統計検定2級 用語解説
平均平方とは
一元配置分散分析で、平方和を対応する自由度で割った値。群間平方和を群間自由度(I−1)で割った群間平均平方と、群内平方和を群内自由度(I(J−1))で割った群内平均平方があり、両者の比がF比になる。
この記事の目次
まず押さえる結論
平均平方は、統計検定2級の「第2章 データ収集と確率」に出てくる用語です。見分けの要点は、平均平方は平方和を対応する自由度で割って自由度の違いを揃えた値で、平方和は自由度で割る前の元の変動量、F比は群間平均平方を群内平均平方で割った比です。平方和を自由度で割ると平均平方になり、群間・群内2つの平均平方を比べるとF比になるという順序で区別します。
情報源と編集区分
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試験概要(公式)比較記事でさらに確認する
平均平方の具体例と、問題文で見る箇所・隣接概念との境界
平方和そのものではなく、対応する自由度で割って自由度の違いを揃えたばらつきの指標として捉える
一元配置分散分析の分散分析表では、群間平方和と群内平方和は自由度が異なるため、そのままでは比べられません。群間平方和を群間自由度I-1で割った値が群間平均平方、群内平方和を群内自由度I(J-1)で割った値が群内平均平方です。分散分析表は平方和・自由度・平均平方・F比の順に列が並び、平均平方の列は平方和の列を自由度の列で割った値として位置づけられます。回帰の分散分析表でも同じ考え方で、モデル平方和・誤差平方和をそれぞれの自由度で割ってモデル平均平方・誤差平均平方を求め、その比をF統計量とします。
- 問題文で見る箇所
- 「平方和を対応する自由度で割る」という計算手続きが書かれているか、分散分析表のどの列(平方和・自由度・平均平方・F比)を指しているかを確認します。自由度で割る前の値を問う設問では平方和を、2つの平均平方の比を問う設問ではF比を候補にします。
- 隣接概念との境界
- 平均平方は平方和を対応する自由度で割って自由度の違いを揃えた値で、平方和は自由度で割る前の元の変動量、F比は群間平均平方を群内平均平方で割った比です。平方和を自由度で割ると平均平方になり、群間・群内2つの平均平方を比べるとF比になるという順序で区別します。
誤答しやすい選択肢
- 平方和をそのまま平均平方と呼ぶ。平方和は自由度で割る前の値であり、群間平方和は群間自由度I-1、群内平方和は群内自由度I(J-1)で割って初めて平均平方になります。
- 群間平均平方と群内平均平方を区別せず、同じ1つの平均平方として扱う。群間平均平方は群間平方和を群間自由度で割った値、群内平均平方は群内平方和を群内自由度で割った値であり、両者の比がF比になります。
- 平均平方どうしの比であるF比を、平均平方そのものと同じものとして扱う。F比は群間平均平方を群内平均平方で割った比であり、平均平方は分散分析表で平方和の次、F比の手前に位置する値です。
4段階の判断手順
- 01設問が分散分析表のどの列(平方和・自由度・平均平方・F比)を問うているか確認する。
- 02平方和を対応する自由度(群間はI-1、群内はI(J-1))で割る計算手続きが書かれているか確認する。
- 03対象になっている平方和と自由度から、群間平均平方と群内平均平方のどちらを求めているか判断する。
- 042つの平均平方の比を求める段階まで進んでいれば、平均平方ではなくF比の計算になっていないか見分ける。
到達条件: 平均平方を平方和と自由度から説明したうえで、群間・群内の違いとF比を求める順序を言える。
試験での問われ方
定義の言い換え
「一元配置分散分析で、平方和を対応する自由度で割った値」の形で出ます。割る数が自由度であることが決め手です。
似た概念との比較
群間平均平方(群間平方和を I−1 で割る)と群内平均平方(群内平方和を I(J−1) で割る)の自由度の入れ替えが出ます。
具体例からの判断
分散分析表から F 比を求める問題では、群間平均平方を群内平均平方で割ります。表の自由度を使って平方和から平均平方を作る手順です。
誤答しやすいポイント
平均平方の問題で、誤答につながりやすい考え方です。
- 平方和をデータ数で割った値とする。割るのは対応する自由度です。
- F 比を群内平均平方を群間平均平方で割って求める。分子は群間です。
関連する確認問題
第2章 データ収集と確率 / 実験計画の概念
一元配置実験の分散分析において、群間のばらつきが群内のばらつきに比べてどれだけ大きいかを表す検定統計量で、群間平均平方を群内平均平方で割って求めるものはどれか。
正解は「F比」である。統計検定2級の公式出題範囲は、実験計画の概念として一元配置実験、3群以上の平均値の差(分散分析)、F比を挙げている。F比は分散分析で用いる検定統計量であり、群間平均平方(群間のばらつきを自由度で調整した値)を群内平均平方(群内のばらつきを自由度で調整した値)で割って求める。値が大きいほど群間のばらつきが群内のばらつきに比べて大きく、群の平均値に差がある可能性が高いと判断する材料になる。p値は検定統計量から求まる確率であり、群間平均平方と群内平均平方の比そのものを表す語ではない。相関係数は2つの変数の直線的な関係の強さを表す指標であり、3群以上の平均値の差を検定する場面の統計量ではない。決定係数は回帰モデルの当てはまりの良さを表す指標であり、分散分析における群間と群内のばらつきの比を表す語ではない。
第2章 データ収集と確率 / 実験計画の概念
各2件を測定した3群の標本平均が2、4、6で、全体平均は4、群内平方和SS_Eは6だった。SS_F=2Σ(各群平均-全体平均)²、群間自由度2、群内自由度3として、一元配置分散分析のF=(SS_F/2)÷(SS_E/3)はいくつか。
正解は「4.00」である。各群の全体平均4からの差は-2、0、2なので、群間平方和はSS_F=2×{(-2)²+0²+2²}=2×8=16となる。群間平均平方は16÷2=8、群内平均平方は与えられた群内平方和6を群内自由度3で割って6÷3=2である。したがってF=8÷2=4.00となる。2.00は群内平均平方だけ、2.67は平均平方へ直さず群間平方和16を群内平方和6で直接割った値、8.00は群間平均平方だけであり、いずれも二つの平均平方の比ではない。群平均から群間平方和を作り、両側の平方和をそれぞれの自由度で調整してから比を取る。
同じ章で確認したい用語
到達チェック
- 平均平方を一文で説明できる
- 同じ章の似た用語と違いを説明できる
- 問題文の具体例から、平均平方に関係する論点を拾える
- 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる
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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)
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