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統計検定2級 用語解説

第2種の過誤とは

本当は誤っている帰無仮説を棄却できず、受け入れてしまう誤り。

まず押さえる結論

第2種の過誤は、統計検定2級の「第5章 仮説検定」に出てくる用語です。見分けの要点は、第1種の過誤は、正しい帰無仮説を誤って棄却してしまう誤りです。第2種の過誤は誤っている帰無仮説を棄却できない誤りなので、帰無仮説の真偽と検定結果の組み合わせで整理し、検出力(1-β)が第2種の過誤の確率βと表裏の関係にあることも合わせて確認します。

情報源と編集区分

公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-10-09。

試験概要(公式)

混同しやすい用語との差

第1種の過誤 / 第2種の過誤

第1種の過誤は、正しい帰無仮説を誤って棄却することです。

第2種の過誤は、誤っている帰無仮説を棄却できないことです。

見分け方: 本当は帰無仮説が正しいのか、誤っているのかを先に置いて考えます。

比較記事でさらに確認する

第2種の過誤の具体例と、問題文で見る箇所・隣接概念との境界

正しい帰無仮説を棄却してしまう誤りではなく、誤っている帰無仮説を棄却できずに見逃す誤りとして捉える

本当は誤っている帰無仮説を、検定の結果として棄却できずに受け入れてしまう誤りを指します。第2種の過誤が起こる確率をβとすると、1-βは検出力と呼ばれ、本当に差がある場合にそれを正しく検出できる確率を表します。標本の大きさを増やすと、他の条件が同じであれば検出力は高まり、第2種の過誤は起こりにくくなる、という関係も押さえておきます。

問題文で見る箇所
「本当は誤っている帰無仮説」「棄却できない」という語の組み合わせを確認します。「正しい帰無仮説を棄却してしまう」という逆方向の説明であれば、第2種の過誤ではなく第1種の過誤を候補にします。
隣接概念との境界
第1種の過誤は、正しい帰無仮説を誤って棄却してしまう誤りです。第2種の過誤は誤っている帰無仮説を棄却できない誤りなので、帰無仮説の真偽と検定結果の組み合わせで整理し、検出力(1-β)が第2種の過誤の確率βと表裏の関係にあることも合わせて確認します。

誤答しやすい選択肢

  • 正しい帰無仮説を誤って棄却した場合を第2種の過誤とする。それは第1種の過誤の説明であり、第2種の過誤は誤っている帰無仮説を棄却できない場合です。
  • 検出力を第2種の過誤が起こる確率そのものとする。検出力は1からβ(第2種の過誤の確率)を引いた値であり、第2種の過誤の確率と検出力は別の数値です。
  • 標本の大きさを増やすと第2種の過誤は必ず増えると考える。他の条件が同じであれば、標本の大きさを増やすほど検出力が高まり、第2種の過誤は起こりにくくなります。

4段階の判断手順

  1. 01帰無仮説が本当は正しいのか誤っているのかを設問文から先に固定する。
  2. 02検定の結果として棄却したのか、棄却しなかったのかを確認する。
  3. 03誤っている帰無仮説を棄却できなかった場合を第2種の過誤として特定する。
  4. 04検出力(1-β)との関係、標本の大きさとの関係も確認する。

到達条件: 第2種の過誤を誤っている帰無仮説を棄却できない誤りとして説明し、検出力・第1種の過誤との関係を言える。

試験での問われ方

01

定義の言い換え

用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。

02

似た概念との比較

同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。

03

具体例からの判断

問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。

誤答しやすいポイント

「第5章 仮説検定」の問題で、取り違えやすい組み合わせです。

  • p値を『帰無仮説が正しい確率』と誤解する。p値は帰無仮説のもとで観測結果以上に極端な結果が出る確率。
  • 第1種の過誤と第2種の過誤の取り違え。前者は正しい帰無仮説を棄却する誤り。
  • 片側検定と両側検定の選び間違い。どちらを使うかは、対立仮説の向きが事前に決まっているかで変わる。

関連する確認問題

第5章 仮説検定 / 検定の考え方

実際には差がないのに差があると判断する誤りを5%までに抑えたい。有意水準との関係はどれか。

この事例では「第1種の過誤を許容する基準か」を確認すると、「有意水準は、第1種の過誤をどの程度まで許すかに関係する基準である」という説明が正しいと分かる。正解は「有意水準は、第1種の過誤をどの程度まで許すかに関係する基準である」である。第1種の過誤は、正しい帰無仮説を誤って棄却する誤りであり、有意水準はこの誤りをどの程度まで許すかに関係する。有意水準を定めても第2種の過誤が必ず0になるわけではない。相関係数は二変数の関係の向きと強さ、標本分散は標本データのばらつきを表す。どの仮説をどのように誤るのかを先に確認し、第1種の過誤との関係を選ぶ。棄却する対象が帰無仮説である点を明確に押さえる。

第5章 仮説検定 / 検定の考え方

効果がないのにあると判断する誤りと、効果があるのに見逃す誤りを区別する。正しい説明はどれか。

この事例では「第1種と第2種の過誤を帰無仮説の真偽で分けるか」を確認すると、「第1種の過誤は正しい帰無仮説を棄却する誤り、第2種の過誤は誤った帰無仮説を棄却できない誤りである」という説明が正しいと分かる。正解は「第1種の過誤は正しい帰無仮説を棄却する誤り、第2種の過誤は誤った帰無仮説を棄却できない誤りである」である。第1種の過誤は、本当は正しい帰無仮説を誤って棄却してしまう誤りであり、第2種の過誤は、本当は帰無仮説が誤っているのに棄却できない誤りである。両者を標本平均や標準誤差の別名とする説明、回帰直線や散布図の別名とする説明、母比率そのものとする説明は、いずれも過誤の定義とは異なり誤りである。両者は、帰無仮説の真偽と、検定で棄却したかどうかの組み合わせで区別する。

第5章 仮説検定 / 検定の考え方

有意水準5%で仮説検定を行う。帰無仮説が正しいにもかかわらず、誤って帰無仮説を棄却してしまう確率として正しいものはどれか。

正解は「第1種の過誤の確率で、有意水準と同じ0.05」である。帰無仮説が真のときにこれを棄却してしまう誤りが第1種の過誤であり、その確率が有意水準αとして表される。有意水準5%で検定するなら、帰無仮説が真の場合に誤って棄却する確率は0.05である。第2種の過誤は帰無仮説が偽なのに棄却できない誤りで、確率はβと表す。検出力は偽の帰無仮説を正しく棄却する確率で1-βにあたり、有意水準とは別の量である。p値は観測したデータから計算する値で、有意水準のように事前に決める基準ではない。NIST公式ハンドブックも、有意水準を第1種の過誤の確率として説明している。

同じ章で確認したい用語

他資格でも出題される用語

到達チェック

  • 第2種の過誤を一文で説明できる
  • 同じ章の似た用語と違いを説明できる
  • 問題文の具体例から、第2種の過誤に関係する論点を拾える
  • 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる

執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)