統計検定2級 用語解説
移動平均とは
一定期間ごとの区間をずらしながら平均を計算し、時系列データを滑らかにする平滑化の具体的な手法。区間の幅(次数)を変えることで滑らかさの度合いを調整できる。
この記事の目次
まず押さえる結論
移動平均は、統計検定2級の「第1章 データの記述と要約」に出てくる用語です。見分けの要点は、移動平均は平滑化を実現する具体的な手法の一つで、区間をずらさず全データの代表値を1つ求める平均や、増減の勢いを示す成長率とは計算の目的が異なります。
情報源と編集区分
公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-10-09。
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移動平均の具体例と、問題文で見る箇所・隣接概念との境界
移動平均を、役割と隣接概念の境界から捉える
一定期間ごとの区間をずらしながら平均を計算し、時系列データを滑らかにする平滑化の具体的な手法。区間の幅(次数)を変えることで滑らかさの度合いを調整できる。 試験では、処理の対象・目的・使う段階を別の概念と入れ替えた選択肢が出ます。何に対して何をする手法かを分けて確認します。
- 問題文で見る箇所
- 一定期間の区間をずらしながら平均を計算し、短期的な変動を取り除いて傾向を見やすくしているかを確認します。
- 隣接概念との境界
- 移動平均は平滑化を実現する具体的な手法の一つで、区間をずらさず全データの代表値を1つ求める平均や、増減の勢いを示す成長率とは計算の目的が異なります。
誤答しやすい選択肢
- 区間をずらさずに全期間の単純な平均を求める処理を移動平均と呼ぶ。定義の主語と処理対象を確認します。
- 移動平均の目的だけを見て、同じ目的を持つ別手法まで同じ用語とする。具体的な処理を比較します。
- 移動平均を使えば目的が必ず達成されると断定する。適用条件や評価を別に確認します。
4段階の判断手順
- 01問題文が状態、手法、評価指標、制度のどれを説明しているか決める。
- 02定義の中心となる対象と動作が移動平均に一致するか確認する。
- 03隣接概念と共通する目的ではなく、処理や条件の違いを見る。
- 04必ず・完全に・だけでよいという過度な断定がないか見直す。
到達条件: 移動平均を一文で説明し、最も混同しやすい隣接概念との違いを処理または条件から言える。
試験での問われ方
定義の言い換え
用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。
似た概念との比較
同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。
具体例からの判断
問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。
誤答しやすいポイント
「第1章 データの記述と要約」の問題で、取り違えやすい組み合わせです。
- 平均・中央値・最頻値の使い分け。外れ値があると平均は大きく動きやすいが、中央値は比較的影響を受けにくい。
- 相関と因果の混同。相関係数が大きくても因果関係を示すとは限らない。
- 分散・標準偏差・変動係数の使い分けの誤り。単位や平均の大きさが異なる比較では変動係数が使われる。
関連する確認問題
第1章 データの記述と要約 / 時系列データの処理
時系列データの短期的な変動をならして傾向を見やすくする処理として、公式出題範囲に挙げられているものはどれか。
判断軸は、時間順に並ぶ値の短期変動をならす処理かどうかである。時系列データの処理では平滑化の方法として移動平均が挙げられる。クロス集計表はカテゴリカルデータ、標準化は中心と散らばりの活用、箱ひげ図は分布の散らばりを把握する場面の用語であり、設問の処理目的とは異なる。選択肢を計算処理、集計表、データ変換、分布図に分けると、時系列の平滑化に対応する計算処理だけを残せる。公式範囲で平滑化と括弧書きで対応している移動平均を選ぶ。問われるのは隣接する時点の値を用いて変動をならす方法の名称である。
第1章 データの記述と要約 / 時系列データの処理
月次売上の細かな上下をならし、中期的な傾向を見やすくしたい。適切な処理はどれか。
この事例では「近接期間の値を平均して短期変動を平滑化するか」を確認すると、「移動平均」が当てはまると分かる。判断軸は、時間順に並ぶ値の短期変動をならす処理かどうかである。時系列データの処理では平滑化の方法として移動平均が挙げられる。クロス集計表はカテゴリカルデータ、標準化は中心と散らばりの活用、箱ひげ図は分布の散らばりを把握する場面の用語であり、設問の処理目的とは異なる。選択肢を計算処理、集計表、データ変換、分布図に分けると、時系列の平滑化に対応する計算処理だけを残せる。公式範囲で平滑化と括弧書きで対応している移動平均を選ぶ。問われるのは隣接する時点の値を用いて変動をならす方法の名称である。
第1章 データの記述と要約 / 時系列データの処理
3年間の売上のデータについて、(a)各年の対前年比の伸び率を求めたい、(b)複数年にわたる平均的な変化率を1つの代表値として求めたい、(c)基準となる年を100として各年の水準を比較しやすくしたい。この3つの目的に対応する処理の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
この事例では「対前年比の伸び率を求める目的、複数年の平均的な変化率を1つの代表値にする目的、基準年を100として水準を比較しやすくする目的を、それぞれどの処理に対応させるか」を確認すると、「(a)は成長率、(b)は幾何平均、(c)は指数化で対応する」という説明が正しいと分かる。正解は「(a)は成長率、(b)は幾何平均、(c)は指数化で対応する」である。成長率は、ある期間の値が前の期間からどれだけ変化したかを表す割合であり、対前年比の伸び率を求める場面で使う。幾何平均は、各期間の成長率のように比率で変化する値の平均を求める方法であり、複数期間にわたる平均的な変化率を1つの代表値として求める場面に向く。指数化は、基準となる時点の値を100などに置き換え、他の時点の値をその基準に対する相対的な水準として表す処理であり、水準の比較をしやすくする。移動平均は、時系列データの短期的な変動をならして傾向を見やすくする処理であり、対前年比の伸び率や基準年への換算そのものを求める処理ではない。
同じ章で確認したい用語
他資格でも出題される用語
到達チェック
- 移動平均を一文で説明できる
- 同じ章の似た用語と違いを説明できる
- 問題文の具体例から、移動平均に関係する論点を拾える
- 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる
執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)