用語比較
k-meansと階層的クラスタリングの違い
k-means法と階層的クラスタリングは、どちらもラベルのないデータをグループに分ける教師なし学習の手法です。違いは、グループの作り方にあります。k-meansはクラスタ数を先に決めて重心の更新を繰り返し、階層的クラスタリングはクラスタを少しずつ併合して入れ子の木を作ります。
G検定では、設問の手がかり語からクラスタ数を先に指定し重心を使うならk-means、デンドログラムが出てくるなら階層的クラスタリングと判定します。どちらもクラスタリングだと一括りにすると、説明文の違いを見落とします。
このページでは、クラスタ数の扱い、途中経過の表し方、併合の基準という三つの軸で比較します。教師なし学習そのものの位置づけは、教師あり学習と教師なし学習の違いのページで確認できます。
この記事の目次
この記事の根拠と出典
各セクションの見出しの下に、公式資料で確認した内容か編集部の整理かをラベルで示しています。 試験日・料金・申込条件・試験方式は変わることがあるため、申込前に公式サイトで確認してください。G検定の一次情報確認日: 2026-10-02。
- 公式一次資料と照合した内容
- k-meansの手順とクラスタ数の指定、階層的クラスタリングのデンドログラム、凝集型の併合基準は、scikit-learn公式ドキュメントのClusteringの章へ2026-10-11に照合しています。
- 編集部が学習用に整理した内容
- 重心の語とデンドログラムの語から判定する手順は編集部の学習上の整理です。
資格ごとの公式資料の一覧
結論
公式一次資料と照合:用語の定義は公式一次資料と照合しています。
k-means法
クラスタ数を指定し、各サンプルを最も近い重心へ割り当て、重心を平均で更新する手順を繰り返す。クラスタ内平方和(inertia)を最小にする。
階層的クラスタリング
クラスタを逐次的に併合または分割して入れ子のクラスタを作る。階層は木(デンドログラム)で表され、根が全サンプルを含む唯一のクラスタになる。
違いを表で確認
| 比較軸 | k-means法 | 階層的クラスタリング |
|---|---|---|
| 分け方の考え方 | サンプルを重なりのないK個のクラスタに分ける | 入れ子になったクラスタの階層を作る |
| クラスタ数 | 先に指定する必要がある | 木を作った後に、クラスタ数または距離のしきい値で切る |
| 出力の形 | 各クラスタの重心(クラスタ内の平均) | デンドログラム(根が全サンプル、葉が1サンプル) |
| 基本の手順 | 初期重心を選ぶ、最も近い重心へ割り当てる、平均で重心を更新する、を繰り返す | 凝集型は、各サンプルが自分だけのクラスタから始まり、逐次併合する |
| 基準になる量 | クラスタ内平方和(inertia) | 併合基準(Ward法、最大距離、平均、最近距離) |
| 選択肢で探すキーワード | 重心、クラスタ数k、平均値の更新 | デンドログラム、併合、樹形図、木 |
公式一次資料と照合:G検定: 2026-10-02に一次資料で確認一次資料の一覧を見る →
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試験範囲を通して読むときの1冊です。読んだ章は、このサイトの章別問題で確かめられます。
どこで迷っているかを切り分ける
クラスタリングを一つの手法と思っている人
クラスタリングはグループ分けの総称で、k-meansと階層的クラスタリングはその中の別の手法です。設問がどちらを指すかは、重心とデンドログラムのどちらの語が出るかで決まります。
デンドログラムが何か分からない人
デンドログラムは、併合の過程を表す木です。根が全サンプルを含むクラスタ、葉が1サンプルだけのクラスタです。この図が出てきたら階層的クラスタリングです。
k-meansの重心がデータ点だと思っている人
重心はクラスタ内のサンプルの平均で、一般にデータ点そのものではありません。平均を取る手順が説明にあれば、k-meansの手がかりです。
具体例で使い分ける
編集部の整理
例 1
説明文に『クラスタ数を決め、重心を更新する』とある場合
説明文に、初期の重心を選び、各点を最も近い重心へ割り当てて、平均で重心を更新するとあります。
- scikit-learn公式ドキュメントは、k-meansの手順を、初期重心の選択、最も近い重心への割り当て、平均による新しい重心の作成の繰り返しと説明しています。
- この手順では、クラスタ数の指定が必要です。
- 併合の木は出てこないので、階層的クラスタリングではありません。
結論: 重心とクラスタ数の指定が出たら、k-means法を選びます。
例 2
説明文に『デンドログラム』『併合』とある場合
説明文に、各サンプルが自分だけのクラスタから始まり、逐次併合される、とあります。
- 公式ドキュメントは、凝集型を下から上へ進む方式で、各観測が自分だけのクラスタから始まると説明しています。
- 併合の過程は木で表され、根が全サンプルを含む唯一のクラスタです。
- 重心の更新の繰り返しは説明に出てこないので、k-meansではありません。
結論: 併合とデンドログラムが出たら、階層的クラスタリングを選びます。
例 3
説明文に『最大距離』『Ward法』が並ぶ場合
クラスタ同士の距離をどう測るかの方法として、Ward法、最大距離、平均、最近距離が挙がっています。
- 公式ドキュメントは、これらを凝集型クラスタリングの併合基準(linkage)として挙げています。
- Ward法はクラスタ内の二乗差の合計を最小にする方法で、k-meansの目的関数に似ています。
- 併合基準を選ぶ設問なので、階層的クラスタリングの話です。
結論: 併合基準の語が並ぶなら、階層的クラスタリングの設問です。
問題文から答えを選ぶ手順
編集部の整理:重心の語とデンドログラムの語から判定する手順は編集部の学習上の整理です。
- 1
クラスタ数を先に決めるかを探す
クラスタ数kを先に指定するという説明があればk-meansです。
- 2
重心の語を確認する
重心を平均で更新するという説明が中心ならk-meansです。
- 3
デンドログラムの語を確認する
木、デンドログラム、併合という語があれば階層的クラスタリングです。
- 4
併合基準の語で最終確認する
Ward法、最大距離、平均、最近距離が出てきたら階層的クラスタリングです。
試験での見分け方
編集部の整理
- 1クラスタ数を指定し、重心を平均で更新するのはk-means法。
- 2k-meansはクラスタ内平方和(inertia)を最小にする基準で分ける。
- 3入れ子のクラスタを木で表すのは階層的クラスタリング。
- 4デンドログラムの根は全サンプルを含むクラスタ、葉は1サンプルのクラスタ。
- 5凝集型は各サンプルが自分だけのクラスタから始まり、逐次併合する。
- 6Ward法、最大距離、平均、最近距離は併合基準。
誤答しやすい選択肢
クラスタ数を木を作る前に必ず決めると考える
修正: 階層的クラスタリングは木を作った後で、クラスタ数または距離のしきい値で切ります。先に指定が必要なのはk-meansです。
k-meansの重心を元のデータ点と考える
修正: 重心はクラスタ内の平均で、一般にデータ点そのものではありません。
階層的クラスタリングを教師あり学習と考える
修正: どちらも正解ラベルを使わないクラスタリングです。教師なし学習の代表的な手法として覚えます。
Ward法をk-meansと同じものと考える
修正: Ward法は目的関数がk-meansに似ていますが、併合を重ねる凝集型の方式で解きます。
確認問題
Q1クラスタ数を先に指定し、各サンプルを最も近い重心に割り当てて重心を平均で更新する手法はどちらですか?
答え: k-means法
公式ドキュメントは、k-meansがクラスタ数の指定を必要とし、重心への割り当てと平均による更新を繰り返すと説明しています。
Q2入れ子のクラスタを木で表し、根が全サンプルを含むクラスタになる手法はどちらですか?
答え: 階層的クラスタリング
階層は木(デンドログラム)で表され、根が全サンプルを含む唯一のクラスタ、葉が1サンプルだけのクラスタです。
Q3凝集型クラスタリングで、各サンプルが最初はどのような状態から始まりますか?
答え: それぞれが自分だけのクラスタ
凝集型は下から上へ進む方式で、各観測が自分だけのクラスタから始まり、逐次併合されます。
到達チェック
- k-meansの手順(初期重心、割り当て、平均で更新)を説明できる
- k-meansがクラスタ数の指定を必要とすることを言える
- デンドログラムの根と葉が何を表すか説明できる
- 併合基準(Ward法、最大距離、平均、最近距離)を挙げられる
- 設問の手がかり語(重心、デンドログラム)から判定できる
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よくある質問
Qk-meansと階層的クラスタリングの最大の違いは何ですか?
k-meansはクラスタ数を先に指定して重心を更新し、階層的クラスタリングは併合の過程を入れ子の木で表します。
Qデンドログラムとは何ですか?
階層的クラスタリングの階層を表す木です。根が全サンプルを含むクラスタ、葉が1サンプルだけのクラスタです。
Qk-meansの重心はデータ点ですか?
一般にデータ点そのものではなく、クラスタ内のサンプルの平均です。
Q試験中に最短で見分ける方法は?
重心やクラスタ数kならk-means、デンドログラムや併合なら階層的クラスタリングと判定します。
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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)
