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用語比較

個人情報・個人データ・保有個人データの違い|名簿にすると変わる義務と、開示請求の対象(生成AIパスポート)

個人情報は、生存する個人に関する情報で、特定の個人を識別できるものです。個人データは、その個人情報のうち、個人情報データベース等を構成するものです。保有個人データは、個人データのうち、事業者が開示や訂正、利用停止などを行う権限を持つものです。

三つは、範囲が狭くなる順に入れ子になっています。そして条文上の義務は、どの層に当たるかで変わります。利用目的の特定は個人情報、安全管理措置と第三者提供の制限は個人データ、本人からの開示請求への対応は保有個人データが対象です。

生成AIパスポートの第4章は個人情報保護法を扱います。設問や業務の場面では、検索できるように名簿やデータベースにまとめたものが個人データ、その中で事業者が開示などの権限を持つものが保有個人データと、定義の語から読み分けます。三つを同じ意味で覚えていると、「個人データ」が狭い意味で使われている場面を見落とします。

このページは、個人情報保護法の用語を「個人に関する情報」と一括りに覚えている人向けです。個人識別符号や要配慮個人情報は別のページで扱い、ここでは情報の集まり方による三つの層の違いに絞って比べます。

この記事の根拠と出典

各セクションの見出しの下に、公式資料で確認した内容か編集部の整理かをラベルで示しています。 試験日・料金・申込条件・試験方式は変わることがあるため、申込前に公式サイトで確認してください。生成AIパスポートの一次情報確認日: 2026-08-31。

結論

個人情報

生存する個人に関する情報で、氏名や生年月日などにより特定の個人を識別できるもの、または個人識別符号を含むもの(第2条第1項)。メモ1枚の氏名も含む。

個人データ

個人情報データベース等を構成する個人情報(第16条第3項)。電子計算機で検索できるように体系的に構成した名簿などに入っている個人情報が当たる。

保有個人データ

個人情報取扱事業者が、開示、内容の訂正・追加・削除、利用の停止、消去、第三者への提供の停止を行う権限を持つ個人データ(第16条第4項)。存否が明らかになると公益などが害されるものとして政令で定めるものは除く。

違いを表で確認

比較軸個人情報個人データ保有個人データ
条文の定義個人情報:第2条第1項。生存する個人に関する情報で、特定の個人を識別できるもの等個人データ:第16条第3項。個人情報データベース等を構成する個人情報保有個人データ:第16条第4項。事業者が開示・訂正・利用停止などの権限を持つ個人データ
範囲個人情報:いちばん広い。メモや写真に写った情報も含む個人データ:個人情報のうち、検索できるように体系的にまとめられたもの保有個人データ:個人データのうち、事業者に権限があるもの
かかる主な義務個人情報:利用目的の特定(第17条)個人データ:正確性の確保(第22条・努力義務)、安全管理措置(第23条)、第三者提供の制限(第27条)保有個人データ:事項の公表等(第32条)、開示(第33条)、訂正等(第34条)、利用停止等(第35条)
本人の関わり方個人情報:利用目的の通知や公表を受ける個人データ:本人の同意なく第三者に提供されない(例外あり)保有個人データ:本人が開示や訂正、利用停止を請求できる
具体例個人情報:面談で書いた相手の氏名のメモ個人データ:氏名で検索できる顧客名簿の1行保有個人データ:その名簿のうち、事業者が本人の開示請求や訂正に応じる権限を持つ部分
選択肢で探すキーワード個人情報:生存する個人、識別、利用目的個人データ:データベース、検索、安全管理、第三者提供保有個人データ:開示、訂正、利用停止、権限

どこで迷っているかを切り分ける

01

個人情報と個人データを同じ意味だと思っている人

個人データは、個人情報のうち、個人情報データベース等を構成するものだけを指します。1枚のメモに書いた氏名は個人情報ですが、検索できるように体系的にまとめていなければ、個人データではありません。

02

生成AIに顧客名簿を入力してよいか迷う人

顧客名簿は、検索できるように構成された個人情報データベース等にあたり、その中の個人情報は個人データです。安全管理措置(第23条)や第三者提供の制限(第27条)の対象になるため、入力の前に、利用目的の範囲内か、提供事業者が入力内容を機械学習に使わないかを確かめます。

03

保有個人データと個人データの違いが分からない人

保有個人データは、個人データのうち、事業者が開示や訂正、利用停止などを行う権限を持つものです。本人からの開示請求(第33条)に応じる義務の対象はこちらで、個人データ全般ではありません。

具体例で使い分ける

例 1

面談で相手の氏名をノートに書いた場合

取引先との面談で、相手の氏名と会社名を紙のノートに書き留めた。五十音順の索引などはなく、検索できる形にもなっていない、という設問です。

  • 氏名と会社名により特定の個人を識別できるので、個人情報です。
  • 検索できるように体系的に構成されていないので、個人情報データベース等を構成せず、個人データではありません。
  • 個人データでない以上、保有個人データにも当たりません。

結論: 個人情報ではあるが、個人データではありません。

例 2

氏名で検索できる顧客名簿を、表計算ソフトで管理している場合

会員の氏名と連絡先を表計算ソフトにまとめ、氏名で検索できる状態にしている、という設問です。

  • 特定の個人情報を電子計算機で検索できるように体系的に構成したものなので、個人情報データベース等です(第16条第1項第1号)。
  • その名簿を構成する個人情報は、個人データです。
  • 個人データなので、安全管理措置(第23条)と、例外を除く本人の同意のない第三者提供の禁止(第27条第1項)が及びます。

結論: 名簿に入った氏名と連絡先は、個人データです。

例 3

本人から「自分の情報を開示してほしい」と請求された場合

会員から、事業者が持つ自分の情報について開示の請求があった、という設問です。

  • 開示請求の対象は、事業者が開示などを行う権限を持つ個人データ、つまり保有個人データです(第33条第1項)。
  • 個人データであっても、存否が明らかになると公益その他の利益が害されるものとして政令で定めるものは、保有個人データから除かれます。
  • 請求を受ける側の義務は、第32条(事項の公表等)や第34条(訂正等)、第35条(利用停止等)とあわせて整理します。

結論: 開示請求の対象は、保有個人データです。

問題文から答えを選ぶ手順

  1. 1

    特定の個人を識別できるかを確認する

    生存する個人に関する情報で、氏名などにより特定の個人を識別できる、または個人識別符号を含むなら、個人情報です。

  2. 2

    検索できるように構成されているかを確認する

    名簿やデータベースのように、特定の個人情報を検索できる形に体系的にまとめられていれば、その中の個人情報は個人データです。

  3. 3

    事業者に開示などの権限があるかを確認する

    開示、訂正、利用停止などを行う権限を事業者が持つ個人データなら、保有個人データです。

  4. 4

    条文の義務を層に当てはめる

    利用目的の特定は個人情報、安全管理措置と第三者提供の制限は個人データ、開示請求への対応は保有個人データ、と対応させて整理します。

試験での見分け方

  • 1個人情報データベース等を構成する個人情報なら、個人データ。
  • 2検索できる形にまとめていないメモの氏名は、個人情報だが個人データではない。
  • 3事業者が開示・訂正・利用停止の権限を持つ個人データなら、保有個人データ。
  • 4安全管理措置と第三者提供の制限は、個人データにかかる。
  • 5本人からの開示請求の対象は、保有個人データ。

誤答しやすい選択肢

個人データを、個人情報と同じ意味で使う

修正: 個人データは、個人情報データベース等を構成する個人情報に限られます。メモ書きの氏名は個人情報ですが、個人データではありません。

保有個人データを、個人データ全部と考える

修正: 保有個人データは、事業者が開示・訂正・利用停止などの権限を持つ個人データです。存否が明らかになると公益などが害されるものとして政令で定めるものは除かれます。

第三者提供の制限は、すべての個人情報にかかると考える

修正: 第27条第1項が制限するのは、個人データの第三者提供です。メモ書きの氏名のような、個人データでない個人情報はこの条文の対象ではありません。

開示請求は、あらゆる個人データを対象にできると考える

修正: 第33条が開示請求の対象とするのは、保有個人データです。請求の対象かどうかは、事業者に権限があるかどうかで決まります。

確認問題

Q1個人情報データベース等を構成する個人情報を何というか。

答え: 個人データ

個人情報保護法第16条第3項は、個人データを個人情報データベース等を構成する個人情報と定めています。

Q2事業者が開示や訂正、利用停止などを行う権限を持つ個人データを何というか。

答え: 保有個人データ

第16条第4項の定義です。存否が明らかになると公益その他の利益が害されるものとして政令で定めるものは除かれます。

Q3検索できるように構成していない、面談メモの氏名は、個人情報と個人データのどちらにあたるか。

答え: 個人情報(個人データではない)

氏名で特定の個人を識別できるので個人情報ですが、個人情報データベース等を構成していないので個人データではありません。

Q4本人が開示を請求できる対象は、個人情報、個人データ、保有個人データのどれか。

答え: 保有個人データ

第33条第1項は、本人が識別される保有個人データの開示を請求できると定めています。

到達チェック

  • 個人情報、個人データ、保有個人データの定義を一言ずつ言える
  • 三つが入れ子の関係であることを説明できる
  • メモ書きの氏名が個人データでない理由を言える
  • 安全管理措置と第三者提供の制限が、個人データにかかることを言える
  • 開示請求の対象が保有個人データであることを言える

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よくある質問

Q個人情報と個人データは、何が違う?

A

個人情報は、特定の個人を識別できる情報全般です。個人データは、そのうち個人情報データベース等を構成するものに限られます。検索できる形にまとめていないメモの氏名は、個人情報ですが個人データではありません。

Q保有個人データとは何?

A

個人情報取扱事業者が、開示、内容の訂正・追加・削除、利用の停止、消去、第三者への提供の停止を行う権限を持つ個人データです。存否が明らかになると公益その他の利益が害されるものとして政令で定めるものは除かれます。

Q安全管理措置は、どの層にかかる?

A

第23条は、個人データの漏えい、滅失または毀損の防止その他の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じることを求めます。対象は個人データです。

Q本人が開示を請求できるのは、どの情報?

A

第33条第1項により、本人が識別される保有個人データです。請求の方法は個人情報保護委員会規則で定められています。

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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)