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G検定 大項目2 人工知能をめぐる動向 予想問題と解説

G検定大項目2 人工知能をめぐる動向」の予想問題を16、各問の完全解説つきで掲載しています。全問オリジナル自作・公式シラバス準拠です。

この分野で問われる主な論点
  • 探索・推論
  • 知識表現とエキスパートシステム
  • AIブームと機械学習の発展

間違えやすいポイント(作問者分析)

当サイトの作問時に観察した、取り違えやすい論点です(公式の統計ではありません)。

  • AIブームと中心の対応ずれ。第一次=探索・推論、第二次=エキスパートシステム、第三次=ディープラーニング。
  • フレーム問題とシンボルグラウンディング問題の混同。前者は『起こりうる事柄をすべて考慮しきれない』、後者は『記号と実世界の意味を結びつけられない』。
  • 知識獲得のボトルネック(専門知識をルール化する作業の困難さ)をエキスパートシステムの利点と取り違える。
1 ・ 探索・推論

探索木を使った経路探索で、出発点に近いノードから同じ深さのノードをすべて調べ、それが終わってから一つ深い階層へ進む方法はどれか。最短経路を必ず見つけられる反面、調べる途中のノードを多く記憶しておく必要がある。

  • アルファ・ベータ法
  • モンテカルロ法
  • 深さ優先探索
  • 幅優先探索正解
解説

正解は幅優先探索。出発点に近い順に同じ深さのノードをすべて展開してから次の深さへ進むため最短経路を必ず発見できるが、未展開ノードを保持するためメモリ消費が大きい。深さ優先探索は一つの経路を行き止まりまで深くたどってから戻る方式で記憶量は少ないが最短性は保証しない。モンテカルロ法はランダムな試行の統計で評価する手法、アルファ・ベータ法はゲーム木の枝刈り手法であり、いずれも本問の説明とは異なる。

https://www.jdla.org/certificate/general/ (大項目2 人工知能をめぐる動向)

2 ・ 探索・推論

二人零和ゲームでMini-Max法によりゲーム木を探索する際、これ以上調べても最終的な評価が変わらないと判断できる枝の探索を途中で打ち切り、無駄な計算を減らす手法はどれか。

  • アルファ・ベータ法正解
  • トイ・プロブレム
  • ハノイの塔
  • 幅優先探索
解説

正解はアルファ・ベータ法。Mini-Max法の探索で勝敗の評価に影響しない枝を枝刈り(カット)し、探索量を削減する。幅優先探索は探索の順序を決める方式であって枝刈りは行わない。ハノイの塔は探索の例題として用いられるパズル、トイ・プロブレムは単純化して扱える問題の総称であり、いずれも枝刈りの手法ではない。

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3 ・ 探索・推論

囲碁などのゲームで、ある局面から先の手をランダムに何度も終局までシミュレーションし、その勝敗の統計をもとに各手の有望さを評価する手法はどれか。

  • モンテカルロ法正解
  • アルファ・ベータ法
  • 幅優先探索
  • 深さ優先探索
解説

正解はモンテカルロ法。乱数による多数のシミュレーション(プレイアウト)を行い、その勝敗統計から手を評価する手法で、囲碁AIなどで成果を上げた。深さ優先探索・幅優先探索は探索の順序方式、アルファ・ベータ法はMini-Max探索の枝刈り手法であり、いずれもランダム試行の統計で評価するものではない。

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4 ・ 知識表現とエキスパートシステム

専門家の知識をif-then形式の規則として蓄え、血液中の細菌による感染症の診断と抗生物質の選択を支援した、初期の代表的なエキスパートシステムはどれか。

  • マイシン(MYCIN)正解
  • イライザ(ELIZA)
  • Cyc(サイク)プロジェクト
  • 意味ネットワーク
解説

正解はマイシン(MYCIN)。感染症の診断と抗生物質の処方を支援した初期の代表的エキスパートシステム。イライザ(ELIZA)はパターンに反応して応答する対話プログラム、Cyc(サイク)プロジェクトは一般常識をデータベース化する取り組み、意味ネットワークは概念間の関係で知識を表す表現方法であり、いずれも感染症診断のエキスパートシステムではない。

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5 ・ 知識表現とエキスパートシステム

入力された文章の単語やパターンに反応して定型的に応答を返し、利用者にあたかも人間のカウンセラーと会話しているかのような印象を与えた、初期の対話プログラムはどれか。

  • Cyc(サイク)プロジェクト
  • オントロジー
  • マイシン(MYCIN)
  • イライザ(ELIZA)正解
解説

正解はイライザ(ELIZA)。入力文のパターンに反応して応答を返す初期の対話システムで、人間と対話しているように見せた。マイシン(MYCIN)は感染症診断のエキスパートシステム、Cyc(サイク)プロジェクトは常識をデータベース化する取り組み、オントロジーは概念や関係を体系的に定義する枠組みであり、いずれも対話プログラムではない。

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6 ・ 知識表現とエキスパートシステム

エキスパートシステムを構築する際、専門家が持つ知識を聞き出して計算機が扱える規則の形にまとめる作業に多大な手間がかかり、開発や保守の妨げとなる問題を一般に何と呼ぶか。

  • トイ・プロブレム
  • 知識獲得のボトルネック正解
  • シンボルグラウンディング問題
  • フレーム問題
解説

正解は知識獲得のボトルネック。専門家の暗黙知を引き出してルール化する作業が困難で多大なコストを要し、エキスパートシステム普及の障害となった。フレーム問題は行動の影響範囲を切り分ける難問、シンボルグラウンディング問題は記号と実世界の意味を結びつける問題、トイ・プロブレムは単純化された問題の総称であり、いずれも知識を獲得する作業の困難さを指す語ではない。

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7 ・ 知識表現とエキスパートシステム

ある行動を実行したときに、変化する事柄と変化しない事柄を、起こりうるすべての可能性の中から適切に区別して考慮することが難しい、という人工知能における本質的な難問はどれか。

  • 知識獲得のボトルネック
  • 推移律
  • フレーム問題正解
  • シンボルグラウンディング問題
解説

正解はフレーム問題。ある行動によって影響を受ける事柄と受けない事柄を、現実世界の無数の可能性の中から切り分けることが困難であるという問題。シンボルグラウンディング問題は記号と意味の結びつけ、知識獲得のボトルネックは知識をルール化する作業の困難さ、推移律は「AはB、BはC、ゆえにAはC」と関係を連鎖させる論理規則であり、いずれも行動の影響範囲を扱う難問ではない。

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8 ・ 知識表現とエキスパートシステム

コンピュータが扱う記号(言葉や文字)を、それが実際に指し示す現実世界の物事の意味や概念と結びつけられるか、という人工知能の難問はどれか。

  • 推移律
  • 知識獲得のボトルネック
  • フレーム問題
  • シンボルグラウンディング問題正解
解説

正解はシンボルグラウンディング問題。記号とその記号が指し示す実世界の意味とをどう結びつけるかという問題。フレーム問題は行動の影響範囲を切り分ける難問、知識獲得のボトルネックは専門知識をルール化する作業の困難さ、推移律は関係を連鎖させる論理規則であり、いずれも記号と意味の接地を指す語ではない。

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9 ・ AIブームと機械学習の発展

大規模な画像認識の精度を競う国際コンペティション(ILSVRC)で、ディープラーニングを用いた手法が従来の機械学習を大差で上回る成績を初めて示し、第三次AIブームを決定づけた畳み込みニューラルネットワークのモデルはどれか。

  • ResNet
  • GoogLeNet
  • VGG
  • AlexNet正解
解説

正解はAlexNet。ILSVRCでディープラーニング(CNN)により従来手法を大きく上回り、画像認識でのディープラーニングの有効性を初めて示して第三次AIブームを加速させたモデル。VGG・GoogLeNet・ResNetはその後のILSVRCで精度をさらに高めた後発のモデルであり、ブームの契機を最初につくったモデルではない。

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10 ・ AIブームと機械学習の発展

未来学者レイ・カーツワイルらが論じた、人工知能が人類の知能を超え、技術の進歩が予測できないほど急激に加速するとされる転換点を指す概念はどれか。

  • ムーアの法則
  • シンボルグラウンディング問題
  • シンギュラリティ(技術的特異点)正解
  • 知識獲得のボトルネック
解説

正解はシンギュラリティ(技術的特異点)。AIが人間の知能を超え、自らより優れたAIを生み出すことで技術発展が爆発的に加速し、人間に予測不能になるとされる仮説上の転換点で、レイ・カーツワイルらが提唱した。シンボルグラウンディング問題は記号と実世界の意味の結びつけの問題、知識獲得のボトルネックは専門知識をルール化する作業の困難さ、ムーアの法則は半導体の集積度が一定期間で倍増するという経験則であり、いずれも知能爆発の転換点を指す概念ではない。

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11 ・ 探索・推論

経路探索において、出発点から現在のノードまでに実際にかかったコストと、そのノードからゴールまでに必要と見積もったコストとの和を評価値として用い、その値が小さいノードを優先的に展開することで、効率よく最短経路を求めようとする手法はどれか。

  • 幅優先探索
  • ブルートフォース(力任せ探索)
  • A*アルゴリズム正解
  • 深さ優先探索
解説

正解はA*アルゴリズム。出発点から現在のノードまでの実際のコストと、そこからゴールまでの推定コスト(ヒューリスティック)との和を評価値とし、値の小さいノードを優先して展開することで、無駄な探索を抑えつつ最短経路を効率よく求める。幅優先探索・深さ優先探索はゴールまでの見積もりを使わず、ノードを展開する順序だけで探索を進める方法。ブルートフォース(力任せ探索)は可能性をしらみつぶしに調べる方法で、評価値による優先付けを行わない。

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12 ・ 探索・推論

世界の状態を、ある事柄が成り立っているかどうかの集まりとして表し、それぞれの行動について「実行できる前提条件」と「実行によって変化する事柄」を記述しておくことで、初期状態から目標状態へ至る行動の手順を自動的に組み立てられるようにした、初期の手法はどれか。

  • Cyc(サイク)プロジェクト
  • STRIPS正解
  • SHRDLU
  • イライザ(ELIZA)
解説

正解はSTRIPS。世界の状態を成り立つ事柄の集合として表し、各行動に前提条件と実行後の変化(効果)を定義することで、初期状態から目標状態へ至る行動の系列を組み立てる(プランニングする)ために考案された初期の手法。SHRDLUは「積み木の世界」で自然言語の指示を理解して操作を行う対話システム、イライザ(ELIZA)はパターンに反応して応答する初期の対話プログラム、Cyc(サイク)プロジェクトは一般常識をコンピュータに大量に蓄積しようとする取り組みであり、いずれも行動の手順を立てるための手法ではない。

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13 ・ 知識表現とエキスパートシステム

「積み木の世界」と呼ばれる単純化された仮想空間を対象に、英語で与えられた指示文を解釈して、指定された積み木をつかんで動かすなどの操作を行い、初期の自然言語理解の研究で注目された対話システムはどれか。

  • DENDRAL
  • イライザ(ELIZA)
  • マイシン(MYCIN)
  • SHRDLU正解
解説

正解はSHRDLU。「積み木の世界」という限定された仮想空間で、英語の指示文を解釈して積み木を動かすなどの操作を行い、初期の自然言語理解の研究で注目された対話システム。イライザ(ELIZA)は入力文のパターンに反応して応答を返す対話プログラムで、仮想空間で物体を操作するものではない。マイシン(MYCIN)は感染症の診断を支援するエキスパートシステム、DENDRALは化学物質の構造推定を支援するエキスパートシステムであり、いずれも積み木の世界で言語を理解して操作するシステムではない。

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14 ・ 知識表現とエキスパートシステム

概念どうしの関係を表すとき、「ネコは哺乳類である」のように、ある概念がより上位の概念に包含され、その上位概念がもつ性質を引き継ぐことを表す関係はどれか。

  • 推移律
  • 意味ネットワーク
  • is-a関係正解
  • part-of関係
解説

正解はis-a関係。ある概念がより上位の概念の一種として包含され、上位概念のもつ性質を継承する関係を表す。part-of関係は「タイヤは自動車の一部である」のような全体と部分の関係であり、包含・継承の関係とは異なる。推移律は「AはB、BはCならばAはC」と関係を連鎖させてよいという論理規則そのものを指す。意味ネットワークは概念をノード、関係をリンクで表す知識表現の枠組み全体を指す語であり、特定の関係の種類を表すものではない。

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15 ・ AIブームと機械学習の発展

チェスにおいて当時の世界チャンピオンに勝利したことで、人工知能が特定の分野で人間の専門家を上回りうることを広く印象づけた、チェス専用に開発されたコンピュータはどれか。

  • 東ロボくん
  • ディープブルー(Deep Blue)正解
  • ワトソン(Watson)
  • イライザ(ELIZA)
解説

正解はディープブルー(Deep Blue)。チェスの世界チャンピオンに勝利し、人工知能が特定の分野で人間の専門家を上回りうることを広く知らしめたチェス専用のコンピュータ。ワトソン(Watson)は自然言語の質問に答える質問応答システムで、クイズ形式で人間に勝利したものでありチェスのプログラムではない。東ロボくんは大学入試の突破を目標に掲げた日本の人工知能プロジェクト、イライザ(ELIZA)は入力文のパターンに反応して応答する初期の対話プログラムであり、いずれもチェスで世界チャンピオンに勝ったコンピュータではない。

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16 ・ AIブームと機械学習の発展

小売店の購買履歴やセンサーの記録など、大量に蓄積されたデータの中から、それまで気づかれていなかった有用な規則性や傾向、関連性を見つけ出すこと全般を指す用語はどれか。

  • 統計的自然言語処理
  • 機械学習
  • パターン認識
  • データマイニング正解
解説

正解はデータマイニング。大量に蓄積されたデータの中から、それまで知られていなかった有用な規則性・傾向・関連性を発見すること全般を指す。統計的自然言語処理は言語データを統計的な手法で処理して解析する分野で、対象を言語に限った技術。パターン認識は観測されたデータがあらかじめ定めたどのクラスに属するかを判別する技術。機械学習はデータからパターンや規則を自動的に学習してモデルをつくる技術の総称であり、いずれも「大量のデータから未知の有用な規則を掘り起こすこと全般」を指す語ではない。

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