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統計検定2級 第5章 仮説検定 予想問題(2/2)

第40問〜第68問を掲載しています。答えを開き、誤答選択肢との違いまで確認してください。 この章の第1問から読む場合は第5章 仮説検定のページへ戻ります。

情報源と編集区分

公式範囲を確認し、問題文・選択肢・解説は当サイトが作成。本試験問題の複写ではありません。 一次情報確認日: 2026-10-09。

試験概要(公式)
第40問 ・ 母平均・母比率の検定

新工程が従来より平均時間を短縮したかだけを調べる。適切な検定方向はどれか。

  • ア対立仮説がどちらの方向の差も問う状況
  • イ帰無仮説を置かずに相関係数だけを見る状況
  • ウ適合度検定で期待度数を使わない状況
  • エ対立仮説が、基準より大きい、または小さいという一方向の差を問う状況
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エ対立仮説が、基準より大きい、または小さいという一方向の差を問う状況正解
解説

この事例では「一方向の差だけを対立仮説とする片側検定か」を確認すると、「対立仮説が、基準より大きい、または小さいという一方向の差を問う状況」という説明が正しいと分かる。正解は「対立仮説が、基準より大きい、または小さいという一方向の差を問う状況」である。片側検定は、対立仮説が基準より大きい、または小さいといった一方向の差だけを問う場合に使う。対立仮説がどちらの方向の差も問う状況は両側検定にあたる。帰無仮説を置かずに相関係数だけを見る状況、適合度検定で期待度数を使わない状況は、いずれも片側検定を選ぶ理由とは無関係であり誤りである。片側検定を選ぶかどうかは対立仮説が一方向の差を問うかどうかで決まり、両側検定・相関係数・適合度検定という別の論点にすり替えていないかで見分ける。

https://www.toukei-kentei.jp/grade/grade2/ (2026-07-11公式出題範囲照合)

第41問 ・ 検定の考え方

検定で帰無仮説を棄却できなかった。この結果の適切な説明はどれか。

  • ア帰無仮説が必ず正しいと確定したと考える
  • イ対立仮説を置く必要がなくなったと考える
  • ウ帰無仮説が正しいと証明されたのではなく、棄却するだけの根拠が十分でないと考える
  • エ標本誤差が必ず0になったと考える
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ウ帰無仮説が正しいと証明されたのではなく、棄却するだけの根拠が十分でないと考える正解
解説

この事例では「正しさの証明でなく棄却する証拠が不足したか」を確認すると、「帰無仮説が正しいと証明されたのではなく、棄却するだけの根拠が十分でないと考える」という説明が正しいと分かる。正解は「帰無仮説が正しいと証明されたのではなく、棄却するだけの根拠が十分でないと考える」である。仮説検定で帰無仮説を棄却しない場合、帰無仮説が正しいと証明されたわけではなく、観測データから帰無仮説を棄却するだけの根拠が十分でないと解釈する。帰無仮説を棄却しないことは「正しいと確定した」ことにはならず、対立仮説を置く前提自体が不要になるわけでもなく、棄却しない結果と標本誤差が0になることとは無関係である。帰無仮説を棄却しないという結果は、あくまで根拠不足を示すものであり、確定・不要・誤差消失のいずれの断定にも置き換えられない。

https://www.toukei-kentei.jp/grade/grade2/ (2026-07-11公式出題範囲照合)

第42問 ・ 検定の考え方

実際に効果があるとき、それを検定で検出できる確率を高めたい。対象となる概念はどれか。

  • ア帰無仮説が正しい確率を必ず1にすること
  • イp値を常に有意水準より大きくすること
  • ウ決定係数を必ず0にすること
  • エ対立仮説が正しいときに帰無仮説を棄却できる可能性を高めること
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エ対立仮説が正しいときに帰無仮説を棄却できる可能性を高めること正解
解説

この事例では「対立仮説が真のとき棄却できる検出力か」を確認すると、「対立仮説が正しいときに帰無仮説を棄却できる可能性を高めること」という説明が正しいと分かる。正解は「対立仮説が正しいときに帰無仮説を棄却できる可能性を高めること」である。検出力とは、対立仮説が正しいときに帰無仮説を棄却できる確率のことであり、検出力を高めるとは、差や効果が実際に存在するときにそれを見逃しにくくすることを意味する。帰無仮説が正しい確率を1に固定する操作、p値を有意水準より常に大きくする操作、決定係数を0に固定する操作は、検出力の定義とは無関係である。検出力を高めることは対立仮説が正しい場合に帰無仮説を正しく棄却できる確率を高める方向の話であり、確率を1に固定する話やp値・有意水準の大小操作、決定係数の値とは区別して考える必要がある。

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第43問 ・ 母平均・母比率の検定

既知の母分散を用いる母平均のz検定で参照する分布はどれか。

  • ア標準正規分布
  • イベルヌーイ分布
  • ウ一様分布
  • エポアソン分布
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ア標準正規分布正解
解説

この事例では「標準化した検定統計量の標準正規分布か」を確認すると、「標準正規分布」が当てはまると分かる。正解は「標準正規分布」である。z検定では標準正規分布を参照して判断する。ベルヌーイ分布は1回の試行で成功か失敗を扱う分布、ポアソン分布は一定時間や領域内の発生回数を扱う分布であり、どちらも離散型確率分布である。一様分布は区間内の値が同じように起こりやすい連続型確率分布であり、z検定で参照する代表的な分布とは異なる。 z検定では帰無仮説の下で検定統計量を標準化し、平均0・分散1の標準正規分布と比較する。ベルヌーイとポアソンは離散確率変数、一様分布は一定密度の分布で、z統計量の代表的参照分布ではない。

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第44問 ・ 母平均・母比率の検定

母分散が未知で、標本のばらつきから母平均を検定したい。参照する分布の説明はどれか。

  • ア母比率を必ずクロス集計表だけで調べる場面
  • イ母平均に関する検定で、標本からばらつきを推定してt分布を参照する場面
  • ウ2つのカテゴリ変数の期待度数だけを比較する場面
  • エ相関係数から因果を必ず証明する場面
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イ母平均に関する検定で、標本からばらつきを推定してt分布を参照する場面正解
解説

この事例では「標本で分散を推定してt分布を使うか」を確認すると、「母平均に関する検定で、標本からばらつきを推定してt分布を参照する場面」という説明が正しいと分かる。正解は「母平均に関する検定で、標本からばらつきを推定してt分布を参照する場面」である。t検定は母平均に関する検定で、母分散が未知の場合などに標本からばらつきを推定し、t分布を参照して判断する。母比率をクロス集計表だけで調べる場面や2つのカテゴリ変数の期待度数を比較する場面はカイ二乗検定に関わる話であり、相関係数は2変数の関係の強さを表す指標であって因果を必ず証明するものではない。母平均を扱うか母比率を扱うか、検定統計量としてt分布を参照するかどうかを手がかりに、選択肢が扱っている検定の種類を見極める必要がある。

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第45問 ・ 検定の考え方

有意水準を厳しく下げる方針を検討する。併せて考えるべき影響はどれか。

  • ア有意水準を下げると必ず検出力は1になる
  • イ有意水準を下げると帰無仮説は不要になる
  • ウ第1種の過誤は抑えやすくなるが、第2種の過誤や検出力との関係も考える必要がある
  • エ有意水準を下げると相関係数は必ず0になる
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ウ第1種の過誤は抑えやすくなるが、第2種の過誤や検出力との関係も考える必要がある正解
解説

この事例では「第2種の過誤と検出力とのトレードオフか」を確認すると、「第1種の過誤は抑えやすくなるが、第2種の過誤や検出力との関係も考える必要がある」という説明が正しいと分かる。正解は「第1種の過誤は抑えやすくなるが、第2種の過誤や検出力との関係も考える必要がある」である。有意水準を下げると、正しい帰無仮説を誤って棄却してしまう第1種の過誤は抑えやすくなる一方で、第2種の過誤や検出力との関係もあわせて考える必要がある。有意水準を下げても検出力が必ず1になるとは限らず、帰無仮説という枠組み自体が不要になるわけでもなく、相関係数が0になるわけでもない。有意水準を一方向にだけ動かした場合の効果を、検出力や第2種の過誤との兼ね合いまで含めて考える姿勢が問われている。

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第46問 ・ 母平均・母比率の検定

全顧客の継続率が基準値と異なるかを、抽出した顧客の結果から調べる。標本比率を使う理由はどれか。

  • ア標本比率を使うと帰無仮説は不要になる
  • イ標本比率は回帰係数の別名だから
  • ウ母比率を直接知らないため、標本から得た比率を手がかりに判断する
  • エ標本比率は常に標準偏差と同じ値になる
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ウ母比率を直接知らないため、標本から得た比率を手がかりに判断する正解
解説

この事例では「未知の母比率を標本の割合から判断するか」を確認すると、「母比率を直接知らないため、標本から得た比率を手がかりに判断する」という説明が正しいと分かる。正解は「母比率を直接知らないため、標本から得た比率を手がかりに判断する」である。母比率の検定では、調査対象全体における母比率そのものを直接観測することはできないため、標本から実際に得られた標本比率を手がかりとして、母比率に関する仮説をz検定などで判断する。標本比率を使ったからといって、検定の前提となる帰無仮説が不要になるわけではなく、帰無仮説は棄却するかどうかを判断する対象として引き続き必要である。標本比率は回帰分析で用いる回帰係数とは別の概念であり、その別名でもない。また標本比率はデータのばらつきを表す標準偏差とは異なる指標であり、常に同じ値になるという関係もない。

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第47問 ・ 検定の考え方

事前に5%有意水準を決め、得られたp値がそれより小さかった。判断はどれか。

  • ア母平均が必ず0だと断定する
  • イ正規分布が必ず一様分布になる
  • ウ相関係数が必ず1になる
  • エ帰無仮説を棄却する方向で判断する
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エ帰無仮説を棄却する方向で判断する正解
解説

この事例では「帰無仮説を棄却する方向か」を確認すると、「帰無仮説を棄却する方向で判断する」が当てはまると分かる。正解は「帰無仮説を棄却する方向で判断する」である。p値が有意水準より小さい場合、帰無仮説のもとでは観測結果が十分に起こりにくいと考え、帰無仮説を棄却する方向で判断する。母平均が必ず0だと断定する説明、正規分布が必ず一様分布になるという説明、相関係数が必ず1になるという説明は、いずれもp値や有意水準の意味とは無関係であり、判断の根拠として誤りである。 p値は帰無仮説のもとで観測結果以上に極端な結果が出る確率であり、事前に決めた有意水準を下回れば棄却側へ進む。 p値は帰無仮説のもとで観測結果以上に極端な結果が出る確率であり、事前に決めた有意水準を下回れば棄却側へ進む。

https://www.toukei-kentei.jp/grade/grade2/ (2026-07-11公式出題範囲照合)

第48問 ・ 母平均・母比率の検定

結果を見てから片側検定へ切り替える案が出た。避けるべき理由はどれか。

  • アデータを見た後で都合よく検定の向きを変えると判断がゆがむため
  • イ標本誤差を必ず0にするため
  • ウ回帰直線の残差を必ず消すため
  • エ期待度数を使わないようにするため
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アデータを見た後で都合よく検定の向きを変えると判断がゆがむため正解
解説

この事例では「データに都合よく検定方向を選ぶと判断がゆがむか」を確認すると、「データを見た後で都合よく検定の向きを変えると判断がゆがむため」という説明が正しいと分かる。正解は「データを見た後で都合よく検定の向きを変えると判断がゆがむため」である。片側検定にするか両側検定にするかは、対立仮説の立て方に基づいてデータを見る前に決めておくべき事柄である。もしデータを見た後で結果が有意になりやすい向きに検定を選び直すと、恣意的に有意な結果を作り出すことになり、検定の判断がゆがんでしまう。標本誤差は標本調査に伴う誤差であり、片側・両側の決め方によって必ず0になるものではない。回帰直線の残差は回帰分析で使われる概念であり、片側・両側検定を事前に決めることとは無関係である。期待度数はカイ二乗検定で使われる概念であり、片側・両側検定を事前に決める理由として使わないようにするという説明も見当違いである。

https://www.toukei-kentei.jp/grade/grade2/ (2026-07-11公式出題範囲照合)

第49問 ・ 検定の考え方

『差がない』を判断の出発点とし、『差がある』を主張したい。二つの仮説の関係はどれか。

  • ア帰無仮説は検定によって棄却するかどうかを判断する基準となる仮説であり、対立仮説は帰無仮説に対して主張したい内容を表す仮説である
  • イ帰無仮説は主張したい内容を表す仮説であり、対立仮説は棄却するかどうかを判断する基準となる仮説である
  • ウ帰無仮説と対立仮説はどちらも検定統計量が従う確率分布の名称である
  • エ帰無仮説は有意水準の別の呼び方であり、対立仮説は棄却域の別の呼び方である
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ア帰無仮説は検定によって棄却するかどうかを判断する基準となる仮説であり、対立仮説は帰無仮説に対して主張したい内容を表す仮説である正解
解説

この事例では「棄却対象の帰無仮説と主張側の対立仮説か」を確認すると、「帰無仮説は検定によって棄却するかどうかを判断する基準となる仮説であり、対立仮説は帰無仮説に対して主張したい内容を表す仮説である」という説明が正しいと分かる。正解は「帰無仮説は検定によって棄却するかどうかを判断する基準となる仮説であり、対立仮説は帰無仮説に対して主張したい内容を表す仮説である」である。仮説検定では、まず帰無仮説を立て、観測データから帰無仮説を棄却するかどうかを判断する。対立仮説は、帰無仮説に対して主張したい内容を表す仮説であり、帰無仮説が棄却されたときに採用される。役割を入れ替えた説明は誤りであり、帰無仮説と対立仮説はいずれも仮説であって検定統計量が従う確率分布の名称ではなく、有意水準や棄却域という別の概念と同一視する説明も誤りである。どちらの仮説が判断の基準で、どちらが主張したい内容かという役割の違いに注目すると区別できる。

https://www.toukei-kentei.jp/grade/grade2/ (2026-07-11公式出題範囲照合)

第50問 ・ 母平均・母比率の検定

平均購入額の差を調べる検定と、購入者割合の差を調べる検定を区別する。判断軸はどれか。

  • ア母平均の検定は平均に関する仮説、母比率の検定は割合に関する仮説を扱う
  • イ母平均の検定はカテゴリ変数だけ、母比率の検定は回帰直線だけを扱う
  • ウ母平均の検定では帰無仮説を置かず、母比率の検定では対立仮説を置かない
  • エ母平均の検定と母比率の検定はどちらも適合度検定の別名である
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ア母平均の検定は平均に関する仮説、母比率の検定は割合に関する仮説を扱う正解
解説

この事例では「平均という量と割合という量の違いか」を確認すると、「母平均の検定は平均に関する仮説、母比率の検定は割合に関する仮説を扱う」という説明が正しいと分かる。正解は「母平均の検定は平均に関する仮説、母比率の検定は割合に関する仮説を扱う」である。母平均の検定は母集団の平均に関する仮説を扱い、母比率の検定は母集団の割合に関する仮説を扱う点で対象が異なる。どちらも帰無仮説と対立仮説を置いて判断する検定であり、母平均の検定で帰無仮説を置かない、母比率の検定で対立仮説を置かないという説明は誤りである。カテゴリ変数や回帰直線だけを扱うものではなく、適合度検定の別名でもない。

https://www.toukei-kentei.jp/grade/grade2/ (2026-07-11公式出題範囲照合)

第51問 ・ 2つの母集団の比較

同じ社員20人に対して、研修の受講前と受講後でそれぞれ試験を実施し、点数の変化を調べたい。この2つの標本の関係を表す語として最も適切なものはどれか。

  • ア2つの母比率の差(2つの母集団におけるある性質を持つ割合の違い)
  • イ対応のないデータ(異なる対象から独立に抽出した2つの標本)
  • ウ対応のあるデータ(同一の対象から抽出した対になる2つの標本)
  • エ分散の比(2つの母集団のばらつきの大きさの違い)
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ウ対応のあるデータ(同一の対象から抽出した対になる2つの標本)正解
解説

正解は「対応のあるデータ(同一の対象から抽出した対になる2つの標本)」である。同一の社員20人を研修の受講前・受講後という2つの時点で測定しているため、対になる2つの標本、すなわち対応のあるデータにあたる。対応のないデータは、異なる対象から独立に抽出した2つの標本を指し、同一の対象を前後で比較する本問の場面には当てはまらない。2つの母比率の差は、2つの母集団における割合を比較する概念であり、本問が扱う試験の点数という数量データの比較とは対象が異なる。分散の比は、2つの母集団のばらつきの大きさを比較する概念であり、本問が問うているのは標本が同一対象由来か別対象由来かという対応関係であって、ばらつきの比較ではない。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf (2026-08-11公式出題範囲照合)/ https://bellcurve.jp/statistics/course/9453.html (2026-08-13照合)

第52問 ・ 2つの母集団の比較

対応のあるデータと対応のないデータでは、2つの母平均の差を検定する方法が異なる。その違いとして最も適切なものはどれか。

  • ア対応のあるデータでは必ず分散の比の検定を行い、対応のないデータでは必ず母比率の検定を行う
  • イ対応のあるデータでは2つの標本の差を求めて1つの標本とみなし1標本の検定に帰着させ、対応のないデータでは2つの標本それぞれのばらつきを用いた2標本の検定を行う
  • ウ対応のあるデータでも対応のないデータでも、検定の手順に違いは生じない
  • エ対応のあるデータでは母比率の差を検定し、対応のないデータでは母平均の差を検定する
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イ対応のあるデータでは2つの標本の差を求めて1つの標本とみなし1標本の検定に帰着させ、対応のないデータでは2つの標本それぞれのばらつきを用いた2標本の検定を行う正解
解説

正解は「対応のあるデータでは2つの標本の差を求めて1つの標本とみなし1標本の検定に帰着させ、対応のないデータでは2つの標本それぞれのばらつきを用いた2標本の検定を行う」である。対応のあるデータでは、対になる2つの標本の差を求めることで実質的に1つの標本の検定に帰着させて検定を行う。対応のないデータでは、独立に抽出された2つの標本それぞれのばらつき(分散)を用いた2標本の検定を行う。「対応のあるデータでは必ず分散の比の検定を行い、対応のないデータでは必ず母比率の検定を行う」は、ばらつきの比較である分散の比の検定や割合の比較である母比率の検定を無条件に対応させており誤りである。「対応のあるデータでは母比率の差を検定し、対応のないデータでは母平均の差を検定する」は、対応の有無と検定対象(平均か比率か)という別の軸を混同している。「検定の手順に違いは生じない」は、対応のあるデータと対応のないデータで検定の考え方そのものが異なるという原則に反する。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf (2026-08-11公式出題範囲照合)/ https://bellcurve.jp/statistics/course/9427.html (2026-08-13照合)

第53問 ・ 2つの母集団の比較

『新製品の満足度の平均が80点という基準値と異なるかを調べる検定』と『新製品と旧製品それぞれの満足度の平均に差があるかを調べる検定』を区別したい。両者の違いとして最も適切なものはどれか。

  • ア前者は母比率の検定であり、後者は母平均の検定である
  • イ前者は分散の比の検定であり、後者は対応のあるデータの検定である
  • ウ前者と後者はどちらも2つの母集団の分散の比を調べる検定である
  • エ前者は1つの母集団の平均をあらかじめ定めた基準値と比較する検定であり、後者は2つの母集団それぞれの平均を互いに比較する検定である
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エ前者は1つの母集団の平均をあらかじめ定めた基準値と比較する検定であり、後者は2つの母集団それぞれの平均を互いに比較する検定である正解
解説

正解は「前者は1つの母集団の平均をあらかじめ定めた基準値と比較する検定であり、後者は2つの母集団それぞれの平均を互いに比較する検定である」である。前者は新製品という1つの母集団の満足度の平均を、あらかじめ定めた基準値(80点)と比較する1標本の母平均の検定である。後者は新製品と旧製品という2つの異なる母集団それぞれの満足度の平均を互いに比較する、2つの母集団の母平均の差の検定である。「前者は母比率の検定であり、後者は母平均の検定である」は、いずれも満足度という数量データの平均を扱っており、割合を扱う母比率の検定ではないため誤りである。「前者は分散の比の検定であり、後者は対応のあるデータの検定である」は、平均を比較する検定をばらつきの比較である分散の比の検定に置き換えており誤りである。「前者と後者はどちらも2つの母集団の分散の比を調べる検定である」は、平均の検定と分散の比の検定を混同している。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf (2026-08-11公式出題範囲照合)

第54問 ・ 2つの母集団の比較

同一の会員100人について、キャンペーン実施前後でクーポンの利用有無(利用した・利用しなかった)を記録し、利用率が変化したかを調べたい。この場面の説明として最も適切なものはどれか。

  • ア異なる会員から独立に抽出した2つの標本を比較しているため対応のないデータであり、通常の2つの母比率の差の検定をそのまま適用してよい
  • イこの場面は2つの母集団の分散の比を調べる検定の対象であり、2つの母比率の差の検定は用いない
  • ウ同一の会員を前後で比較しているため対応のあるデータであり、独立した2つの母集団を前提とする対応のない2つの母比率の差の検定をそのまま適用するのは適切でない
  • エ利用率という割合を扱っているため、対応のあるデータかどうかにかかわらず検定方法に違いは生じない
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ウ同一の会員を前後で比較しているため対応のあるデータであり、独立した2つの母集団を前提とする対応のない2つの母比率の差の検定をそのまま適用するのは適切でない正解
解説

正解は「同一の会員を前後で比較しているため対応のあるデータであり、独立した2つの母集団を前提とする対応のない2つの母比率の差の検定をそのまま適用するのは適切でない」である。同一の会員100人をキャンペーン実施前後という2つの時点で追跡しているため、対になる2つの標本、すなわち対応のあるデータにあたる。通常の2つの母比率の差の検定は、異なる対象から独立に抽出した2つの標本、すなわち対応のないデータを前提とした方法であり、対応のあるデータにそのまま当てはめるのは適切でない。「異なる会員から独立に抽出した2つの標本を比較しているため対応のないデータである」は、同一の会員を前後で追跡するという本問の設定と矛盾する。「この場面は2つの母集団の分散の比を調べる検定の対象である」は、利用率という割合を扱う場面をばらつきの比較にすり替えており誤りである。「利用率という割合を扱っているため、対応のあるデータかどうかにかかわらず検定方法に違いは生じない」は、対応の有無によって検定の考え方が変わるという原則に反する。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf (2026-08-11公式出題範囲照合)/ https://bellcurve.jp/statistics/course/9453.html (2026-08-13照合)

第55問 ・ 2つの母集団の比較

2つの工場それぞれから抜き取ったサンプルの寸法データについて、平均の差を2標本のt検定で調べる前に、両工場のばらつき(分散)が等しいとみなせるかを確認したい。この確認に用いる検定として最も適切なものはどれか。

  • ア分散の比の検定(2つの母集団の分散の比を調べ、プールした分散を使う検定を用いるかどうかを判断する材料にする)
  • イ2つの母平均の差の検定(2つの工場の寸法データの平均そのものに差があるかを調べる検定)
  • ウ2つの母比率の差の検定(不良品の発生率のような割合に差があるかを調べる検定)
  • エ対応のあるデータの検定(同一のサンプルを前後で比較する場合に用いる検定)
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ア分散の比の検定(2つの母集団の分散の比を調べ、プールした分散を使う検定を用いるかどうかを判断する材料にする)正解
解説

正解は「分散の比の検定(2つの母集団の分散の比を調べ、プールした分散を使う検定を用いるかどうかを判断する材料にする)」である。2つの母集団のばらつき(分散)に差があるかどうかを調べる検定が分散の比の検定であり、2つの標本の平均を比較する2標本のt検定を行う前に、両群の分散が等しいとみなせるかを確認する材料として用いられる。「2つの母平均の差の検定」は平均そのものを比較する検定であり、本問が問うている、事前に分散の等しさを確認する検定ではない。「2つの母比率の差の検定」は割合を比較する検定であり、寸法という数量データやそのばらつきを扱う本問とは対象が異なる。「対応のあるデータの検定」は同一のサンプルを前後で比較する場合の考え方であり、2つの異なる工場から抜き取った別々のサンプルの分散を比較する本問の場面とは異なる。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf (2026-08-11公式出題範囲照合)/ https://bellcurve.jp/statistics/course/9934.html (2026-08-13照合)

第56問 ・ 2つの母集団の比較

対応のない2標本で、標本平均が12と10、不偏分散がともに4、標本サイズがともに4だった。平均差0を帰無仮説とし、t=(標本平均の差)/√(不偏分散1/標本サイズ1+不偏分散2/標本サイズ2)で求めると、t統計量は約いくつか。

  • ア1.00
  • イ1.41
  • ウ2.00
  • エ2.83
答えと解説を見る
イ1.41正解
解説

正解は「1.41」である。標本平均の差は12-10=2である。分母は√(4/4+4/4)=√2なので、t統計量は2÷√2=√2、約1.41となる。1.00は分母の平方根を取らず2÷2とした値、2.00は平均差だけを答えた値、2.83は平均差へ√2を掛けた値である。対応のない2標本では、平均差だけでなく、それぞれの標本分散と標本サイズから平均差の標準誤差を作って標準化する。符号はどちらの平均を先に引くかで変わるが、本問の順序では正となる。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf; https://www.itl.nist.gov/div898/handbook/eda/section3/eda353.htm (2026-08-31確認)

第57問 ・ 2つの母集団の比較

同じ4人の処置前後の測定値から「処置後-処置前」の差を求めたところ、2、-1、3、0だった。対応のあるt検定で検定対象となる差の標本平均はいくつか。

  • ア0
  • イ1
  • ウ2
  • エ4
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イ1正解
解説

正解は「1」である。対応のあるデータでは、前後の観測値を独立な2群として別々に平均するのではなく、同じ対象ごとの差を1つの標本として扱う。本問で与えられた差の合計は2-1+3+0=4、組数は4なので、差の標本平均は4÷4=1となる。0は差のうち1件だけを見た値、2は1人目の差だけを見た値、4は差の合計で割り算をしていない値である。対応のあるt検定では、この差の平均が帰無仮説で置いた母平均差からどれだけ離れているかを、差の標準誤差で評価する。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf; https://www.itl.nist.gov/div898/handbook/prc/section3/prc311.htm (2026-08-31確認)

第58問 ・ 2つの母集団の比較

独立な2標本で、各100件中の成功数が60件と40件だった。2つの母比率が等しいという帰無仮説のもとで、プールした標本比率はいくつか。

  • ア0.20
  • イ0.40
  • ウ0.50
  • エ1.00
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ウ0.50正解
解説

正解は「0.50」である。2つの母比率が等しいという帰無仮説のもとでは、2標本の成功数を合わせ、標本サイズも合わせて共通の比率を推定する。したがって、プールした標本比率は(60+40)÷(100+100)=100÷200=0.50となる。0.20は2標本の標本比率0.60と0.40の差、0.40は第2標本だけの標本比率、1.00は成功数の合計100を片方の標本サイズ100だけで割った値である。標本サイズが異なる場合は2つの標本比率の単純平均ではなく、成功数合計÷標本サイズ合計で求める。

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第59問 ・ 2つの母集団の比較

同じ9人を処置前後で測定し、各人の「処置後-処置前」の差について、標本平均が2.0、標本標準偏差が1.5だった。差の母平均を0とする対応のあるt検定で、t=差の標本平均÷(差の標本標準偏差÷√組数)とすると、t統計量はいくつか。

  • ア0.44
  • イ1.33
  • ウ4.00
  • エ12.00
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ウ4.00正解
解説

正解は「4.00」である。対応のあるt検定では、各組の差を一つの標本として扱い、その平均を差の標準誤差で割る。組数9の平方根は3なので、標準誤差は1.5÷3=0.5、したがってt=2.0÷0.5=4.00となる。0.44は2.0÷(1.5×3)として平方根を分母側で掛けた値、1.33は2.0÷1.5として組数による標準誤差への変換を省いた値、12.00は2.0÷1.5×9として組数そのものを掛けた値である。前後の観測値を独立2標本として扱うのではなく、人ごとの差の平均・標準偏差・組数を用いる点が要点である。

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第60問 ・ 2つの母集団の比較

独立な2標本で、第1群は100件中45件、第2群は100件中30件が成功だった。2つの母比率が等しいという帰無仮説のもとで、プールした標本比率を0.375とし、z=(0.45-0.30)÷√{0.375×0.625×(1/100+1/100)}で求めると、z統計量は約いくつか。

  • ア0.15
  • イ0.38
  • ウ1.55
  • エ2.19
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エ2.19正解
解説

正解は「2.19」である。標本比率の差は0.45-0.30=0.15である。帰無仮説のもとでの標準誤差は√{0.375×0.625×(0.01+0.01)}=√0.0046875=約0.0685となるため、z=0.15÷0.0685=約2.19である。0.15は標本比率の差だけ、0.38はプールした標本比率0.375を丸めただけで、いずれも標準化していない。1.55は標準誤差の平方根や2標本分の逆標本サイズ和を誤った値である。プール比率は(45+30)÷200=0.375であり、2群の成功割合を単純平均した場合とも本問では一致するが、z統計量ではさらに失敗割合0.625と両群の標本サイズを標準誤差へ反映する。

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第61問 ・ 2つの母集団の比較

2つの正規母集団の分散が等しいかを調べるF検定で、第1標本の標本標準偏差が6、第2標本の標本標準偏差が2だった。F統計量を第1標本の標本分散÷第2標本の標本分散で求めるといくつか。

  • ア3
  • イ4
  • ウ9
  • エ36
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ウ9正解
解説

正解は「9」である。F検定の統計量は標本分散の比なので、まず標本標準偏差を二乗する。第1標本の分散は6²=36、第2標本の分散は2²=4であり、F=36÷4=9となる。3は標準偏差の比6÷2をそのまま答えた値、4は第2標本の分散だけ、36は第1標本の分散だけであり、いずれも2つの分散の比ではない。分子と分母の順序は問題で指定されており、逆にすれば1/9となる。実際の棄却判断では有意水準と両標本の自由度に対応するF分布の臨界値を用いるが、本問はその前段の検定統計量の計算を問う。

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第62問 ・ 母平均・母比率の検定

十分に大きい無作為標本100人のうち60人が支持した。母比率について帰無仮説H₀:p=0.50を検定する。z=(p̂-p₀)÷√{p₀(1-p₀)/n}で求めると、z統計量はいくつか。

  • ア0.05
  • イ0.10
  • ウ0.20
  • エ2.00
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エ2.00正解
解説

正解は「2.00」である。標本比率はp̂=60÷100=0.60で、帰無仮説の母比率はp₀=0.50である。帰無仮説のもとでの標準誤差は√{0.50×0.50÷100}=√0.0025=0.05となる。分子は0.60-0.50=0.10なので、z=0.10÷0.05=2.00である。0.05は帰無仮説のもとでの標準誤差、0.10は標準化前の比率差、0.20は比率差0.10をp₀=0.50で割った相対的な差であり、いずれもz統計量ではない。母比率の検定では、帰無仮説が正しいと仮定したばらつきを測るため、標準誤差へp̂ではなくp₀を入れる。n p₀とn(1-p₀)はいずれも50で、正規近似の条件も満たす。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf; https://itl.nist.gov/div898/handbook/prc/section2/prc24.htm (2026-08-31確認)

第63問 ・ 母平均・母比率の検定

正規母集団から16件を無作為抽出したところ、標本平均54、標本標準偏差8だった。母平均についてH₀:μ=50とする1標本t検定で、t=(標本平均-帰無仮説の値)÷(標本標準偏差÷√標本サイズ)を求めるといくつか。

  • ア0.50
  • イ2.00
  • ウ4.00
  • エ8.00
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イ2.00正解
解説

正解は「2.00」である。標本平均と帰無仮説の値の差は54-50=4、推定標準誤差は標本標準偏差を標本サイズの平方根で割って8÷√16=8÷4=2となる。したがってt=4÷2=2.00で、自由度は16-1=15である。0.50は平均差4を標本標準偏差8で直接割り、標本平均の標準誤差へ変換していない値、4.00は標準化前の平均差、8.00は標本標準偏差そのものである。母標準偏差が未知なので標本標準偏差sを使い、個々の観測値のばらつきsではなく標本平均のばらつきs/√nで平均差を標準化する。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf; https://www.itl.nist.gov/div898/handbook/prc/section2/prc22.htm (2026-08-31確認)

第64問 ・ 検定の考え方

ある検定を、有意水準α=0.05、第2種の過誤確率β=0.20となるように設計した。βを評価した特定の対立仮説の下で、この検定の検出力はいくつか。

  • ア0.05
  • イ0.20
  • ウ0.75
  • エ0.80
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エ0.80正解
解説

正解は「0.80」である。検出力は、特定の対立仮説が正しいときに帰無仮説を正しく棄却できる確率であり、第2種の過誤確率βを使って1-βと表す。したがって1-0.20=0.80となる。有意水準α=0.05は、帰無仮説が正しいのに誤って棄却する第1種の過誤に関する値であり、検出力を求める式へ直接代入しない。0.20は検出力ではなく第2種の過誤確率そのもの、0.75は1-α-βと誤って両方を差し引いた値である。検出力は効果量や標本サイズなどにも依存するため、本問の0.80はβを評価した特定の対立仮説に対する値である。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf; https://www.itl.nist.gov/div898/handbook/eda/section3/eda35.htm (2026-08-31確認)

第65問 ・ 母平均・母比率の検定

正規母集団から得た標本値が8、9、10、11、12だった。母平均についてH₀:μ=9とする1標本t検定で、不偏分散を偏差平方和÷(n-1)、tを(標本平均-9)÷(標本標準偏差÷√n)で求めると、t統計量は約いくつか。

  • ア0.71
  • イ1.00
  • ウ1.41
  • エ1.58
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ウ1.41正解
解説

正解は「1.41」である。標本平均は(8+9+10+11+12)÷5=10で、平均との差は-2、-1、0、1、2、偏差平方和は4+1+0+1+4=10となる。不偏分散は10÷(5-1)=2.5、標本標準偏差は√2.5である。推定標準誤差は√2.5÷√5=√0.5≈0.707なので、t=(10-9)÷√0.5=√2≈1.414となる。0.71は推定標準誤差だけを答え、1.00は標本平均と帰無仮説の値の差だけを答えた値である。1.58は偏差平方和10をn-1ではなくn=5で割って分散2とし、誤った標準誤差√(2/5)で平均差1を割った値である。生データから平均、偏差平方和、不偏分散、標準誤差、標準化の順を崩さないことが要点になる。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf; https://www.itl.nist.gov/div898/handbook/prc/section2/prc22.htm (2026-08-31確認)

第66問 ・ 検定の考え方

有意水準5%で仮説検定を行う。帰無仮説が正しいにもかかわらず、誤って帰無仮説を棄却してしまう確率として正しいものはどれか。

  • ア第1種の過誤の確率で、有意水準と同じ0.05
  • イ第2種の過誤の確率で、有意水準と同じ0.05
  • ウ検出力で、0.95
  • エp値で、必ず0.05
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ア第1種の過誤の確率で、有意水準と同じ0.05正解
解説

正解は「第1種の過誤の確率で、有意水準と同じ0.05」である。帰無仮説が真のときにこれを棄却してしまう誤りが第1種の過誤であり、その確率が有意水準αとして表される。有意水準5%で検定するなら、帰無仮説が真の場合に誤って棄却する確率は0.05である。第2種の過誤は帰無仮説が偽なのに棄却できない誤りで、確率はβと表す。検出力は偽の帰無仮説を正しく棄却する確率で1-βにあたり、有意水準とは別の量である。p値は観測したデータから計算する値で、有意水準のように事前に決める基準ではない。NIST公式ハンドブックも、有意水準を第1種の過誤の確率として説明している。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf; https://www.itl.nist.gov/div898/handbook/eda/section3/eda35.htm; https://www.itl.nist.gov/div898/handbook/prc/section2/prc22.htm (2026-10-10確認)

第67問 ・ 母平均・母比率の検定

母標準偏差が未知の母集団から標本サイズ16の標本を取ったところ、標本平均は52、標本標準偏差は8だった。帰無仮説を母平均50として1標本t検定を行うとき、検定統計量tの値はどれか。

  • ア1.0
  • イ0.25
  • ウ2.0
  • エ4.0
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ア1.0正解
解説

正解は「1.0」である。1標本t検定の検定統計量は、標本平均から帰無仮説の母平均を引いた値を、標本標準偏差を標本サイズの平方根で割った標準誤差で割って求める。標準誤差は8÷√16=8÷4=2で、t=(52-50)÷2=1.0となる。このときの自由度は標本サイズ16から1を引いた15である。0.25は差の2を標本標準偏差の8で割った値で、標準誤差を使っていない。2.0は平均の差そのもので、標準誤差で割る工程を省いている。4.0は標準誤差を標本標準偏差÷標本サイズの0.5と誤って計算した値である。

https://www.toukei-kentei.jp/hubfs/files/grade_range/grade2_hani_20181214.pdf; https://www.itl.nist.gov/div898/handbook/eda/section3/eda35.htm; https://www.itl.nist.gov/div898/handbook/prc/section2/prc22.htm (2026-10-10確認)

第68問 ・ 母平均・母比率の検定

同じデータ、同じ有意水準0.05、同じ自由度で母平均の1標本t検定を行う。上側の片側検定の臨界値と両側検定の臨界値の大小関係として正しいものはどれか。

  • ア上側の片側検定の臨界値のほうが小さい
  • イ上側の片側検定の臨界値のほうが大きい
  • ウどちらも同じ値になる
  • エ自由度によって大小が毎回入れ替わる
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ア上側の片側検定の臨界値のほうが小さい正解
解説

正解は「上側の片側検定の臨界値のほうが小さい」である。両側検定では有意水準αを両方の裾に半分ずつ置くため、棄却の基準はα/2に基づく。片側検定ではαを片方の裾にすべて置くため、臨界値は原点に近くなる。NIST公式ハンドブックの例(標本サイズ195、自由度194、有意水準0.05)では、両側検定の臨界値は1.9723、上側の片側検定の臨界値は1.6527で、片側のほうが小さい。大きいとする選択肢と同じ値とする選択肢は、この関係に反する。自由度が変わっても、同じ有意水準なら片側のほうが小さいという向きは変わらない。

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