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信頼区間と予測区間の違い|回帰の平均を囲む区間と、新しい1件を囲む区間(統計検定2級)

回帰分析では、説明変数のある値に対する区間が2種類出てきます。信頼区間は、その値での応答の母平均(真の平均応答)を囲む区間です。予測区間は、同じ値で次に観測される新しい個々の観測値を囲む区間です。

予測区間には、母平均の推定の不確実性に加えて、個々の観測値がばらつく不確実性も含まれます。そのため、同じ条件・同じ信頼係数なら、予測区間は信頼区間より広くなります。

このページは、Rの出力に出てくる二つの区間を取り違えやすい人を対象にしています。何を囲む区間なのかと、predict.lmでの指定の違いを確認します。

この記事の根拠と出典

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結論

信頼区間

回帰で、説明変数の特定の値における応答の母平均(真の平均応答)を対象とする区間。Rのpredict.lmでは interval に "confidence" を指定する。

予測区間

同じ説明変数の値で観測される新しい個々の観測値を対象とする区間。母平均の不確実性と個々の観測値のばらつきの両方を含み、信頼区間より広い。Rのpredict.lmでは interval に "prediction" を指定する。

違いを表で確認

比較軸信頼区間予測区間
囲む対象その値での応答の母平均(真の平均応答)その値で新しく観測される1件の値
不確実性の中身平均の推定の不確実性平均の推定の不確実性と、個々の観測値のばらつき
幅狭い広い(同じ条件・同じ信頼係数なら信頼区間より常に広い)
Rのintervalの指定"confidence""prediction"
出力の列fit・lwr・uprfit・lwr・upr
区別の手がかり平均、母平均、平均応答個々の観測値、新しい1件、将来の観測値
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どこで迷っているかを切り分ける

01

二つの区間を「どちらも予測の範囲」と思っている人

どちらも同じ回帰モデルから出ますが、囲む対象が違います。平均を囲むのが信頼区間、新しい1件を囲むのが予測区間です。

02

Rの出力で、lwrとuprの列が同じ名前なので迷う人

interval に "confidence" を指定した結果も、"prediction" を指定した結果も、fit・lwr・upr の列で返ります。列名では区別できないので、関数を呼んだときの指定を見ます。

03

予測区間が広い理由を、暗記で済ませている人

予測区間は、平均がどこにあるかの不確実性に、1件ごとのばらつきの分が足されます。足されるぶんだけ広くなる、と理由で覚えます。

具体例で使い分ける

例 1

同じ値に対して、二つの区間を並べる

説明のために作った例です。ある回帰モデルで、説明変数が同じ値のとき、interval の指定を変えて2回出力しました。数値は架空です。

  • "confidence" を指定すると、fit が50、lwr が48、upr が52でした。この区間は、その値での母平均を囲みます。
  • "prediction" を指定すると、fit が50、lwr が40、upr が60でした。この区間は、その値で新しく観測される1件を囲みます。
  • fit は同じ50で、予測区間のほうが広くなっています。個々の観測値のばらつきの分が足されているからです。

結論: 中心の予測値は同じで、幅だけが違います。幅が広い側が、新しい1件を囲む予測区間です。

例 2

問題文の言葉から選ぶ

説明のために作った例です。ある問題文に、同じ説明変数の値で次に観測される1件の値が入る範囲を表す区間はどれか、とあります。

  • 「次に観測される1件」は、母平均ではなく、個々の観測値を指す言葉です。
  • 個々の観測値を囲むのは予測区間です。母平均を囲む信頼区間は、1件ではなく平均の話です。

結論: 答えは予測区間です。「平均」が出たら信頼区間、「新しい1件」が出たら予測区間を第一候補にします。

問題文から答えを選ぶ手順

  1. 1

    何を囲む区間かを探す

    平均、母平均、平均応答なら信頼区間です。新しい1件、個々の観測値、将来の観測値なら予測区間です。

  2. 2

    幅の関係を見る

    同じ条件・同じ信頼係数で並べたとき、広いほうが予測区間、狭いほうが信頼区間です。

  3. 3

    Rのコードを見る

    predict の interval が "confidence" なら信頼区間、"prediction" なら予測区間です。

  4. 4

    列名だけで判断しない

    どちらも fit・lwr・upr の列で返るので、列名では区別できません。

試験での見分け方

  • 1信頼区間は、その値での母平均(真の平均応答)を囲む。
  • 2予測区間は、その値で新しく観測される1件を囲む。
  • 3同じ条件・同じ信頼係数なら、予測区間は信頼区間より広い。
  • 4Rの predict.lm では、interval の指定("confidence" か "prediction")で区別する。

誤答しやすい選択肢

信頼区間を、個々の観測値が入る範囲と書く

修正: 信頼区間が囲むのは、その値での母平均です。個々の観測値が入る範囲を表すのは予測区間です。

予測区間を、信頼区間より狭いと書く

修正: 予測区間には、個々の観測値のばらつきの分が加わるので、同じ条件・同じ信頼係数の信頼区間より広くなります。

出力の列名で、二つの区間を見分けようとする

修正: どちらの結果にも、予測値の fit、下限の lwr、上限の upr という3つの列が並びます。interval に何を指定したかで見分けます。

予測区間の対象を、複数の将来の観測値の平均と書く

修正: 予測区間が対象にするのは、各ケースにおける単一の観測値です。

回帰係数の信頼区間と、応答の信頼区間を同じものと書く

修正: このページの信頼区間は、説明変数の特定の値での応答の母平均を囲む区間です。傾きなどの係数の区間とは、対象を分けて読みます。

確認問題

Q1回帰で、説明変数の特定の値における応答の母平均を囲む区間は。

答え: 信頼区間

その値での真の平均応答を対象とする区間です。

Q2同じ値で新しく観測される1件を囲む区間は。

答え: 予測区間

個々の観測値を対象とし、平均の不確実性と個々のばらつきの両方を含みます。

Q3同じ条件・同じ信頼係数で、広いのはどちらの区間か。

答え: 予測区間

個々の観測値のばらつきの分が足されるので、信頼区間より広くなります。

Q4Rのpredict.lmで、予測区間を得るための interval の指定は。

答え: "prediction"

"confidence" を指定すると信頼区間になります。どちらの結果にも、予測値の fit、下限の lwr、上限の upr という3つの列が並びます。

到達チェック

  • 信頼区間が囲む対象を言える
  • 予測区間が囲む対象を言える
  • どちらが広いかと、その理由を言える
  • interval の指定の違いを言える
  • 列名では区別できないことを言える

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よくある質問

Q信頼区間と予測区間は、何が違う?

A

囲む対象が違います。信頼区間は、説明変数の特定の値での応答の母平均を囲み、予測区間は、同じ値で新しく観測される1件を囲みます。

Qどちらの区間が広い?

A

予測区間です。母平均の不確実性に、個々の観測値のばらつきが加わるので、同じ条件・同じ信頼係数の信頼区間より広くなります。

QRではどう指定する?

A

predict.lm の interval に、信頼区間なら "confidence"、予測区間なら "prediction" を指定します。どちらの結果にも、予測値の fit、下限の lwr、上限の upr という3つの列が並びます。

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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)