用語比較
Mask R-CNNとFaster R-CNNの違い|箱で囲むか、物体ごとのマスクまで出すか(G検定)
Faster R-CNNは、画像の中の物体を境界ボックス(四角い枠)で囲んで、その種類を答える物体検出の手法です。Mask R-CNNは、そのFaster R-CNNに、物体のマスク(物体の形に沿った領域)を予測する枝を並列に加えた手法で、物体ごとの領域まで出すインスタンスセグメンテーションを扱います。
Faster R-CNNは枠で囲み、Mask R-CNNはFaster R-CNNに物体マスクの枝を足して形まで出すと覚えると、G検定の選択肢を切り分けられます。
このページは、2つの原論文(arXivの要旨)の記述をもとに、出力・構成の差・対応するタスクで比べます。数値や場面の例は、説明用の架空のものを含みます。
この記事の目次
この記事の根拠と出典
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結論
Faster R-CNN
領域提案ネットワーク(RPN)と、Fast R-CNNによる検出を1つのネットワークにまとめた物体検出の手法。出力は境界ボックスと物体の種類。
Mask R-CNN
Faster R-CNNを拡張し、境界ボックス認識の既存の枝と並列に、物体マスクを予測する枝を加えた手法。インスタンスセグメンテーションの枠組み。
見分け方
出力が「枠」ならFaster R-CNN、「物体ごとのマスク」ならMask R-CNN。「Faster R-CNNを拡張」「並列の枝」が出ればMask R-CNN。
違いを表で確認
| 比較軸 | Faster R-CNN | Mask R-CNN |
|---|---|---|
| 出力 | Faster R-CNN:物体の境界ボックスと、その物体の種類 | Mask R-CNN:境界ボックスと種類に加え、各インスタンスの高品質なセグメンテーションマスク |
| 構成 | Faster R-CNN:RPNが領域を提案し、Fast R-CNNがその領域を検出する。両者は畳み込み特徴を共有する | Mask R-CNN:Faster R-CNNに、境界ボックス認識の既存の枝と並列に、物体マスクを予測する枝を加える |
| 対応するタスク | Faster R-CNN:物体検出 | Mask R-CNN:インスタンスセグメンテーション。同じ枠組みで人の姿勢(キーポイント)の推定にも広げられる |
| 処理の重さ(条件は論文ごとに異なる) | Faster R-CNN:VGG-16でGPU上5fps(全工程を含む。原論文) | Mask R-CNN:Faster R-CNNへの追加の負荷は小さいと述べ、5fpsで動作する(原論文。土台の構成やGPUは要旨に書かれていない) |
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どこで迷っているかを切り分ける
「Faster R-CNNを拡張し、物体マスクを並列の枝で予測する」という選択肢を問われる人
Mask R-CNNです。境界ボックス認識の枝と並列に、マスクを予測する枝を加えています。
物体の個体ごとに領域を分けたいという要件を問われる人
インスタンスセグメンテーションで、Mask R-CNNが代表的な手法です。同じ種類の物体でも、1つずつ別のマスクにします。
FCNやU-Netとの関係を整理したい人
FCNは、畳み込みネットワークを画素から画素へ学習させるセマンティックセグメンテーションの手法です。Mask R-CNNは、物体検出から広げて、物体1つずつのマスクを出す点が違います。
具体例で使い分ける
例 1
選択肢に「並列の枝」が出る場合(架空の場面)
「Faster R-CNNに物体マスクを予測する枝を並列に加えた手法はどれか」という問いがあります。
- Faster R-CNNを土台にして、マスクの枝を足した手法は、Mask R-CNNの記述です。
- Faster R-CNN自体は境界ボックスの検出までで、マスクは出しません。
結論: 「Faster R-CNNの拡張」と「マスク」が揃えばMask R-CNNです。
例 2
出力が枠だけの場合(架空の場面)
「画像中の物体を境界ボックスで囲んで種類を答える手法」を選ぶ問いがあります。
- 枠で囲んで種類を出すだけなら、物体検出の範囲です。
- 物体の形に沿ったマスクまで求められていないので、Mask R-CNNまで広げる必要はありません。
結論: 枠だけならFaster R-CNN(や、YOLO・SSDなどの物体検出)です。
例 3
同じ種類の物体が並ぶ画像の場合(架空の場面)
同じ種類の物体が重なって並んでいる画像で、1つずつを別々に切り出したいとします。
- セマンティックセグメンテーションは、画素ごとに種類を出すため、同じ種類の物体を1つずつに分けません。
- インスタンスセグメンテーションは、各インスタンスにマスクを出すので、1つずつ分けられます。
結論: 個体を分けたいならインスタンスセグメンテーション、その代表がMask R-CNNです。
問題文から答えを選ぶ手順
- 1
出力を見る
境界ボックスと種類だけならFaster R-CNN、物体ごとのマスクまで出すならMask R-CNNです。
- 2
構成を見る
Faster R-CNNに並列の枝を足した、という記述はMask R-CNNです。
- 3
タスク名を見る
物体検出ならFaster R-CNN、インスタンスセグメンテーションならMask R-CNNです。
- 4
セマンティックと混ぜない
画素ごとの種類だけを出す手法はセマンティックセグメンテーション(FCNなど)で、個体は分けません。
試験での見分け方
- 1Faster R-CNNは、RPNで領域を提案し、Fast R-CNNで検出する物体検出の手法である。
- 2Mask R-CNNは、Faster R-CNNに物体マスクを予測する枝を、境界ボックス認識の枝と並列に加えた手法である。
- 3Mask R-CNNは、検出と同時に各インスタンスのセグメンテーションマスクを生成する。
- 4Mask R-CNNはFaster R-CNNへの追加の負荷が小さく、5fpsで動作する。
- 5個体ごとに分けるのはインスタンスセグメンテーション、画素ごとの種類を出すのはセマンティックセグメンテーションである。
誤答しやすい選択肢
Mask R-CNNをセマンティックセグメンテーションの手法と考える
修正: Mask R-CNNは、各インスタンスにマスクを出すインスタンスセグメンテーションの手法です。
Mask R-CNNをFaster R-CNNと無関係な別の系統と考える
修正: Mask R-CNNはFaster R-CNNを拡張した手法で、既存の検出の枝は残し、マスクの枝を並列に加えます。
Faster R-CNNでも物体マスクが得られると考える
修正: Faster R-CNNの出力は境界ボックスと種類です。マスクを出す枝はMask R-CNNで加えられました。
確認問題
Q1Faster R-CNNを拡張し、境界ボックス認識の枝と並列に物体マスクの枝を加えた手法は?
答え: Mask R-CNN
検出と同時に、各インスタンスの高品質なセグメンテーションマスクを生成します。
Q2Mask R-CNNが扱うタスクは、セマンティックセグメンテーションとインスタンスセグメンテーションのどちらか?
答え: インスタンスセグメンテーション
物体ごとにマスクを出し、同じ種類の物体も1つずつ分けます。
Q3Faster R-CNNの出力は何か?
答え: 境界ボックスと物体の種類
物体マスクは出しません。マスクの枝を加えたのがMask R-CNNです。
到達チェック
- Mask R-CNNがFaster R-CNNの拡張だと言える
- 並列の枝で何を予測するか言える
- インスタンスとセマンティックの違いを言える
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よくある質問
QMask R-CNNとFaster R-CNNの違いは?
Faster R-CNNは境界ボックスと種類を出す物体検出の手法です。Mask R-CNNはそれに物体マスクを予測する枝を並列に加え、インスタンスセグメンテーションまで扱います。
QMask R-CNNはFaster R-CNNより大幅に遅いですか?
原論文は、Faster R-CNNへの追加の負荷は小さく、5fpsで動作すると述べています。
QMask R-CNNは何のタスクに使われますか?
物体のインスタンスセグメンテーションです。原論文は、同じ枠組みで人の姿勢の推定にも広げられると述べています。
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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)
