用語比較
k近傍法とk-means法の違い(既知ラベルを使う分類と、ラベルなしで分けるクラスタリング)
k近傍法は、新しい点に距離が近い訓練標本をk個見つけ、そのラベルから分類する手法です。k-means法は、ラベルのないデータをk個のグループに分け、各グループの重心を求める手法です。どちらも「k」と「距離」を使うため、名前と仕組みを取り違えやすい組み合わせです。
G検定では、説明文の正解ラベルを使うか、使わないかを読み分ける設問が出ます。k近傍法は教師あり学習の分類、k-means法は教師なし学習のクラスタリングです。
このページでは、学習に使うデータ、kの意味、手順の三つの軸で二つを比較します。階層的クラスタリングとの違いは別のページで扱います。
この記事の目次
この記事の根拠と出典
各セクションの見出しの下に、公式資料で確認した内容か編集部の整理かをラベルで示しています。 試験日・料金・申込条件・試験方式は変わることがあるため、申込前に公式サイトで確認してください。G検定の一次情報確認日: 2026-10-02。
- 公式一次資料と照合した内容
- 近傍法が距離の近い訓練標本のラベルから予測すること、標本数が利用者の決める定数(k近傍法)にできること、ユークリッド距離が最も一般的なこと、訓練データを保存するだけで内部モデルを作らないこと、分類が近傍の単純な多数決であること、k-meansがクラスタ数の指定を要し、群内平方和を最小にして標本の平均(重心)で群を表すことは、scikit-learn公式ドキュメントのNearest NeighborsとClusteringの章へ2026-10-12に照合しています。
- 編集部が学習用に整理した内容
- k近傍法による分類を教師あり学習、k-means法を教師なし学習とする区分、多数決と重心の語から判定する手順、確認問題の選択肢は編集部の学習上の整理です。
資格ごとの公式資料の一覧
結論
公式一次資料と照合:用語の定義は公式一次資料と照合しています。
k近傍法
新しい点に距離の近い訓練標本をk個見つけ、そのラベルの多数決で分類する。ラベル付きデータが前提で、訓練データを覚えておく方式。
k-means法
ラベルのないデータをk個のグループに分け、各グループの標本の平均(重心)で表す。群内平方和(イナーシャ)を小さくするように重心を求める。
違いを表で確認
| 比較軸 | k近傍法 | k-means法 |
|---|---|---|
| 学習に使うデータ | ラベル付きの訓練データ(教師あり学習) | ラベルなしのデータ(教師なし学習) |
| kが表すもの | 予測に使う近傍の標本の数(利用者が決める) | 作るグループ(クラスタ)の数(あらかじめ指定する) |
| 目的 | 新しい点がどのクラスに入るかを予測する | データの中のまとまりを見つけて分ける |
| 手順 | 距離の近い訓練標本を探し、近傍で最も多いクラスに割り当てる(多数決) | 標本を最も近い重心のグループに割り当て、群内平方和が小さくなるよう重心を求める |
| 選択肢で探すキーワード | ラベル、近傍、多数決、分類 | ラベルなし、重心、クラスタ数、群内平方和、クラスタリング |
公式一次資料と照合:G検定: 2026-10-02に一次資料で確認一次資料の一覧を見る →
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試験範囲を通して読むときの1冊です。読んだ章は、このサイトの章別問題で確かめられます。
どこで迷っているかを切り分ける
名前の「k」が同じなので、同じ種類の手法だと思っている人
scikit-learn公式ドキュメントは、近傍法を、新しい点に距離の近い訓練標本を一定数見つけ、そのラベルから予測する方法と説明します。標本数は利用者が決める定数にもできます。一方、k-meansは、あらかじめ指定したクラスタ数のグループに標本を分ける手法です。k近傍法のkは近くの標本の数、k-meansのkはグループの数で、同じkでも意味が異なります。
k近傍法も「学習」して何かモデルを作ると思っている人
同ドキュメントは、近傍法を、一般的な内部モデルを作らず訓練データを保存するだけの手法として説明します。分類は近傍の単純な多数決で行います。
k-meansの重心が元のデータの点だと思っている人
同ドキュメントは、各クラスタを標本の平均(重心)で表し、重心は一般に元の標本の点そのものではないと述べます。クラスタ数は、あらかじめ指定する必要があります。
具体例で使い分ける
編集部の整理
例 1
『正解ラベル付きの過去データを使い、新しい点の所属クラスを近くの標本の多数決で決める』という説明が出た場合
選択肢に、k近傍法、k-means法、主成分分析、階層的クラスタリングが並んでいます。
- 正解ラベル付きの訓練データを使い、新しい点のクラスを予測しています。
- 近くの標本の多数決で決めるのは、k近傍法の分類の手順です。
- ラベルを使わずに分ける手法や、次元を減らす手法は説明に合いません。
結論: k近傍法と答えます。
例 2
『ラベルのないデータを指定した個数のグループに分け、各グループの重心を更新する』という説明が出た場合
選択肢に、k近傍法、k-means法、ロジスティック回帰、サポートベクターマシンが並んでいます。
- 正解ラベルを使っていません。データの中のまとまりを見つける目的です。
- 指定したグループ数と重心の更新は、k-means法の手順です。
- ロジスティック回帰やサポートベクターマシンはラベル付きデータを使う分類の手法です。
結論: k-means法と答えます。
例 3
『kの値を大きくしすぎると何が変わるか』と聞かれた場合
どちらの手法の説明かが示されていません。
- k近傍法のkは、予測に使う近傍の標本の数です。
- k-means法のkは、作るグループの数です。
- どちらの手法の話かを先に確認しないと、kの意味が決まりません。
結論: まず手法を特定し、kが近傍数かグループ数かを決めてから答えます。
問題文から答えを選ぶ手順
編集部の整理:k近傍法による分類を教師あり学習、k-means法を教師なし学習とする区分、多数決と重心の語から判定する手順、確認問題の選択肢は編集部の学習上の整理です。
- 1
ラベルの有無を確認する
正解ラベル付きのデータを使うなら、k近傍法を疑います。ラベルがなく、まとまりを見つけるなら k-means法です。
- 2
目的を読む
新しい点の所属クラスの予測なら分類のk近傍法、データのグループ分けならクラスタリングのk-means法です。
- 3
kの意味を確認する
近傍の標本の数ならk近傍法、グループの数ならk-means法です。
- 4
手順の語を確認する
多数決が出ればk近傍法、重心が出ればk-means法です。
試験での見分け方
編集部の整理
- 1k近傍法は、新しい点に距離の近い訓練標本のラベルから分類する、教師あり学習の手法である。
- 2k近傍法の分類は、近傍の標本の多数決で行う。
- 3距離は、ユークリッド距離が最も一般的に使われる。
- 4k-means法は、ラベルのないデータをk個のグループに分ける、教師なし学習のクラスタリングである。
- 5k-means法は、クラスタ数をあらかじめ指定し、各クラスタを標本の平均(重心)で表す。
誤答しやすい選択肢
k近傍法をクラスタリングの手法として答える
修正: k近傍法は、ラベル付きデータを使う分類の手法です。グループ分けの手法ではありません。
k-means法に正解ラベルが必要だと考える
修正: k-means法はラベルのないデータを使います。ラベルは学習に使いません。
どちらのkも同じ意味だと考える
修正: k近傍法のkは近傍の標本の数、k-means法のkはグループの数です。
k-meansの重心を元のデータの点だと考える
修正: 重心は群の標本の平均で、一般に元の標本の点そのものではありません。
確認問題
Q1k近傍法は、教師あり学習と教師なし学習のどちらに分類されますか?
答え: 教師あり学習(ラベルのある訓練データを使う)
scikit-learn公式ドキュメントは、近傍法を訓練標本のラベルから予測する方法と説明しています。
Q2k近傍法の分類は、近傍の標本をどのような方法で使って決めますか?
答え: 単純な多数決
同ドキュメントは、分類を近傍の単純な多数決で計算し、最も多いクラスに割り当てると述べています。
Q3k-means法でクラスタ数は、あらかじめ指定する必要がありますか?
答え: 必要がある
同ドキュメントは、k-meansがクラスタ数の指定を要求すると述べています。
到達チェック
- k近傍法が教師あり学習の分類だと言える
- k-means法が教師なし学習のクラスタリングだと言える
- 二つのkの意味の違いを説明できる
- 多数決と重心という語から手法を判定できる
- ラベルの有無から手法を絞り込める
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よくある質問
Qk近傍法とk-means法の最大の違いは何ですか?
k近傍法は正解ラベル付きのデータを使う分類、k-means法はラベルのないデータをグループに分けるクラスタリングです。
Q二つの手法のkは同じ意味ですか?
同じではありません。k近傍法のkは予測に使う近傍の標本の数、k-means法のkは作るグループの数です。
Qk近傍法の分類はどのように決まりますか?
近傍の標本の単純な多数決で、近傍に最も多く含まれるクラスに割り当てられます。
Qk-means法の重心とは何ですか?
各グループに属する標本の平均です。一般に元のデータの点そのものではありません。
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