側検定でt=b₁÷se(b₁)を求め、その絶対値を臨界値2.1と比較すると、(t統計量, 5%有意水準での判断)の組はどれか。
正解は「(-3.0, 帰無仮説を棄却する)」である。傾きのt統計量は推定値をその標準誤差で割るので、t=-1.2÷0.4=-3.0となる。両側検定では符号を外した絶対値|t|=3.0を臨界値2.1と比較し、3.0>2.1なので、母傾きβ₁が0という帰無仮説を5%有意水準で棄却する。負の符号は推定された傾きの方向を表すが、両側検定の棄却判断では両端の棄却域を見るため絶対値を使う。-1.6は推定値から標準誤差を引いた値、-0.48は両者を掛けた値であり、いずれも標準誤差で基準化したt統計量ではない。統計的に0との差が示されても、因果関係や実務上の重要性まで自動的に証明されるわけではない。
第6章 カテゴリカルデータと回帰分析 / 統計ソフトウェアの活用
標本の大きさが25、説明変数が3個の重回帰分析(切片あり)を統計ソフトウェアで行った。係数の検定に使うt分布の自由度として正しいものはどれか。
正解は「21」である。切片を含む重回帰の残差の自由度は、標本の大きさから推定した係数の個数を引いた値で、説明変数が3個なら係数は切片を含めて4個になる。したがって25-4で21になる。22は切片を数えず説明変数の3個だけを引いた値、24は1個だけを引いた値、25は何も引かない標本の大きさである。係数の検定のt統計量は残差の自由度をもつt分布と比べるので、出力の自由度の欄の読み取りにもつながる。説明変数が増えるほど残差の自由度は1ずつ減るので、標本の大きさが小さいときに説明変数を詰め込みすぎると、検定の精度が落ちる点も合わせて押さえておく。
同じ章で確認したい用語
到達チェック
- t統計量を一文で説明できる
- 同じ章の似た用語と違いを説明できる
- 問題文の具体例から、t統計量に関係する論点を拾える
- 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる
執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)