AI資格ドリル
資格を選ぶ↓

G検定 用語解説

AI・データの利用に関する契約ガイドラインとは

経済産業省が策定した、データ契約やAI(人工知能)の開発・利用契約を締結する際の基礎概念・論点・考慮要素・モデル契約を示す参考資料。データ編とAI編の2部構成で、事業者が従うべき義務ではなく契約交渉を円滑にするための手引きという位置付け。

まず押さえる結論

AI・データの利用に関する契約ガイドラインは、G検定の「大項目9 AIに関する法律と契約」で確認しておきたい用語です。定義だけでなく、どの場面で使う言葉か、何と混同しやすいか、問題文のどの表現で判断するかまで確認します。

情報源と編集区分

公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-07-03。

試験概要(公式)

具体例から判断の境界を固める

事業者が従うべき義務のルールではなく、契約交渉を円滑にするための参考の手引きとして捉える

発注者とベンダーがAIモデルの開発委託契約を結ぶ場面で、権利帰属や性能保証の範囲について認識のギャップがあり交渉が難航するときに参照される文書です。経済産業省が2018年策定・1.1版に改訂したこのガイドラインは、データ編とAI編の2部構成で、データ契約を『データ提供型』『データ創出型』『データ共用型』の3類型に整理し、AI編ではAI開発契約とAI利用契約それぞれについて考慮要素とモデル契約を示します。あくまで契約検討・交渉のための参考資料であり、事業者に遵守を義務づける法令ではありません。

問題文で見る箇所
「参考」「手引き」「義務ではない」という位置づけと、「データ編」「AI編」という2部構成の組み合わせを確認します。特定の契約書式そのものや、法令による強制力があるという記述であれば区別します。
隣接概念との境界
AI・データの利用に関する契約ガイドラインは、データ契約やAI開発委託契約を検討・交渉する際の論点・考慮要素・モデル契約を示す参考資料そのものです。AI開発委託契約は、発注者がベンダーへAIモデルの開発を委託する際に実際に締結する個別の契約であり、ガイドラインはその契約を結ぶ際に当事者が参照する手引きという関係になります。

誤答しやすい選択肢

  • ガイドラインを、事業者が従わなければならない法的拘束力のあるルールとして説明する。実際は契約の検討・交渉を円滑にするための参考としての手引きであり、遵守義務はありません。
  • ガイドラインをAI編のみ、またはデータ編のみの単一の文書として説明する。実際はデータ編とAI編の2部構成です。
  • ガイドラインをAI開発委託契約そのもの(発注者とベンダーが実際に締結する契約書)と同一視する。ガイドラインはその契約を検討する際に参照する論点・考慮要素・モデル契約を示す参考資料です。

4段階の判断手順

  1. 01設問が、事業者に対する法的な強制力の有無を問うているかを確認する。
  2. 02『データ編』『AI編』という2部構成の記述があるかを確認する。
  3. 03データ契約の3類型(提供型・創出型・共用型)やAI編が示す考慮要素・モデル契約と、実際に締結される個別の契約書そのものを混同していないか見直す。

到達条件: AI・データの利用に関する契約ガイドラインを、事業者の義務ではなく契約交渉を円滑にする参考資料として、データ編・AI編の構成とともに説明できる。

試験での問われ方

01

定義の言い換え

用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。

02

似た概念との比較

同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。

03

具体例からの判断

問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。

誤答しやすいポイント

×個人情報保護法の本人の権利(開示・訂正・利用停止)と、GDPRのデータ主体の権利(アクセス権・消去権・データポータビリティ権等)の取り違え。

×著作権法第30条の4(情報解析のための利用=非享受目的なら一定条件で許諾不要)と、他の権利制限規定(私的使用30条・引用32条)の混同。

×営業秘密と限定提供データの違い(限定提供データは秘密管理性が要件ではない)。

関連する確認問題

大項目9 AIに関する法律と契約 / 契約とガイドライン

AI開発やデータ提供をめぐる契約で生じやすい論点を整理し、データ編・AI編に分けて契約上の考え方やモデル契約条項を示した、経済産業省が策定した文書はどれか。

正解は「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」である。経済産業省が策定したこの文書は、データ提供契約を扱うデータ編と、AI開発契約を扱うAI編に分けて、契約時に生じやすい論点の考え方やモデル契約条項を整理している。人間中心のAI社会原則はAI社会が拠るべき理念を示す原則であり契約実務の文書ではない。AI事業者ガイドラインはAI開発者・提供者・利用者が留意すべき事項を示すガイドラインで、モデル契約条項を扱う本問の文書とは対象が異なる。著作権法第30条の4は情報解析目的での著作物利用を認める権利制限規定であり、経済産業省の契約ガイドラインとは根拠・性質のいずれも異なる。

大項目9 AIに関する法律と契約 / 契約とガイドライン

AI・データの利用に関する契約ガイドライン(AI編)が、学習済みモデルの開発を段階的に進めるものとして示した工程の順序として正しいものはどれか。

正解は「アセスメント → PoC → 開発 → 追加学習」である。AI・データの利用に関する契約ガイドライン(AI編)は、学習済みモデルの開発を、案件の実現可能性を見極めるアセスメント、目的の精度が出せるかを検証するPoC、学習済みモデルを生成する開発、運用開始後に再学習を行う追加学習という順序で進める探索的な枠組みを示す。開発を最初に置く選択肢や、PoCをアセスメントより前に置く選択肢は、実現可能性の見極めより前に開発や精度検証へ着手することになり順序が逆転する。アセスメントの直後に開発を置く選択肢は、精度を検証するPoCの段階を飛ばして開発に入ることになる。

大項目9 AIに関する法律と契約 / 契約とガイドライン

「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」を策定・公表した省庁はどれか。

正解は「経済産業省」である。「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」は経済産業省が策定・公表したもので、AI開発やデータ提供をめぐる契約上の論点をデータ編・AI編に分けて整理し、モデル契約条項を示している。文部科学省・厚生労働省はこのガイドラインの策定主体ではない。 選択肢ごとの差は次のように整理できる。「文部科学省」は誤答側で、文部科学省・厚生労働省はこのガイドラインの策定主体ではない。「厚生労働省」は誤答側で、文部科学省・厚生労働省はこのガイドラインの策定主体ではない。「総務省のみ」は誤答側で、本文で示した定義を「総務省のみ」に当てはめると、設問の条件との一致・不一致を判定できる。「経済産業省」は正解側で、「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」は経済産業省が策定・公表したもので、AI開発やデータ提供をめぐる契約上の論点をデータ編・AI編に分けて整理し、モデル契約条項を示している。

同じ章で確認したい用語

到達チェック

  • AI・データの利用に関する契約ガイドラインを一文で説明できる
  • 同じ章の似た用語と違いを説明できる
  • 問題文の具体例から、AI・データの利用に関する契約ガイドラインに関係する論点を拾える
  • 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる

執筆: ミナト編集部運営者情報を見る