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AIの歴史

G検定のAIブームと冬の時代(第1〜3次の中心技術)

G検定の第1章・第2章では、探索、エキスパートシステム、ビッグデータなど、AIの歴史に結びつく語が出てきます。第一次は推論・探索、第二次は知識、第三次は機械学習が中心技術で、前の2回は期待に技術が追いつかず冬の時代を迎えました。

このページは、ブームの区分を総務省の情報通信白書で確かめ、JDLA公式シラバスのキーワードがどの時期の話に当たるかを整理しています。

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結論

  1. 第一次ブーム(1950年代後半〜1960年代)の中心は推論と探索
  2. 第二次ブーム(1980年代)の中心は、知識を与えたエキスパートシステム
  3. 第三次ブーム(2000年代から現在)の中心は、ビッグデータを使う機械学習とディープラーニング
  4. 第一次は現実社会の課題を解けず、第二次は知識を人が全て記述する負担が大きく、それぞれ冬の時代へ
  5. 公式シラバスのキーワード欄に「ブーム」という語はなく、各時期に結びつく語が並ぶ

3つのブームの比較

総務省の平成28年版情報通信白書は、AIの研究は1950年代から続き、ブームと冬の時代が交互に訪れてきたと説明しています。時期と中心技術は次のとおりです。

ブーム時期中心技術その後
第一次1950年代後半〜1960年代推論・探索迷路の解き方や定理の証明のような単純な問題は扱えても、様々な要因が絡み合う現実社会の課題は解けないと分かり、冬の時代へ
第二次1980年代知識(エキスパートシステム)必要な情報を人が理解可能な形で全て記述する必要があり、活用できる知識量が特定の領域に限られて、1995年頃から再び冬の時代へ
第三次2000年代から現在機械学習(ビッグデータ、ディープラーニング)(現在も続く)

第一次は、冷戦下の米国で自然言語処理による機械翻訳に特に力が注がれた時期でもあります。第二次では、日本で政府による「第五世代コンピュータ」の大型プロジェクトが推進されました。

一次資料: 総務省「平成28年版 情報通信白書」第1部 人工知能(AI)の現状と未来

ブームが終わった理由

白書の整理では、2回のブームはどちらも、できることの限界に突き当たって終わりました。

  • 第一次: 迷路の解き方や定理の証明のような単純な仮説の問題は扱えても、様々な要因が絡み合う現実社会の課題は解けないことが明らかになった
  • 第二次: 知識とは、コンピューターが推論するために必要な情報を認識できる形で記述したもの。コンピューターが必要な情報を自ら収集・蓄積できず、人が全て記述する必要があり、活用できる知識量は特定の領域に限られた

この2つの限界を読むときは、公式シラバスのキーワードにあるトイ・プロブレムと知識獲得のボトルネックも合わせて確認しておくと整理しやすくなります。

第三次ブームは、ビッグデータを使って機械学習でAI自身が知識を獲得できるようになり、さらにディープラーニングが特徴量までAI自身で習得するようになったことが背景です。第二次の「人が全て記述する」限界を、データから学ぶ形で越えた点が違いです。

白書は、現在の第三次ブームについても、最も成功した場合の潜在的な可能性と、実現が確実に見込まれる領域には隔たりがあることを認識する必要がある、と指摘しています。

シラバスのどこに出るか

JDLA公式シラバス(G2024#6〜)では、AIの歴史に関わるキーワードが、次の中項目に分かれて載っています。

場所内容
大項目1「人工知能とは」キーワードにダートマス会議、ジョン・マッカーシー、AI効果、トイ・プロブレム、知識獲得のボトルネックなどが載る
大項目2「人工知能をめぐる動向」の中項目「探索・推論」キーワードに探索木、幅優先探索、深さ優先探索、ハノイの塔などが載る
同じ大項目2の中項目「知識表現とエキスパートシステム」キーワードにエキスパートシステム、マイシン(MYCIN)、DENDRAL、イライザ(ELIZA)、Cycプロジェクトなどが載る
同じ大項目2の中項目「AIブームと機械学習の発展」キーワードにビッグデータ、特徴量、ILSVRC、アルファ碁(AlphaGo)、生成AIなどが載る

章ごとの問題は第1章と第2章で演習できます。10大項目全体の位置づけは出題範囲の整理にまとめています。

選択肢の読み方

ブームの問題は、時期と中心技術の組み合わせで外しやすい形です。白書の整理から、選択肢を次のように読みます。

  • 「推論・探索で特定の問題に解を示せるようになった」は第一次
  • 「専門分野の知識を取り込んで専門家のように振る舞うプログラム」はエキスパートシステムで、第二次
  • 「ビッグデータから機械学習で知識を獲得する」は第三次
  • 「第二次ブームは、コンピューターが知識を自動で収集して終わった」という文は、人が全て記述する必要があったという白書の説明と逆
  • 「ディープラーニングは、特徴量を人間が設計する手法」という文は、AIが自ら習得するという説明と逆

ここで挙げた読み方は、白書の記載から導いたこのページの整理で、出題を予想するものではありません。

よくある質問

G検定の公式シラバスに「第一次AIブーム」という言葉はありますか?

JDLA公式シラバス(G2024#6〜)のキーワード欄に、「ブーム」「冬の時代」という語そのものは載っていません。載っているのは、ダートマス会議、探索木、エキスパートシステム、ビッグデータなど、各時期に結びつく語です。ブームの区分は、総務省の情報通信白書の整理で押さえると、キーワードの位置づけが分かります。

第一次と第二次で、中心になった技術は何が違いますか?

第一次は推論と探索で、特定の問題に解を示せるようになったことがブームの要因です。第二次は、AIに知識を与えることで実用水準に達し、多数のエキスパートシステムが生み出されました。

第二次ブームでは、日本でどんな動きがありましたか?

総務省の白書は、日本では政府による「第五世代コンピュータ」の大型プロジェクトが推進されたと記しています。

第三次ブームで、ディープラーニングは何を変えましたか?

白書によると、ビッグデータを用いて機械学習が実用化され、次に知識を定義する要素(特徴量)をAI自身が習得するディープラーニングが登場しました。ディープラーニング以前は、特徴量を人間の手で設計していたと説明されています。

ブームが終わるのは、技術の限界だけが理由ですか?

白書は、過去2回のブームについて、AIが実現できる技術的な限界よりも、社会がAIに期待する水準が上回り、その乖離が明らかになったことでブームが終わったと評価されている、と記しています。

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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)