統計検定2級 用語解説
負の二項分布とは
ベルヌーイ試行を繰り返し、指定した回数の成功が得られるまでに生じる失敗の回数(または試行回数)が従う離散型の確率分布。成功確率が一定で1回の成功までを扱う幾何分布を一般化したもの。
この記事の目次
まず押さえる結論
負の二項分布は、統計検定2級の「第3章 確率分布」に出てくる用語です。見分けの要点は、負の二項分布は成功確率が一定で1回の成功までを扱う幾何分布を一般化したもので、有限個の母集団から非復元で抽出した個数が従う超幾何分布とは、繰り返し試行の成功回数を扱うか、非復元抽出による個数を扱うかの点で異なります。
情報源と編集区分
公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-10-09。
試験概要(公式)比較記事でさらに確認する
負の二項分布の具体例と、問題文で見る箇所・隣接概念との境界
負の二項分布を、役割と隣接概念の境界から捉える
ベルヌーイ試行を繰り返し、指定した回数の成功が得られるまでに生じる失敗の回数(または試行回数)が従う離散型の確率分布。成功確率が一定で1回の成功までを扱う幾何分布を一般化したもの。 試験では、処理の対象・目的・使う段階を別の概念と入れ替えた選択肢が出ます。何に対して何をする手法かを分けて確認します。
- 問題文で見る箇所
- ベルヌーイ試行を繰り返し、指定した回数の成功が得られるまでに生じる失敗の回数(または試行回数)が従う離散型の確率分布かを確認します。
- 隣接概念との境界
- 負の二項分布は成功確率が一定で1回の成功までを扱う幾何分布を一般化したもので、有限個の母集団から非復元で抽出した個数が従う超幾何分布とは、繰り返し試行の成功回数を扱うか、非復元抽出による個数を扱うかの点で異なります。
誤答しやすい選択肢
- 有限個の母集団からの非復元抽出を前提とする超幾何分布の考え方を、ベルヌーイ試行の繰り返しを前提とする負の二項分布の説明に使う。定義の主語と処理対象を確認します。
- 負の二項分布の目的だけを見て、同じ目的を持つ別手法まで同じ用語とする。具体的な処理を比較します。
- 負の二項分布を使えば目的が必ず達成されると断定する。適用条件や評価を別に確認します。
4段階の判断手順
- 01問題文が状態、手法、評価指標、制度のどれを説明しているか決める。
- 02定義の中心となる対象と動作が負の二項分布に一致するか確認する。
- 03隣接概念と共通する目的ではなく、処理や条件の違いを見る。
- 04必ず・完全に・だけでよいという過度な断定がないか見直す。
到達条件: 負の二項分布を一文で説明し、最も混同しやすい隣接概念との違いを処理または条件から言える。
試験での問われ方
定義の言い換え
用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。
似た概念との比較
同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。
具体例からの判断
問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。
誤答しやすいポイント
「第3章 確率分布」の問題で、取り違えやすい組み合わせです。
- 二項分布とポアソン分布の使い分け。二項分布は成功/失敗の試行回数が決まる場面、ポアソン分布は一定時間・領域内の発生回数のモデル。
- 正規分布と標準正規分布の混同。標準正規分布は平均0・分散1の正規分布。
- 確率密度関数の値そのものを確率と取り違える。連続分布では区間の面積が確率になる。
関連する確認問題
第3章 確率分布 / 離散型確率分布
成功確率p=0.5の独立試行で、2回目の成功が4回目の試行で得られる確率を負の二項分布の式C(x-1,k-1)p^k(1-p)^(x-k)で求める。x=4、k=2のとき確率はいくつか。
正解は「0.1875」である。4回目が2回目の成功になるには、最初の3回に成功がちょうど1回あり、4回目が成功する。式へx=4、k=2、p=0.5を入れると、C(3,1)×0.5²×0.5²=3×0.0625=0.1875となる。0.0625は最初の3回のどこが成功かという3通りを掛けていない値、0.1250は組合せ数を2と誤った値、0.2500は4回中2回成功する一部の順序条件を区別していない値である。最後の試行を成功に固定し、それ以前の成功位置を組合せで数える。
第3章 確率分布 / 離散型確率分布
互いに独立で成功確率が一定の試行を繰り返し、初めて成功するまでに要した試行回数を確率変数とする。対応する分布はどれか。
正解は「幾何分布」である。判断の決め手は、成功確率が一定の独立な試行を、最初の成功が得られるまで続け、その試行回数を数える点にある。超幾何分布は有限母集団から一定個数を非復元で選んだときの標識要素数を扱う。二項分布は試行回数を先に固定して成功回数を数える。ポアソン分布は一定の範囲内で起きる事象数を扱う。負の二項分布で成功回数をk=1とした場合は幾何分布に一致するが、最初の成功までを表す特化した名称として幾何分布を選ぶ。失敗回数で定義する流儀では、試行回数から1を引く点にも注意する。
第3章 確率分布 / 離散型確率分布
互いに独立で成功確率が一定の試行を繰り返し、3回目の成功が得られるまでの試行回数を確率変数とする。対応する分布はどれか。
正解は「負の二項分布」である。判断軸は、成功確率が一定の独立な試行を、指定された3回目の成功が得られるまで続けることだ。負の二項分布は第k成功までの失敗回数または試行回数を扱い、ここではk=3である。幾何分布は負の二項分布のk=1に当たるため、最初の成功だけを扱う。超幾何分布は有限母集団から一定個数を非復元で選んだ標本中の標識要素数を扱う。ポアソン分布は一定の範囲内で起こる事象数を扱う。試行回数を固定せず、複数回目の成功を停止条件にしている点から選ぶ。
同じ章で確認したい用語
到達チェック
- 負の二項分布を一文で説明できる
- 同じ章の似た用語と違いを説明できる
- 問題文の具体例から、負の二項分布に関係する論点を拾える
- 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる
執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)