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確率・統計

G検定の確率分布4種の使い分け(二項・ポアソン・正規)

ベルヌーイ分布は1回の試行、二項分布はn回のうちの成功回数、ポアソン分布は決まった範囲での発生回数、正規分布は連続した値の分布です。4つとも、G検定の確率・統計の出題範囲にあります。このページでは、クリック率0.3の広告と、平均3件の問い合わせの例で、確率を実際に計算して違いを確認します。覚えるのは、何を数えるかで分布が決まること、二項分布でnが大きくpが小さいとポアソン分布に近づくこと、正規分布の68・95・99.7の目安の3つです。

このページは試験の学習用の整理です。クリック率・件数・点数はすべて説明用の架空の例です。

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結論

  1. ベルヌーイ分布は、値1を確率p、値0を確率1−pでとる、1回の試行の分布
  2. 二項分布は、独立なn回の試行で成功した回数の分布。平均はnp、分散はnp(1−p)
  3. ポアソン分布は、決まった時間や範囲に事象が何回起きるかの分布。平均と分散が等しい
  4. nが大きくpが小さい二項分布は、平均npのポアソン分布に近くなる
  5. 正規分布は連続値の分布で、平均から標準偏差1つ以内に約68%、2つ以内に約95%、3つ以内に約99.7%

ベルヌーイ分布:1回の試行

Wikipediaは、ベルヌーイ分布を、値1を確率p、値0を確率q = 1 − pでとる確率変数の離散分布と説明しています。たとえば、広告を1回見た人がクリックする確率が0.3なら、クリックを1、しない場合を0として、P(1) = 0.3、P(0) = 0.7です。平均はp = 0.3、分散はp(1 − p) = 0.21です。

結果が「成功か失敗か」の2通りしかない1回の試行が、ベルヌーイ分布です。ロジスティック回帰が出す確率は、入力ごとの1回の試行の成功確率に当たります。

二項分布:n回のうちの成功回数

二項分布は、同じ条件の独立な試行をn回行ったときの成功回数の分布です。広告を10人に見せたとき、クリックした人数Kが従う分布がBinomial(10, 0.3)です。K = k となる確率は、10人から k 人を選ぶ組み合わせの数 × 0.3k × 0.710−k で求めます。

クリックした人数k確率
00.028
10.121
20.233
30.267
40.200
50.103
60.037

最も起きやすいのは3人(0.267)で、平均 np = 10 × 0.3 = 3 と一致します。分散は np(1 − p) = 2.1、標準偏差は約1.45です。3人以下になる確率は、表の丸めた値を足すと0.649で、丸める前の値で足すと約0.650です。n = 1 の二項分布が、ベルヌーイ分布です。

ポアソン分布:決まった範囲での発生回数

Wikipediaは、ポアソン分布を、平均の発生率が一定で、前の事象からの時間と無関係に起きる事象が、決まった時間の区間に何回起きるかの確率を表す離散分布と説明しています。試行の回数ではなく、時間や面積などの範囲での発生回数を数えます。

例として、100人が問い合わせ窓口を使い、各人が1日に問い合わせる確率が0.03とします。この件数は Binomial(100, 0.03) で、平均は100 × 0.03 = 3件です。これを、平均3のポアソン分布と比べます。ポアソン分布の確率は、e−3 × 3k ÷ k! で求めます。

問い合わせ件数k二項分布 Binomial(100, 0.03)ポアソン分布(平均3)
00.04760.0498
10.14710.1494
20.22520.2240
30.22750.2240
40.17060.1680
50.10130.1008

どの件数でも、差は0.004以内です。nが大きくpが小さいとき、二項分布は、平均 np のポアソン分布で近似できます。分散を見ると、二項分布は 100 × 0.03 × 0.97 = 2.91、ポアソン分布は平均と同じ3で、近い値になっています。

正規分布:連続値のつりがね型

Wikipediaは、正規分布を、実数値をとる確率変数の連続確率分布と説明しています。平均を中心に左右対称で、値の約68%が平均から標準偏差1つ以内、約95%が2つ以内、約99.7%が3つ以内に入ります。

試験の点数が、平均60点・標準偏差10点の正規分布に従うとします。50〜70点に約68%、40〜80点に約95%、30〜90点に約99.7%の人が入ります。正確な値は、1つ分が68.27%、2つ分が95.45%、3つ分が99.73%です。ベルヌーイ・二項・ポアソンは数えられる値の離散分布で、正規分布は連続した値の分布です。連続分布では、特定の1点の確率は0になり、範囲の確率を考えます。

問題文からの選び方

問題文の状況分布
1回の結果が2通り(成功か失敗か)ベルヌーイ分布
同じ試行をn回行い、成功した回数を数える二項分布
一定の時間や面積の中で、まれな事象が何回起きるかを数えるポアソン分布
身長や点数のように、連続した値が平均のまわりに集まる正規分布

迷ったら、何を数えているかを確かめます。1回の結果なのか、n回の中の回数なのか、決まった範囲での回数なのか、連続した値なのかで決まります。分布のパラメータをデータから推定する方法は、最尤法のページで扱っています。

よくある質問

二項分布とポアソン分布は、どう見分けますか?

二項分布は試行の回数nが決まっていて、その中の成功回数を数えます。ポアソン分布は、試行の回数ではなく、決まった時間や範囲の中で起きた回数を数えます。例のように、nが大きくpが小さい二項分布は、np を平均とするポアソン分布に近くなります。

ベルヌーイ分布は、二項分布の特別な場合ですか?

はい。二項分布でn = 1にした場合が、ベルヌーイ分布です。Wikipediaも、1回の試行をベルヌーイ試行と呼び、その結果の分布がベルヌーイ分布で、n回の成功回数が二項分布と説明しています。

ポアソン分布の平均と分散は、なぜ同じ値だと言われますか?

ポアソン分布は平均を表す値1つで決まり、分散もその値と等しい性質があります。例では平均3のポアソン分布の分散も3です。同じ平均のBinomial(100, 0.03)の分散は2.91で、近いが少し小さくなります。

正規分布の「約68%・約95%・約99.7%」は何を表しますか?

平均から標準偏差の1つ分、2つ分、3つ分の範囲に、値の約68%、約95%、約99.7%が入るという目安です。平均60点・標準偏差10点なら、50〜70点に約68%、40〜80点に約95%、30〜90点に約99.7%の人が入ります。

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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)