AI資格ドリル
資格を選ぶ↓

統計検定2級 用語解説

チェビシェフの不等式とは

平均と有限の分散を持つ任意の分布で、平均からk標準偏差未満の範囲に少なくとも1−1/k²の割合が入ることを示す不等式。分布形を仮定しない保守的な下限である。

まず押さえる結論

チェビシェフの不等式は、統計検定2級の「第4章 標本分布と推定」に出てくる用語です。定義だけでなく、どの場面で使う言葉か、何と混同しやすいか、問題文のどの表現で判断するかまで確認します。

情報源と編集区分

公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-10-09。

試験概要(公式)

試験での問われ方

01

定義の言い換え

用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。

02

似た概念との比較

同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。

03

具体例からの判断

問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。

誤答しやすいポイント

「第4章 標本分布と推定」の問題で、取り違えやすい組み合わせです。

  • 標準偏差と標準誤差の混同。標準誤差は推定量のばらつきを表す。
  • 信頼区間を『母数がその確率で動く範囲』と誤解する。手順を繰り返したときの区間の性質として理解する。
  • 不偏分散で標本サイズnではなくn-1で割る理由を、単なる暗記にしない。

関連する確認問題

第4章 標本分布と推定 / 標本分布

分布の形は不明だが、確率変数Xの平均は50、標準偏差は4である。チェビシェフの不等式を使うと、Xが平均50から8未満の範囲に入る確率について何がいえるか。

正解は「少なくとも75%である」である。平均からの幅8は標準偏差4の2倍なのでk=2である。チェビシェフの不等式による範囲内確率の下限は1-1/k²=1-1/2²=1-1/4=0.75となる。範囲外確率の上限を分散16÷幅の二乗8²=0.25と求め、1-0.25=0.75としても検算できる。高々50%という上限は、少なくとも75%という保証と矛盾する。約95.44%は正規分布で平均±2標準偏差に入る割合であり、分布形が不明な本問へは適用できない。75%は分布を問わず保証される保守的な下限で、実際の確率が75%より高い場合もあるため、ちょうど75%とは断定しない。

第4章 標本分布と推定 / 標本分布

分布の形は不明だが、確率変数Xの平均は100、標準偏差は5である。チェビシェフの不等式を使うと、Xが平均100から15未満の範囲、すなわち85より大きく115未満に入る確率について、保証できる記述はどれか。

正解は「少なくとも88.9%である」である。平均からの幅15は標準偏差5の3倍なのでk=3で、チェビシェフの不等式は平均からk標準偏差未満の範囲に入る確率が少なくとも1-1/k²であることを示す。1-1/9=8/9≒88.9%となる。ちょうど88.9%とするのは、不等式が下限であって正確な確率ではないことを見落とした誤りである。66.7%は1-1/kとして3で割った値、75%はk=2の下限である。分布形を仮定しない保守的な下限なので、実際の確率がこれより大きいことは十分にあり得る。k=幅÷標準偏差を先に求めることが要点である。

第4章 標本分布と推定 / 標本分布

母集団分布が厳密に正規でなくても、大きな標本の平均を正規分布で近似したい。根拠はどれか。

この事例では、母集団分布が厳密な正規分布でなくても、大きな標本の平均を正規分布で近似できる根拠を選ぶ。判断の軸は「標本平均の分布に関する中心極限定理か」である。正解は「中心極限定理(標本の大きさが大きいとき、標本平均の分布が正規分布に近づく)」である。中心極限定理は、母平均と有限の母分散をもつ母集団から十分大きな標本を取ると、標本平均の分布が正規分布に近づくことを述べる。大数の法則は標本平均が母平均に近づくことを述べるだけで、分布の形が正規に近づくことまでは示さない。ベイズの定理は条件付き確率、チェビシェフの不等式は平均から離れる確率の上限を扱い、標本平均の分布の近似とは目的が異なる。平均の値が近づくことと分布の形が近づくことを区別して見分ける。

同じ章で確認したい用語

到達チェック

  • チェビシェフの不等式を一文で説明できる
  • 同じ章の似た用語と違いを説明できる
  • 問題文の具体例から、チェビシェフの不等式に関係する論点を拾える
  • 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる

執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)