用語比較
ヒストグラムと箱ひげ図の違い(分布の形を見るか、グループを比べるか)
ヒストグラムは分布の形を見る図、箱ひげ図は中央値と四分位数でデータを要約し、複数のグループを並べて比べる図です。1つのデータの形を知りたいならヒストグラム、グループ間の位置とばらつきを比べたいなら箱ひげ図が向きます。
統計検定2級の公式出題範囲表は、データの分布の記述にヒストグラム、散らばりの指標に箱ひげ図を挙げています。どちらも1変数データの図ですが、問題文が何を読み取らせたいかによって、答えになる図が変わります。
このページは、ヒストグラムと箱ひげ図の読み取れる情報の違いが曖昧な人と、箱ひげ図の外れ値の基準や、ヒストグラムの階級幅の注意点を整理したい人を対象にしています。
この記事の目次
この記事の根拠と出典
各セクションの見出しの下に、公式資料で確認した内容か編集部の整理かをラベルで示しています。 試験日・料金・申込条件・試験方式は変わることがあるため、申込前に公式サイトで確認してください。統計検定2級の一次情報確認日: 2026-10-09。
- 公式一次資料と照合した内容
- ヒストグラムと箱ひげ図は、統計検定2級の公式出題範囲表と、NIST・総務省統計局の説明を2026-10-13に照合しています。
- 編集部が学習用に整理した内容
- 聞かれている量から図を選ぶ手順は編集部の学習上の整理です。
資格ごとの公式資料の一覧
結論
公式一次資料と照合:用語の定義は公式一次資料と照合しています。
ヒストグラム
階級ごとの度数を柱で示す。NISTによれば、中心、ばらつき、歪み、外れ値の有無、複数の山の有無を示す。
箱ひげ図
データの中央50%の範囲、中央値、両端の点を示す。NISTによれば、グループ間の位置とばらつきの違いを図示するのに特に有用で、複数を並べて比較できる。
違いを表で確認
| 比較軸 | ヒストグラム | 箱ひげ図 |
|---|---|---|
| 主な読み取り | 分布の形(山の数、歪み、裾の長さ) | 中央値、四分位範囲、外れ値候補 |
| 複数グループの比較 | グループが増えると柱が重なり読みにくい | 箱ひげ図を横に並べて比較しやすい |
| 作図で決める量 | 階級の幅と数 | 四分位数とひげの境界 |
| 外れ値の扱い | 分布の端に離れた柱として現れる | Q1-1.5×IQ、Q3+1.5×IQ(IQ=Q3-Q1)の境界を越えた点として別の記号で示す |
| 問題文の手がかり | 「分布の形状」「階級」「度数」「右に裾が長い」 | 「四分位範囲」「中央値」「外れ値」「グループ別の比較」 |
公式一次資料と照合:統計検定2級: 2026-10-09に一次資料で確認一次資料の一覧を見る →
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図の名前は分かるが、何を読ませる問題か判断できない人
問題文に「山が2つ」「右に裾が長い」とあれば分布の形を問う設問で、ヒストグラムを使います。「中央値の位置」「四分位範囲の大きさ」「外れ値」とあれば箱ひげ図の読み取りです。聞かれている量を先に特定します。
階級幅が違うヒストグラムの高さを読み違える人
総務省統計局の説明によると、ヒストグラムは面積が度数を表すので、階級の幅が異なる場合は高さに注意が必要です。階級幅が2倍なら、横幅を2倍にして高さを半分にして描きます。柱の高さだけで度数の大小を比べないようにします。
箱ひげ図の外れ値の基準を計算で求められない人
NISTの外れ値を明示する箱ひげ図では、四分位範囲(IQ)を「Q3-Q1」で求め、内側の境界をQ1-1.5×IQとQ3+1.5×IQとします。境界を越えた観測値が外れ値候補です。計算の順序は、Q1とQ3、IQ、境界の順です。
具体例で使い分ける
編集部の整理
例 1
3つの店舗の売上をまとめて比べる
店舗A、B、Cの日別売上を、店舗ごとの中央値とばらつきで比べたい場面です。
- グループが3つあるので、ヒストグラムを3枚並べるより、箱ひげ図を横に並べるほうが比較しやすくなります。
- NISTも、複数の箱ひげ図を並べて複数のデータ集合やグループを比べられると述べています。
- 箱の位置で中央値、箱の長さで四分位範囲を読み比べます。
結論: グループ間の位置とばらつきを比べる場面では、箱ひげ図を選びます。
例 2
1つのクラスの得点分布に山が2つあるか確かめる
1クラスの得点に、高得点層と低得点層がありそうかを確かめる場面です。
- NISTは、ヒストグラムが複数の山の有無を示すとしています。
- 階級幅を変えながら、山が残るかを確認します。総務省統計局の説明では、階級数は通常5〜10くらいで描き、散らばりが見られなければ階級数を変えるとされています。
- 箱ひげ図は箱と線で要約する図なので、山の数の確認が目的のときは第一の選択になりません。
結論: 分布の形や山の数を確かめる場面では、ヒストグラムを選びます。
例 3
四分位数が与えられ、外れ値の境界を求める
Q1=20、Q3=40のとき、箱ひげ図の外れ値の境界を求める場面です。
- IQ=Q3-Q1=40-20=20です。
- 下側の境界はQ1-1.5×IQ=20-30=-10、上側の境界はQ3+1.5×IQ=40+30=70です。
- 70を超える観測値は、外れ値候補として別の記号で示されます。
結論: 上側の境界は70です。四分位数の次に、IQと境界を順に求めます。
問題文から答えを選ぶ手順
編集部の整理:聞かれている量から図を選ぶ手順は編集部の学習上の整理です。
- 1
聞かれている量を囲む
分布の形、山の数、歪みを聞かれたらヒストグラム、中央値、四分位範囲、外れ値、グループ間の比較を聞かれたら箱ひげ図、と考えます。
- 2
グループの数を確認する
1つのデータの形を見るならヒストグラム、複数のグループを並べて比べるなら箱ひげ図を疑います。
- 3
作図の約束事を確認する
ヒストグラムは階級の定義と幅、箱ひげ図は四分位数とひげの境界が、読み取りの前提になります。
- 4
外れ値は境界の計算で確かめる
箱ひげ図では見た目で判断せず、Q1-1.5×IQとQ3+1.5×IQの境界を越えるかで外れ値候補を決めます。
試験での見分け方
編集部の整理
- 1分布の形や山の数を聞かれたらヒストグラム。
- 2中央値と四分位範囲を比べるなら箱ひげ図。
- 3グループが複数あるなら、箱ひげ図を並べて比べる。
- 4階級幅が異なるヒストグラムは、高さではなく面積で度数を考える。
- 5箱ひげ図の外れ値候補は、IQを使った境界で決める。
誤答しやすい選択肢
ヒストグラムの柱の高さだけで度数を比べる
修正: 階級幅が異なるときは面積が度数を表します。幅と高さの両方を見ます。
箱ひげ図から山の数まで読み取れると考える
修正: 箱ひげ図は、データの中央50%の範囲、中央値、両端の点を示す図です。山の数を調べたいときはヒストグラムを使います。
外れ値を見た目だけで決める
修正: 箱ひげ図の外れ値候補は、Q1-1.5×IQとQ3+1.5×IQの境界を越えた観測値です。計算で確かめます。
ひげの端を最大値、最小値と決めつける
修正: NISTの外れ値を明示する箱ひげ図では、ひげは各境界の内側にある最も外側の観測値までです。境界を越えた点は別に示されます。
確認問題
Q1Q1=20、Q3=40のとき、箱ひげ図の上側の外れ値の境界は?
答え: 70
IQ=40-20=20です。上側の境界はQ3+1.5×IQ=40+30=70です。
Q2複数のグループの位置とばらつきを並べて比べるのに向くのは?
答え: 箱ひげ図
NISTは、箱ひげ図がグループ間の位置とばらつきの違いを図示するのに特に有用で、複数を並べて比較できると述べています。
Q3階級幅が2倍の階級を描くとき、ヒストグラムの高さはどうする?
答え: 半分にする
ヒストグラムは面積が度数を表すので、横幅を2倍にしたら高さを半分にします。
到達チェック
- ヒストグラムと箱ひげ図が読み取らせる情報を一言で言える
- 階級幅が異なるヒストグラムの高さの読み方を説明できる
- Q1とQ3から箱ひげ図の外れ値の境界を計算できる
- グループ比較の場面で箱ひげ図を選べる
- 問題文のキーワードから図の種類を判断できる
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よくある質問
Qヒストグラムと箱ひげ図の一番短い違いは?
ヒストグラムは分布の形、箱ひげ図は中央値と四分位数による要約とグループ比較に向きます。
Q箱ひげ図の外れ値はどう決まる?
NISTの外れ値を明示する箱ひげ図では、「Q1-1.5×IQ」より小さい観測値、または「Q3+1.5×IQ」より大きい観測値が外れ値候補です。IQ(四分位範囲)は、第3四分位数Q3から第1四分位数Q1を引いた値(Q3-Q1)です。
Qヒストグラムの階級は何個にする?
総務省統計局の説明では、階級数は通常5〜10くらいで描き、分布の散らばりが見られなければ階級数を変えるとされています。
Q統計検定2級で両方を学ぶ必要はある?
公式の出題範囲表は、データの分布の記述にヒストグラム、散らばりの指標に箱ひげ図を挙げています。どちらも出題範囲に含まれるので、両方を学ぶ必要があります。
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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)
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