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用語比較

累積分布関数と確率密度関数の違い|F(x)=P(X≦x)と面積の関係(統計検定2級)

累積分布関数F(x)は「X≦xとなる確率」そのもので、0から1の間の値をとります。確率密度関数f(x)は、連続分布で確率を面積として表すための関数で、1点の値は確率ではありません。

統計検定2級では、区間の確率はF(b)−F(a)という使い方と、F(x)がf(x)の積分であるという関係が問われます。f(x)の値が1を超えてもよい点も、取り違えやすい論点です。

このページは、分布の問題で「分布関数」と「密度関数」のどちらの値を読めばよいのか迷う人を対象にしています。一様分布と指数分布の数値例で、2つの関数の読み分けを確認します。

この記事の根拠と出典

各セクションの見出しの下に、公式資料で確認した内容か編集部の整理かをラベルで示しています。 試験日・料金・申込条件・試験方式は変わることがあるため、申込前に公式サイトで確認してください。統計検定2級の一次情報確認日: 2026-10-09。

結論

累積分布関数 F(x)

Xがx以下の値をとる確率 F(x)=P(X≦x)。0から1の間にあり、左から右へ増えていく。離散分布でも連続分布でも定義できる。

確率密度関数 f(x)

連続分布で、区間の確率を面積として表す関数。∫ₐᵇ f(x)dx=P(a≦X≦b)。1点の値は確率ではない。

2つの関係

連続分布では F(x)=∫ f(t)dt(−∞からxまで)。区間の確率は P(a<X≦b)=F(b)−F(a) で求められる。

違いを表で確認

比較軸累積分布関数 F(x)確率密度関数 f(x)
値の意味x以下になる確率そのものxの付近の密度。確率は区間の面積で表す
とりうる値の範囲0以上1以下0以上。1を超えることもある
グラフの形左から右へ増える(減らない)。0から1へ近づく山や平らな形など、分布ごとに異なる。全体の面積が1
離散分布では階段状のグラフ。F(x)=Σf(i)確率質量関数に当たり、f(x)=P(X=x)
区間の確率P(a<X≦b)=F(b)−F(a)aからbまで積分した面積
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どこで迷っているかを切り分ける

01

密度関数の値を、そのまま確率として読んでしまう人

連続分布では1点の確率は0です。f(x)の値は密度で、確率を出すにはf(x)を区間で積分します。

02

「x以下」と「xちょうど」の問題を取り違える人

「X≦x」はF(x)で求まります。「X=x」は離散分布ならf(x)、連続分布なら0です。

03

区間の確率を、F(b)+F(a)やF(b)×F(a)と考える人

区間の確率は、bまでの確率からaまでの確率を引いたF(b)−F(a)です。引き算で重なりを取り除きます。

具体例で使い分ける

例 1

一様分布で2つの関数を並べて読む

Xは0以上10以下の一様分布に従うとします(架空の例)。密度は区間内で一定です。

  • 全体の面積が1なので、確率密度関数は区間内でf(x)=1/10=0.1です。0から10の外ではf(x)=0です。
  • 累積分布関数は、0以上10以下でF(x)=x/10です。F(2)=0.2、F(5)=0.5、F(10)=1になります。
  • P(2≦X≦5)は、F(5)−F(2)=0.5−0.2=0.3です。密度0.1の長方形で、幅3の面積0.1×3=0.3と一致します。

結論: 同じ確率0.3を、F(b)−F(a)の引き算でも、f(x)の面積でも求められます。f(x)の値0.1そのものは確率ではありません。

例 2

密度が1を超える例と、指数分布のF(x)

Yは0以上0.5以下の一様分布に従うとします(架空の例)。また、待ち時間Tは尺度β=10分の指数分布に従うとします。

  • Yの密度は1/0.5=2です。f(y)=2は1を超えていますが、幅0.5の面積は2×0.5=1なので、確率の合計は1で矛盾しません。
  • 指数分布の累積分布関数はF(x)=1−exp(−x/10)です。F(10)=1−exp(−1)≒1−0.3679=0.6321です。
  • 10分以内に終わる確率は約0.632で、10分を超える確率は1−F(10)=exp(−1)≒0.3679です。

結論: 密度は1を超えてもよく、確率であるF(x)は1を超えません。「x以下」はF(x)、「xを超える」は1−F(x)で求めます。

問題文から答えを選ぶ手順

  1. 1

    問われているのが「x以下」か「区間」かを見る

    「x以下」ならF(x)をそのまま使います。区間ならF(b)−F(a)の形にします。

  2. 2

    連続か離散かを確かめる

    連続なら1点の確率は0で、離散ならf(x)=P(X=x)です。

  3. 3

    与えられた関数が確率か密度かを確かめる

    値が1を超えうるなら密度、0から1に収まり増えていくなら累積分布関数です。

  4. 4

    「超える」は1から引く

    P(X>x)=1−F(x)です。指数分布の生存確率exp(−x/β)がこの形です。

試験での見分け方

  • 1F(x)=P(X≦x)。0以上1以下で、xが大きくなっても減らない。
  • 2連続分布では、f(x)をxまで積分したものがF(x)になる。
  • 3P(a<X≦b)=F(b)−F(a)。連続分布ならa・bの端を含めても同じ値になる。
  • 4確率密度関数の値は確率ではない。1を超えることもあり、全体の面積が1になる。
  • 5離散分布では、F(x)はx以下の確率の和で、グラフは階段状になる。

誤答しやすい選択肢

確率密度関数の値を、そのまま確率として答える

修正: 連続分布で確率になるのは面積です。一様分布0〜10のf(x)=0.1は、確率0.1ではありません。

累積分布関数が1を超える値をとると考える

修正: F(x)は確率なので0から1の間です。1を超えうるのは密度の方です。

P(X>x)をF(x)と答える

修正: F(x)はx以下の確率です。「超える」確率は1−F(x)です。

連続分布でP(X=x)をf(x)と答える

修正: f(x)=P(X=x)が成り立つのは離散分布です。連続分布の1点の確率は0です。

確認問題

Q10以上10以下の一様分布で、F(5)はいくつ?

答え: 0.5

F(x)=x/10なので、F(5)=5/10=0.5です。

Q2同じ一様分布で、P(2≦X≦5)はいくつ?

答え: 0.3

F(5)−F(2)=0.5−0.2=0.3です。密度0.1×幅3の面積とも一致します。

Q3尺度β=10の指数分布で、P(T>10)はいくつ?

答え: 約0.368

F(10)≒0.6321なので、1−0.6321=exp(−1)≒0.3679です。

Q40以上0.5以下の一様分布で、f(x)=2になるのは誤り?

答え: 誤りではない

密度は確率ではないので1を超えてもかまいません。幅0.5の面積は2×0.5=1で、合計の確率と一致します。

到達チェック

  • F(x)=P(X≦x)の意味と、0から1の範囲を説明できる
  • 確率密度関数の値が確率ではなく、面積が確率になることを説明できる
  • 区間の確率をF(b)−F(a)で求められる
  • 「xを超える」確率を1−F(x)で求められる
  • 離散分布と連続分布で、f(x)の意味が違うことを説明できる

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よくある質問

Q累積分布関数と確率密度関数は、何が違う?

A

累積分布関数F(x)はx以下になる確率そのもので、確率密度関数f(x)は区間の確率を面積で表すための関数です。F(x)はf(x)をxまで積分した値です。

Q確率密度関数の値が1を超えてもよいのはなぜ?

A

密度は確率ではなく、確率は面積で表すからです。0以上0.5以下の一様分布ではf(x)=2ですが、面積は2×0.5=1になります。

Q区間の確率は、なぜF(b)−F(a)で求まる?

A

bまでの確率からaまでの確率を引くと、aとbの間の確率が残るからです。一様分布0〜10では0.5−0.2=0.3です。

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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)