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用語比較

GDPRと個人情報保護法の違い|適用範囲・漏えい報告・罰則(G検定)

GDPRはEUの規則、個人情報保護法は日本の法律です。どちらも個人の情報を守る決まりですが、EU域内の人を相手にするとき日本の会社にもGDPRが及ぶこと、違反したときの罰則の考え方が違うことを、区別して覚える必要があります。GDPRは域外にも及び、制裁金は売上高に連動すると押さえると、選択肢を読み分けられます。

GDPRの第3条2項は、EU域内にいる人の個人データを、EU域内に拠点のない事業者が扱う場合でも、EU域内の人への商品・サービスの提供、またはEU域内での行動の監視に関連するなら適用すると定めています。日本の個人情報保護法にも、国内にある者への物品・役務の提供に関連して外国で取り扱う場合も適用する、という第171条があります。

G検定の公式シラバスでは、大項目9「AIに関する法律と契約」に、個人情報保護法などを含む「個人情報・データ保護(日本)」と、「GDPR(EU)」が並んでいます。この記事では、2つの法令を条文の記述にそって比べます。

この記事の根拠と出典

各セクションの見出しの下に、公式資料で確認した内容か編集部の整理かをラベルで示しています。 試験日・料金・申込条件・試験方式は変わることがあるため、申込前に公式サイトで確認してください。G検定の一次情報確認日: 2026-10-02。

結論

GDPR

EUの規則。EU域内に拠点のない事業者にも、EU域内の人への提供や行動の監視に関連するなら及ぶ。違反の制裁金は、2,000万ユーロ以下か、全世界年間売上高の4%以下のいずれか高いほうが上限になり得る。

個人情報保護法

日本の法律。個人情報は生存する個人に関する情報。国内の人への提供に関連して外国で取り扱う場合にも及ぶ。罰則は定額の上限で、命令違反は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金など。

違いを表で確認

比較軸GDPR個人情報保護法
法令の種類と地域EUの規則(Regulation 2016/679)日本の法律(個人情報の保護に関する法律)
域外への適用EU域内の人への商品・サービスの提供、またはEU域内での行動の監視に関連するなら、EU域内に拠点のない事業者にも適用(第3条2項)国内にある者への物品・役務の提供に関連して、外国で取り扱う場合にも適用(第171条)
守る情報の呼び方個人データ。識別された、または識別され得る自然人に関するあらゆる情報(第4条(1))個人情報。生存する個人に関する情報で、特定の個人を識別できるものか、個人識別符号を含むもの(第2条1項)
亡くなった人の情報適用されない(前文(27))対象は「生存する個人」に関する情報
取扱いの根拠取扱いが適法になるのは、同意、契約の履行、法的義務の遵守など、第6条1項の根拠のいずれかが当てはまる場合に限る不正な手段での取得を禁じ(第20条1項)、要配慮個人情報の取得は、例外を除き、あらかじめ本人の同意が必要(同条2項)
漏えい時の報告監督機関へ、実行可能なら知ってから72時間以内に通知。権利・自由へのリスクのおそれがないときは不要(第33条1項)個人情報保護委員会へ報告し、本人にも通知(第26条)。委員会の案内は、まず速やかな報告を求める。60日以内は、不正な目的のおそれがある場合の期限で、GDPRの72時間と長さを直接は比べられない
違反への制裁制裁金。2,000万ユーロ以下、または企業は前会計年度の全世界年間売上高の4%以下のいずれか高いほう(第83条5項)刑事罰。委員会の命令違反は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(第178条)。法人には1億円以下の罰金刑(第184条)

どこで迷っているかを切り分ける

01

GDPRは欧州の会社だけに関係する法律だと考えている人

GDPRは、EU域内に拠点のない事業者にも、EU域内の人への商品・サービスの提供や行動の監視に関連するなら及びます。日本の会社でも、欧州の人に向けてサービスを出すときは対象になり得ます。

02

個人データと個人情報を同じ言葉だと考えている人

GDPRの個人データは「識別され得る自然人に関するあらゆる情報」、個人情報保護法の個人情報は「生存する個人に関する情報」で特定の個人を識別できるものなどです。亡くなった人の扱いも違います。

03

GDPRの制裁金と、日本の罰則を同じ仕組みだと考えている人

GDPRの制裁金は、定額と全世界年間売上高の割合のいずれか高いほうで上限が決まります。日本の個人情報保護法は、条文で罰金の額の上限を定める刑事罰で、仕組みが違います。

具体例で使い分ける

例 1

全世界年間売上高が10億ユーロの企業の、制裁金の上限を考える

説明のために作った例です。ある企業の前会計年度の全世界年間売上高が10億ユーロです。この企業が基本原則に違反し、制裁金が科される場合の上限を考えます。

  • 売上高の4%は、10億ユーロ×0.04=4,000万ユーロです。
  • 固定額の2,000万ユーロと比べて高いほうをとるので、上限は4,000万ユーロになります。

結論: 売上高が5億ユーロを超える企業では、4%のほうが2,000万ユーロより高くなります。売上高が小さい企業では、2,000万ユーロが上限になります。

問題文から答えを選ぶ手順

  1. 1

    どこの法令かを見る

    EUの規則ならGDPR、日本の法律なら個人情報保護法です。制裁金や72時間の語が出たらGDPRを疑います。

  2. 2

    適用の範囲を確かめる

    どちらも、域外の事業者に及ぶ条文があります。提供の相手が域内(EUまたは国内)の人か、域内での行動の監視かを見ます。

  3. 3

    守る情報の言葉を確かめる

    「個人データ」と「識別され得る自然人」ならGDPR、「個人情報」と「生存する個人」「個人識別符号」なら日本法です。

試験での見分け方

  • 1GDPRは、EU域内の人への提供や行動の監視に関連するなら、域外の事業者にも適用される。
  • 2GDPRの漏えい通知は、実行可能なら知ってから72時間以内。制裁金は、2,000万ユーロか全世界年間売上高の4%のいずれか高いほう。
  • 3日本の個人情報は生存する個人に関する情報。要配慮個人情報の取得には、例外を除き、あらかじめ本人の同意が必要。

誤答しやすい選択肢

GDPRは、EU域内に拠点がある事業者だけに適用されると考える

修正: 第3条2項により、域内に拠点がなくても、域内の人への提供や行動の監視に関連するなら適用されます。

GDPRは、亡くなった人の個人データにも適用されると考える

修正: 前文(27)は、この規則は亡くなった人の個人データには適用されないと述べます。

日本の個人情報保護法にも、売上高の4%という制裁金があると考える

修正: 売上高の4%は、GDPRの制裁金の上限の定めです。日本法の罰金は、条文で定めた額の上限です。

確認問題

Q1EU域内に拠点のない事業者にも及び得る、EUの個人データの保護の規則は?

答え: GDPR

第3条2項が、域内の人への商品・サービスの提供、または域内での行動の監視に関連するなら適用すると定めています。

Q2GDPRで、個人データの侵害を知ってから、実行可能なら何時間以内に監督機関へ通知するか?

答え: 72時間以内

GDPR第33条1項が、実行可能なら72時間以内の通知を求めています。権利・自由へのリスクのおそれがないときは、通知は要りません。

Q3日本の個人情報保護法が、例外を除き、取得にあらかじめ本人の同意を求める情報は?

答え: 要配慮個人情報

第20条2項の定めです。人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴などの記述等を含む個人情報が当たります。

到達チェック

  • GDPRと個人情報保護法の、域外への適用の条文を言い分けられる
  • 個人データと個人情報の定義の違いを、亡くなった人の扱いを含めて説明できる
  • GDPRの72時間と、制裁金の上限の2つの数字を言える

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よくある質問

QGDPRとは?

A

EUの一般データ保護規則です。個人データの取扱いの原則、本人の権利、漏えい時の通知、制裁金などを定め、EU域内の人への提供や行動の監視に関連するなら、域外の事業者にも適用されます。

QGDPRと個人情報保護法の違いは?

A

EUの規則か日本の法律か、守る情報の定義、漏えい報告の期限、違反への制裁の仕組みが違います。どちらにも、国外の事業者に及ぶ条文があります。

QGDPRの制裁金の上限は?

A

基本原則や本人の権利の違反では、上限は2,000万ユーロです。企業の場合は、前会計年度の全世界年間売上高の4%と比べ、高いほうが上限になります。

QG検定の範囲?

A

公式シラバスの大項目9「AIに関する法律と契約」に、個人情報保護法などと、GDPRが挙がっています。出題の形式は受験前に公式の案内で確認してください。

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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)