用語比較
ネオコグニトロンとLeNetの違い|1980年の視覚モデルと、1998年の手書き文字認識の畳み込みNN(G検定)
ネオコグニトロンとLeNetは、どちらも畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の源流として、G検定の「AIブームと機械学習の発展」で名前が並びます。ネオコグニトロンは福島(Fukushima)が1980年に発表した視覚パターン認識のモデル、LeNetは1998年にLeCunらが手書き文字認識で示した畳み込みNNです。
ネオコグニトロンは視覚の仕組みを真似て位置が変わっても同じ形を認識するようにした1980年のモデル、LeNetは畳み込みとサブサンプリングを組み合わせて手書き文字認識の成功を示した1998年の構成と覚えると、選択肢を切り分けられます。
このページは、福島の1980年の論文の要旨と、LeNetの1998年の論文の記述をもとに、発表年・目的・学習・構成で比べます。AlexNetなど2012年以降のモデルとの違いは別のページにあります。
この記事の目次
この記事の根拠と出典
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結論
ネオコグニトロン
Fukushimaが1980年に発表した、視覚パターン認識のニューラルネットワークモデル。教師なし学習で自己組織化し、位置に影響されずに形を認識する。S細胞とC細胞の2層を1つのモジュールとして複数段つなぐ。
LeNet
LeCunらが1998年の論文で示した、手書き文字認識の畳み込みNN。代表の構成はLeNet-5で、入力を除き7層、入力は32×32画素。畳み込み層・サブサンプリング層・全結合層からなる。
見分け方
選択肢に「1980年」「S細胞」「C細胞」「教師なし学習」「自己組織化」があればネオコグニトロン、「1998年」「手書き文字」「32×32画素」「サブサンプリング層」があればLeNet。
違いを表で確認
| 比較軸 | ネオコグニトロン | LeNet |
|---|---|---|
| 発表年と論文 | ネオコグニトロン:1980年。Fukushima『Neocognitron』(Biological Cybernetics 36) | LeNet:1998年。LeCun・Bottou・Bengio・Haffner『Gradient-Based Learning Applied to Document Recognition』(Proceedings of the IEEE) |
| 目的 | ネオコグニトロン:視覚的パターン認識の仕組みのニューラルネットワークモデルを提案する。位置に影響されずに形を認識する能力を持たせる | LeNet:畳み込みNNが手書き文字認識の確立した成功例であることを示す |
| 学習の位置づけ | ネオコグニトロン:教師なし学習(先生なしの学習)で自己組織化し、認識能力を獲得する | LeNet:論文の題名にあるとおり、勾配に基づく学習(Gradient-Based Learning)を文書認識に適用する |
| 構成 | ネオコグニトロン:入力層の後に、S細胞の層とC細胞の層の2層からなるモジュールを複数段つなぐ。S細胞への入力シナプスは可塑性を持つ | LeNet:LeNet-5は入力を除き7層で、畳み込み層(C)・サブサンプリング層(S)・全結合層(F)。入力は32×32画素 |
| 神経科学との関係 | ネオコグニトロン:Hubel・Wieselの視覚神経系の階層モデルに似た構造を持つ。S細胞は単純細胞または低次超複雑細胞、C細胞は複雑細胞または高次超複雑細胞に似た性質を示す | LeNet:局所受容野・重みの共有・サブサンプリングの3つの設計を組み合わせる。論文は、この組み合わせは福島のネオコグニトロンで実装されていたと述べる |
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どこで迷っているかを切り分ける
「S細胞」「C細胞」「教師なし学習」という語が出る人
ネオコグニトロンです。S細胞とC細胞の2層を1つのモジュールとして複数段つなぎ、教師なし学習で自己組織化して、位置が変わっても同じ形を認識します。
「手書き文字認識」「サブサンプリング層」という語が出る人
LeNetです。畳み込み層とサブサンプリング層を組み合わせた構成で、手書き文字認識で畳み込みNNの成功を示しました。代表の構成はLeNet-5です。
どちらが先かを問われる人
ネオコグニトロン(1980年)が先です。LeNetの論文自身が、畳み込みとサブサンプリングの組み合わせは福島のネオコグニトロンで実装されていたと述べています。
具体例で使い分ける
例 1
選択肢に「S細胞とC細胞」が出る場合(架空の場面)
「視覚の階層モデルに着想を得て、S細胞とC細胞の層を重ね、位置の変化に影響されずに形を認識するよう設計されたモデルはどれか」という問いがあります。
- S細胞とC細胞の2層を1つのモジュールとして複数段つなぐのは、ネオコグニトロンの記述です。
- LeNetの層は、畳み込み層・サブサンプリング層・全結合層と表記され、S細胞・C細胞という呼び方は使いません。
結論: S細胞とC細胞が並べばネオコグニトロンです。
例 2
選択肢に「手書き文字認識で成功を示した」が出る場合(架空の場面)
「畳み込みとサブサンプリングを組み合わせ、手書き文字認識で畳み込みNNの成功を示した1998年の構成はどれか」という問いがあります。
- 手書き文字認識の成功例として畳み込みNNを示したのは、LeCunらのLeNetの論文です。
- ネオコグニトロンは1980年に提案された視覚パターン認識のモデルで、年と題材が合いません。
結論: 1998年と手書き文字ならLeNetです。
例 3
「畳み込みNNの原型」を問われる場合
畳み込みとサブサンプリングを組み合わせる発想の先行例を選ぶ問いがあります。
- LeNetの論文は、単純細胞・複雑細胞に着想を得た畳み込みとサブサンプリングの組み合わせは福島のネオコグニトロンで実装されていたと述べています。
- LeNetの貢献は、この組み合わせを手書き文字認識で成功させた点にあります。
結論: 発想の先行例はネオコグニトロン、手書き文字認識での成功例はLeNetです。
問題文から答えを選ぶ手順
- 1
年を見る
「1980年」ならネオコグニトロン、「1998年」ならLeNetです。
- 2
用語を見る
「S細胞」「C細胞」「自己組織化」ならネオコグニトロン、「サブサンプリング層」「LeNet-5」ならLeNetです。
- 3
題材を見る
視覚パターン認識の神経回路モデルならネオコグニトロン、手書き文字認識の成功例ならLeNetです。
- 4
先行関係を見る
どちらが先かを問われたらネオコグニトロンです。LeNetの論文がネオコグニトロンに触れています。
試験での見分け方
- 1ネオコグニトロンは、Fukushimaが1980年に提案した視覚パターン認識のモデルで、教師なし学習で自己組織化し、位置に影響されずに形を認識する。
- 2ネオコグニトロンは、S細胞の層とC細胞の層を1つのモジュールとして複数段つなぐ。
- 3LeNetは、1998年の論文で畳み込みNNが手書き文字認識の確立した成功例であることを示した。LeNet-5は入力を除き7層、入力は32×32画素である。
- 4畳み込みとサブサンプリングを組み合わせる発想は、LeNetの論文によれば、福島のネオコグニトロンで実装されていた。
誤答しやすい選択肢
ネオコグニトロンをLeNetの後のモデルと考える
修正: ネオコグニトロンは1980年、LeNetの論文は1998年です。LeNetの論文がネオコグニトロンに触れています。
LeNetを畳み込みの発想の発明者と考える
修正: 畳み込みとサブサンプリングの組み合わせはネオコグニトロンで実装されていました。LeNetは、それを手書き文字認識で成功させた例です。
ネオコグニトロンのS細胞・C細胞を、LeNetの層の名前と考える
修正: S細胞・C細胞はネオコグニトロンの用語です。LeNetの層は畳み込み層(C)・サブサンプリング層(S)・全結合層(F)と表記されます。記号が似ているので取り違えないようにします。
確認問題
Q11980年に発表された、教師なし学習で自己組織化して位置に影響されずに形を認識する視覚パターン認識のモデルは?
答え: ネオコグニトロン
Fukushimaが提案しました。S細胞とC細胞の2層を1つのモジュールとして複数段つなぎます。
Q2手書き文字認識で畳み込みNNの成功を示した、入力が32×32画素の構成は?
答え: LeNet(LeNet-5)
入力を除き7層で、畳み込み層・サブサンプリング層・全結合層からなります。
Q3畳み込みとサブサンプリングの組み合わせを先に実装していたのは、ネオコグニトロンとLeNetのどちらか?
答え: ネオコグニトロン
LeNetの論文が、この組み合わせは福島のネオコグニトロンで実装されていたと述べています。
到達チェック
- ネオコグニトロンの年(1980年)とLeNetの論文の年(1998年)を言える
- S細胞・C細胞がネオコグニトロンの用語だと言える
- LeNetの題材(手書き文字認識)を言える
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よくある質問
QネオコグニトロンとLeNetの違いは?
ネオコグニトロンはFukushimaが1980年に提案した視覚パターン認識のモデルで、教師なし学習で自己組織化します。LeNetは1998年の論文で、畳み込みNNが手書き文字認識の確立した成功例であることを示した構成です。
QネオコグニトロンのS細胞とC細胞とは?
ネオコグニトロンの各モジュールの第1層がS細胞、第2層がC細胞です。S細胞は単純細胞または低次超複雑細胞に似た性質を示し、入力シナプスは可塑性を持ちます。C細胞は複雑細胞または高次超複雑細胞に似ています。
QLeNetはネオコグニトロンと関係がありますか?
LeNetの論文は、単純細胞・複雑細胞に着想を得た畳み込みとサブサンプリングの組み合わせは、福島のネオコグニトロンで実装されていたと述べています。
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