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コサイン類似度とユークリッド距離の違い|向きの近さを測るか、直線距離を測るか(G検定)

コサイン類似度は、2つのベクトルの向き(角度)がどれだけ近いかを測る指標です。ユークリッド距離は、2点を直線で結んだときの長さを測る指標です。向きの近さを見るのがコサイン類似度、位置の近さを見るのがユークリッド距離と分けると、選択肢を読み分けられます。

同じデータでも、どちらを使うかで「近い」の判定が変わります。たとえば、あるベクトルを2倍にしても、向きは変わらないのでコサイン類似度は同じ値のままですが、ユークリッド距離は大きく変わります。

G検定の公式シラバスでは、大項目『AIに必要な数理・統計知識』にコサイン類似度、ユークリッド距離、マハラノビス距離が並んでいます。このページは、これらを「どれも近さを測るもの」としか覚えておらず、問題文で選び分けられない人を対象にしています。

この記事の根拠と出典

各セクションの見出しの下に、公式資料で確認した内容か編集部の整理かをラベルで示しています。 試験日・料金・申込条件・試験方式は変わることがあるため、申込前に公式サイトで確認してください。G検定の一次情報確認日: 2026-10-02。

結論

コサイン類似度

2つのベクトルの向きの近さを測る指標。ベクトルの大きさの違いを無視して計算される。値が大きいほど似ている。

ユークリッド距離

2点を直線で結んだときの最短距離を測る指標。ベクトルの大きさの違いも距離に反映される。値が小さいほど近い。

違いを表で確認

比較軸コサイン類似度ユークリッド距離
測るものベクトルの向き(なす角)の近さ2点間の直線距離
ベクトルの大きさ無視される。ベクトルを何倍にしても値は変わらない反映される。ベクトルを何倍かにすると距離が変わる
値の読み方大きいほど似ている。同じ向きで最大の1、逆向きで最小の-1小さいほど近い。同じ点で0、離れるほど大きくなる
式の形2つのベクトルの内積を、それぞれの長さの積で割った値対応する成分の差を2乗して足し、平方根をとった値
向いている場面文書の単語の出現を数えたベクトルなど、長さが違っても内容の向きで比べたいとき座標上の位置そのものの近さで比べたいとき
区別の手がかり向き、角度、類似度、大きさを無視直線距離、2点間の距離、座標の差

どこで迷っているかを切り分ける

01

どちらも「近さを測る指標」としか覚えていない人

近さの意味が違います。コサイン類似度は向きが同じかを見る指標で、ユークリッド距離は2点が実際にどれだけ離れているかを見る指標です。

02

「類似度」と「距離」の向きが混ざる人

類似度は大きいほど似ていて、距離は小さいほど近いという逆向きの指標です。選択肢の「値が大きいほど近い」はコサイン類似度、「値が小さいほど近い」はユークリッド距離を指します。

03

マハラノビス距離との関係が分からない人

マハラノビス距離は、データの相関やばらつき方(共分散)を考慮して近さを測る指標で、単純な直線距離とは異なります。データの分布を考慮するかどうかが、ユークリッド距離との違いです。

具体例で使い分ける

例 1

文書の単語数ベクトルで比べる

説明のために作った例です。単語AとBの出現回数を並べた文書のベクトルが、文書X=(2, 1)、文書Y=(20, 10)、文書Z=(1, 2)だとします。文書Yは文書Xと同じ内容で、長さだけが10倍の文書とします。

  • 文書XとYは同じ向きです。コサイン類似度は1で、最も似ています。一方、ユークリッド距離は、(20-2)の2乗と(10-1)の2乗を足した405の平方根で、約20.1と大きな値になります。
  • 文書XとZは向きが違います。コサイン類似度は、内積4を、それぞれの長さ(どちらも5の平方根)の積5で割った0.8です。ユークリッド距離は、(1-2)の2乗と(2-1)の2乗を足した2の平方根で、約1.41と小さな値になります。

結論: ユークリッド距離では文書Zのほうが近く、コサイン類似度では文書Yのほうが似ています。長さが違っても内容の向きで比べたいときは、コサイン類似度を使います。

問題文から答えを選ぶ手順

  1. 1

    問われているのが向きか位置かを読む

    ベクトルの向きや角度の近さならコサイン類似度、2点間の直線距離ならユークリッド距離です。

  2. 2

    大きさの扱いを見る

    大きさの違いを無視するならコサイン類似度、大きさの違いも反映されるならユークリッド距離です。

  3. 3

    値の向きを確かめる

    値が大きいほど似ているなら類似度、小さいほど近いなら距離です。データの相関やばらつきを考慮するなら、マハラノビス距離です。

試験での見分け方

  • 1コサイン類似度は向きの近さを測り、ベクトルの大きさの違いを無視する。
  • 2ユークリッド距離は2点間の直線距離を測り、ベクトルの大きさの違いも反映される。
  • 3類似度は大きいほど似ていて、距離は小さいほど近い。

誤答しやすい選択肢

ベクトルを2倍にするとコサイン類似度も変わると考える

修正: コサイン類似度は向きだけを見るので、ベクトルを何倍にしても変わりません。変わるのはユークリッド距離のほうです。

コサイン類似度が小さいほど近いと考える

修正: コサイン類似度は大きいほど似ています。小さいほど近いのは、ユークリッド距離などの距離の指標です。

ユークリッド距離がデータの分布を考慮すると考える

修正: データの相関やばらつきを考慮するのはマハラノビス距離です。ユークリッド距離は単純な直線距離です。

確認問題

Q12つのベクトルの向きの近さを測り、ベクトルの大きさの違いを無視する指標は?

答え: コサイン類似度

内積を、それぞれの長さの積で割った値です。ベクトルを何倍にしても変わりません。

Q22点を直線で結んだときの最短距離を測る指標は?

答え: ユークリッド距離

対応する成分の差を2乗して足し、平方根をとります。大きさの違いも距離に反映されます。

Q3データの相関やばらつき方(共分散)を考慮して2点間の近さを測る指標は?

答え: マハラノビス距離

単純な直線距離とは異なり、データの分布に応じて値が変わります。

到達チェック

  • コサイン類似度とユークリッド距離が測るものを言い分けられる
  • ベクトルの大きさを変えたときの、それぞれの値の変化を説明できる
  • 類似度と距離で、値の大小と近さの関係が逆になることを説明できる

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よくある質問

Qコサイン類似度とは?

A

2つのベクトルの向き(角度)の近さを測る指標です。内積を、それぞれの長さの積で割って求め、ベクトルの大きさの違いは無視されます。

Qユークリッド距離とは?

A

2点間を直線で結んだときの最短距離を測る指標です。対応する成分の差を2乗して足し、平方根をとって求めます。

Qコサイン類似度とユークリッド距離の違いは?

A

コサイン類似度はベクトルの向きの近さを見て大きさを無視し、ユークリッド距離は2点間の直線距離を見て大きさの違いも反映します。

QG検定の範囲?

A

公式シラバスの大項目「AIに必要な数理・統計知識」に、コサイン類似度、ユークリッド距離、マハラノビス距離が挙がっています。出題の形式は受験前に公式の案内で確認してください。

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執筆: ミナト編集部(運営者情報を見る)