G検定 用語解説
適合率・再現率・F値とは
分類モデルの評価指標。適合率と再現率はトレードオフの関係にあり、その調和平均がF値。
この記事の目次
まず押さえる結論
適合率・再現率・F値は、G検定の「大項目3 機械学習の概要」で確認しておきたい用語です。定義だけでなく、どの場面で使う言葉か、何と混同しやすいか、問題文のどの表現で判断するかまで確認します。
情報源と編集区分
公式範囲を確認し、具体例・誤答例・判断手順は当サイトが編集。 一次情報確認日: 2026-07-03。
試験概要(公式)混同しやすい用語との差
適合率 / 再現率 / F値
適合率は、陽性と予測したもののうち実際に陽性だった割合です。
再現率は、実際の陽性をどれだけ拾えたかを見る指標で、F値は適合率と再現率の調和平均です。
見分け方: 誤検知を減らしたいのか、見逃しを減らしたいのかを問題文から読みます。
比較記事でさらに確認する
具体例から判断の境界を固める
正則化ではなく、陽性予測の誤検知と見逃しを測る評価指標として捉える
確認対象を陽性として抽出する分類で、陽性と判定した中の正しさを見るのが適合率、実際の陽性をどれだけ拾えたかを見るのが再現率です。誤検知を減らす判断では適合率、見逃しを減らす判断では再現率が重要になります。F値は適合率と再現率の調和平均で、両方を一つの値で比較したいときの候補です。
- 問題文で見る箇所
- 真陽性、偽陽性、偽陰性、誤検知、見逃し、陽性予測という語から混同行列を作ります。式を暗記して代入する前に、設問が減らしたいのは偽陽性か偽陰性かを言葉で決めると、適合率と再現率の逆転を防げます。
- 隣接概念との境界
- L1・L2正則化は損失へ罰則を加えて学習を調整する方法です。適合率・再現率・F値は学習後の予測を評価する指標なので、指標が低いという観測だけで正則化手法を一意に決めることはできません。閾値、データ、モデルも切り分けて検証します。
誤答しやすい選択肢
- 見逃しを減らしたいのに、偽陽性だけを分母へ含む適合率を優先する。まず偽陰性を減らす再現率を確認します。
- F値を適合率と再現率の単純平均とする。F値は一方だけ高い状態を評価しにくい調和平均です。
- L1正則化を使えば再現率が必ず上がるとする。学習方法から特定の評価値を保証することはできません。
4段階の判断手順
- 01陽性クラスが何を指すかを問題文から固定する。
- 02誤検知は偽陽性、見逃しは偽陰性として混同行列へ置く。
- 03陽性予測の確かさなら適合率、実陽性の捕捉なら再現率を選ぶ。
- 04両指標をまとめる必要がある場合にF値を検討し、業務上の費用も別に残す。
到達条件: 具体例を混同行列へ置き、適合率・再現率・F値を選ぶ理由と正則化との役割差を説明できる。
試験での問われ方
定義の言い換え
用語そのものではなく、説明文の一部を言い換えて出されることがあります。
似た概念との比較
同じ章の用語と入れ替えた選択肢に注意します。対象、目的、使う場面を分けます。
具体例からの判断
問題文の事例が、定義のどの部分に対応しているかを先に確認します。
誤答しやすいポイント
×教師あり・教師なし・強化学習の分類の取り違え(分類/回帰=教師あり、クラスタリング/次元削減=教師なし)。
×L1正則化(ラッソ=係数が0になり変数選択も兼ねる)とL2正則化(リッジ=係数を小さく抑えるが0にはなりにくい)の混同。
×適合率(精度)と再現率の取り違え、および混同行列の読み方。
関連する確認問題
大項目3 機械学習の概要 / モデルの評価と過学習
二値分類モデルについて、判定のしきい値をさまざまに変えたときの真陽性率と偽陽性率の関係を曲線で表し、モデルの識別性能を評価する方法はどれか。
正解は「ROC曲線とAUC」である。モデルの評価と過学習の範囲には、正解率や適合率・再現率・F値のように、しきい値を1つに固定した時点の性能を数値化する指標と、しきい値を動かしながら性能の変わり方そのものを追う指標が並ぶ。この設問が問うのは後者であり、判定のしきい値をさまざまに動かしたときに真陽性率と偽陽性率がどう変化するかを曲線として描き、曲線の下の面積であるAUCへ1つの数値としてまとめられるかどうかが選ぶ際の分かれ目になる。他の選択肢はいずれも、データを訓練用と検証用にどう分けるかという分割の手続き(k分割交差検証・ホールドアウト法)か、学習時に重みへ制約を課して過学習を抑える工夫(L2正則化)であり、しきい値を動かした識別性能の変化を曲線として捉える視点を持たない。
同じ章で確認したい用語
到達チェック
- 適合率・再現率・F値を一文で説明できる
- 同じ章の似た用語と違いを説明できる
- 問題文の具体例から、適合率・再現率・F値に関係する論点を拾える
- 関連問題を解き、誤答した選択肢の理由を確認できる
執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)