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用語比較

決定木とランダムフォレストの違い

決定木とランダムフォレストは、どちらも分類・回帰に使われる手法として並べて語られますが、モデルの構成が違います。決定木は1本の木構造で予測を行い、モデルの中身が理解しやすい手法です。ランダムフォレストは、その決定木を複数組み合わせるアンサンブル学習の代表的な手法で、個々の決定木がどのように働いているかは理解しにくくなります。

G検定では、1本の木で判断しているのか、複数の木を組み合わせて多数決や平均を取っているのかを先に見て、決定木とランダムフォレストのどちらを問うているかを判断します

このページは、ランダムフォレストを決定木の改良版とだけ覚えてしまう人と、バギングの仕組みまで整理しきれていない人を対象にしています。モデルの本数と組み合わせ方という軸で、判断の手順として整理します。

公式情報の確認

試験日、料金、申込条件、試験方式など変動する情報は、公式情報を最終確認してください。 当サイトの一次情報確認日: 2026-07-03。

用語の定義・試験での使われ方は、G検定の公式シラバスとの整合を確認したうえでの編集部の解説です。試験仕様は変更される場合があるため、受験前に公式情報を確認してください。

結論

決定木

1本の木構造で予測を行い、モデルの中身が理解しやすい手法。

ランダムフォレスト

決定木を複数組み合わせるアンサンブル学習の代表的な手法で、個々の決定木の働きは理解しにくくなる。

違いを表で確認

比較軸左側の概念右側の概念
モデルの本数1本の木構造複数の決定木を組み合わせる
解釈しやすさモデルの中身が理解しやすい個々の決定木の働きが理解しにくい
予測の出し方1本の木がそのまま予測を出す分類なら多数決、回帰なら平均値で最終予測を出す
使う仕組み単体のモデルとして学習するバギングで複数のデータセットを作り個別の決定木を生成する

どこで迷っているかを切り分ける

ランダムフォレストを決定木の改良版だと考える人

ランダムフォレストは決定木そのものを改良した手法ではなく、複数の決定木を組み合わせるアンサンブル学習の手法です。個々の決定木自体は通常の決定木と同じ仕組みで作られます。

モデルの解釈しやすさで両者を選ぶ場面を混同する人

モデルの判断根拠を人に説明する必要がある場面では、1本の木で完結する決定木の方が向いています。予測精度を優先する場面では、複数の決定木を組み合わせるランダムフォレストが有利になりやすい、という使い分けの軸を持ちます。

決定木単体とランダムフォレストの精度を同じだと考える人

決定木は1本の木の判断がそのまま予測になるため、条件によっては過学習しやすい面があります。ランダムフォレストは複数の決定木の結果をまとめることで、1本の決定木より安定した予測になりやすい、という関係を押さえます。

具体例で使い分ける

1

融資審査の判断根拠を1本の木で説明する場面

融資審査で「なぜ承認・却下となったか」を、条件分岐の形で担当者へ説明する必要がある場面です。

  1. 1.1本の木構造で、どの条件がどう分岐して結論に至ったかを追跡できます。
  2. 2.モデルの中身が理解しやすいという特徴が活かされています。
  3. 3.複数のモデルを組み合わせているわけではありません。

結論: 1本の木構造で判断根拠を追跡できる場面なので、決定木にあたります。

2

多数の決定木の多数決で最終的な予測を出す場面

元のデータから複数の異なるデータセットを作り、それぞれで決定木を学習させ、分類結果の多数決で最終的な予測を出す場面です。

  1. 1.複数の決定木を組み合わせています。
  2. 2.分類タスクとして、各決定木の予測を多数決でまとめています。
  3. 3.バギングの考え方で複数のデータセットを作っています。

結論: 複数の決定木を組み合わせ多数決で予測をまとめているので、ランダムフォレストにあたります。

3

「木構造のモデル」とだけ書かれた説明から手法を判断する場面

「木構造を使ったモデル」とだけ書かれた設問で、決定木かランダムフォレストかを判断する場面です。

  1. 1.「木構造」という説明だけでは、1本の木か複数の木の組み合わせかは特定できません。
  2. 2.複数のデータセットや多数決・平均という記述があるかを探します。
  3. 3.記述がなければ、1本の木として扱われることが多い決定木の話として読みます。

結論: 複数の木を組み合わせる記述がなければ、決定木の話として判断します。

問題文から答えを選ぶ手順

  1. 1. 木の本数を確認する

    設問が1本の木構造の話をしているのか、複数の木を組み合わせる話をしているのかを先に読み取ります。

  2. 2. 予測の出し方を確認する

    1本の木がそのまま予測を出しているのか、複数の決定木の多数決・平均で最終予測を出しているのかを確認します。

  3. 3. バギングの記述を探す

    元のデータから重複を許して複数のデータセットを作る記述があれば、ランダムフォレストの背景にあるバギングの考え方です。詳しい仕組みはバギングとブースティングの違いのページで確認します。

  4. 4. 解釈しやすさとの関係を確認する

    モデルの中身の理解しやすさを問う設問であれば、決定木の方が理解しやすい、という関係を踏まえて選択肢を確認します。

試験での見分け方

  • 1本の木構造で予測を出し、中身が理解しやすいなら決定木。
  • 複数の決定木を組み合わせ、多数決や平均で最終予測を出すならランダムフォレスト。
  • ランダムフォレストは決定木の改良版ではなく、決定木を複数組み合わせるアンサンブル学習の手法。
  • モデルの判断根拠の説明しやすさを優先する場面では決定木、予測精度を優先する場面ではランダムフォレストが有利になりやすい。

誤答しやすい選択肢

ランダムフォレストを決定木の改良版だと考える

修正: ランダムフォレストは決定木そのものの改良ではなく、複数の決定木を組み合わせるアンサンブル学習の手法と区別します。

決定木は精度が低いので使う意味がないと考える

修正: 決定木はモデルの中身が理解しやすいという利点があり、判断根拠の説明が必要な場面では単体でも選ばれます。

ランダムフォレストならモデルの中身も簡単に説明できると考える

修正: 個々の決定木の働きを組み合わせた結果、ランダムフォレスト全体としてはどのようにモデルが働いているかが理解しにくくなります。

決定木とランダムフォレストの予測の安定性を同じだと考える

修正: 1本の決定木は条件によって過学習しやすい面がありますが、ランダムフォレストは複数の決定木の結果をまとめることで、より安定した予測になりやすいという関係があります。

確認問題

Q1.1本の木構造で予測を行い、モデルの中身が理解しやすい手法は?

答え: 決定木

1本の木構造で完結し、判断根拠を追跡しやすい点が判断根拠です。

Q2.決定木を複数組み合わせ、分類なら多数決、回帰なら平均値で最終予測を出すアンサンブル学習の手法は?

答え: ランダムフォレスト

複数の決定木を組み合わせて予測をまとめる点が判断根拠です。

Q3.モデルの判断根拠を人に説明する必要がある場面では、決定木とランダムフォレストのどちらが向いている?

答え: 決定木

1本の木構造で完結する決定木の方が、判断根拠を追跡しやすく説明に向いています。

到達チェック

  • 決定木を1本の木構造で予測する、解釈しやすい手法として説明できる
  • ランダムフォレストを、複数の決定木を組み合わせるアンサンブル学習の手法として説明できる
  • モデルの解釈しやすさと予測精度のどちらを優先するかで使い分けを説明できる
  • ランダムフォレストを決定木の改良版と誤解しない
  • 1本の決定木とランダムフォレストで、予測の安定しやすさに違いがあると言える

よくある質問

決定木とランダムフォレストはどちらがよい?

目的次第です。判断根拠を説明しやすくしたいなら決定木、予測精度を優先したいならランダムフォレストを検討します。

ランダムフォレストは決定木より必ず精度が高い?

一般には1本の決定木より安定した予測になりやすいですが、必ず精度が高くなるとは限らず、データやタスクによって結果は変わります

ランダムフォレストの個々の決定木は特別なモデル?

いいえ。個々の決定木自体は通常の決定木と同じ仕組みで作られます。ランダムフォレストは、その決定木を複数組み合わせる点に特徴があります。

決定木・ランダムフォレストはバギングと同じ?

バギングは複数のデータセットを作って複数のモデルを学習させる手法の考え方で、ランダムフォレストはこの考え方を決定木へ適用した具体的なアルゴリズムです。

執筆: ミナト編集部運営者情報を見る